makoto's daily handmades

川崎市中原区・禁足地とまんが寺を歩く

川崎市と言えば?と尋ねると、大抵「公害」と「京浜工業地帯」と言われてしまう。
サッカー好きなら「川崎フロンターレ」、観光客なら「川崎大師」くらいだろう。

マイナーなのだが、興味深い場所が存在する。
禁足地だ。
これは「きんそくち」と読む。
私がこの場所を知ったのは、15年くらい前、前職の同僚との雑談。
NさんとSさんと私との会話で、NさんとSさんは現在60代の男性。

N 「makotoさん、立ち入ると死んでしまうところがあるって知っている?」
私 「へ?何ですかそれ!」
S 「お、禁足地ね!どこにあるの?」(Sさんはこの段階でワクテカ)
私 「キンソクチ?何ですか、それ?」
N 「中原区の春日神社にあってね、昔そこに立ち入った人が死んだんだって」
私 「え?まんが寺の隣の?」
S 「まんが寺?ナニソレ?」
N 「そう、まんが寺の隣!今度、仕事であっちの方に行ったついでに立ち寄ってみようか?」

滅多に3人揃っての外出はなかったので、1か月後くらいかな?Nさんとの外出の後に立ち寄ったんだ。
曇りの日だったし、寒かった思い出があって、何しろおどろおどろしく感じて気持ち悪さを感じた。
ただ、私は現物を見て拍子抜け。え?これなの?って。

そんなことをふと思い出して今日、行ってみることにした。
場所は、川崎フロンターレのホームグラウンド、等々力競技場から徒歩10分ほど。


春日神社。


社殿。
建物の左側から裏の林に進む。


3メートル四方くらいの土地が石の柵で囲われている。
はい、ここが禁足地!

前出のNさんの話では、ここに入ると死ぬ、という言い伝えがあるそうだ。
そしてその言い伝えを迷信だとバカにして踏み入った人がいたそう。
その踏み入った人が本当に死んだという。
その死んだという人は、Nさんが仕事上の知り合いだったそう。 
にわかに信じられないのだが、Nさんが嘘をついているとも思えず。


私が訪れた時には石の柵しかなかったが、今は説明板がある。
平成19年に神社史作成のため!真榊を植えようと掘り返したら、赤い石と壺が出てきたそうだ。

ちょっと待って!
禁足地の伝説で、踏み入ったら死ぬんじゃなかったの??
誰だ!真榊を植えようって言い出したのは!
と、いろいろツッコミたくなる。
でも誰か死んだとかなら、噂でも聞きそうなモノをついぞ聞いたことがない。
そして、なーんだ、やっぱり迷信か!とひと安心。
だが…だからといって、この石の柵を乗り越えて入ろうだなんて、私には思えない。


この案内板には禁足地の説明はない。

さて、ここの神社、とても面白い構造なんだ。
隣に常楽寺、まんが寺というお寺さんがあって、敷地はつながっている。
でも参道は3つあって、それぞれ独立している。

 寺    寺    神社

 参    参    参
 道 住宅 道 住宅 道
 
こんな感じ…。分からないか…地図て見ると分かりやすいかも。

さてお隣の常楽寺に行く。

参道。両隣は住宅。


常楽寺。

常楽寺には離れ?になるのか、よく分からないが、まんが寺がある。

まんが寺の参道。










まんが寺の内部を見るには要予約。
私が高校生くらいの頃、死んだ祖父が「まんが寺を見てきた」と話してくれたことがあった。
祖父の世代が知っている漫画が襖に描かれているとのことだった。
実家のお寺さんとは宗門が違うので、なんの集まりで行ったのかは忘れてしまったが、祖父が楽しそうに話していたのが思い出深い。




まんが筆塚。
以前は筆で描いていたから筆塚なのだろう。
今はパソコン、ペンタブレットなどを使うのだろうから、これからの時代はパソコン供養塔になるのだろうか?


一平のサインがあるので、漫画家・岡本一平氏のことだろう。
芸術家・岡本太郎氏のお父さんが一平氏。
一平氏の妻、岡本かの子氏は川崎市高津区出身なので、川崎市とご縁がある方だ。







ここまでが漫画にまつわる記念碑。
このまんが寺があるので、この近くの川崎市民ミュージアムは、博物館・美術館の複合施設で、目玉はまんがの展示が多いこと。
漫画家の方にはぜひまんが寺にも立ち寄っていただきたいな。


スズムシの記念碑。ここにはスズムシが多いのだろうか?
私の曾祖父はスズムシの愛好家だった。
だから子供の頃からスズムシは身近だったのだが、なんであの黒い虫からきれいな声が聞こえるのか不思議だった。


ヤマザクラの表示があった。


イヌマキ。枝ぶりがイヌマキらしくなくて、ちょっと変わっていると感じた。

近くにあったマンホールの蓋。

もしかしたら初めてみたデザインかも!
この下に何があるの?と思ってしまった。


これがよく見かける川崎市のマンホールの蓋。

今日は本当は桜を眺める散歩をしていた。
いわばこの禁足地とまんが寺はスピンオフ。
久々に行ったらいろいろな思い出が溢れてしまった。

☆☆☆追加掲載20170403☆☆☆
禁足地の銘板を追加。反射で読みにくいが私の撮影技術ではこれが限界。

コメント一覧

makoto
jun-sweetsさんへ
怖い場所ですね。
だからこそ、繋がった敷地にまんが寺があるのかもしれません。
楽しいまんがと、怖い禁足地。
このギャップがなんとも、私には魅力的に感じるのです。
makoto
ふるやのもりさんへ
隠れたミステリースポットですね、禁足地は。
こんな3メートル四方程度のスペースで禁足地なので、ここを初めて見たときに唖然としました。
「うわっ!狭い!」って。
しかも「死」って、大仰だけれど禍々しいなとも。
でもここの禁足地を紹介したモノが少ないのです。
言い伝えって、迷信と言われても後世に残していくことも大切だと思っています。
それって「多様性」の一環だと感じるし、日本人の日本人らしい感性だと感じるからです。
jun-sweets
こんばんは(^^)
禁足地って初めて聞きました。
字のごとく足を踏み入れてはいけない地って怖いです(・_・;)
おまけに人が死ぬって聞けばそりゃ誰も近づかないですよ
ふるやのもり
ええええ~~~!!
そんなものが、中原区に
あの等々力スタジアムのご近所にあったんですか。
禁足地
おお・・・恐ろしげな呼び名ですね。
赤い石と壺が出てきた?
何なの。その展開??
古代史ミステリー?
川崎って・・・・・つくづく凄い所だったのですね。
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