maidoの”やたけた”(ブログ版)

ジジイの身辺雑記。今日も生きてまっせ!

01 かくも永き不在の発端

2006-05-17 03:29:25 | 虚々実々-心筋梗塞顛末記

まったくもって、一寸先は闇ですなぁ。
幸い種々の幸運に背中を押されながら、もう一、二寸手探りで先へ進んだらポコッと闇から抜け出る事が出来ました。

曲がりなりにも、又明るいところへ還って来れたんで取敢えずはめでたいと喜んでおります。
還って来るも何も、ハナからそんな目に遭わんのが一番ええんですがね。
生きてるだけでも儲けもん、あんまり贅沢を言うてると罰(バチ)が当たりまんがな。

ぶっちゃけた話が思いがけなく「急性心筋梗塞」などというおっとろしい物に襲われましてん。
救急車で国立循環器病センターに運ばれて、即血管拡張手術ですわ。
集中治療室へ抛り込まれまして、点滴や何やら判らん電線をいっぱいつないで頂いて、それっきり音信不通となっておったんです。

若い頃から血圧は上がほぼ110の下が60くらい。
自他共に認める小太りなれど、中性脂肪、血糖などにも特に問題無し。
所謂、高血圧、動脈硬化等とはほとんど無縁やと思うてました。

もっとも、ここ6~7年は健康チェックの血液検査をしてなかったね。
友人の医者が亡くなってしもて、というのは言い訳で邪魔臭さ半分怖さ半分が正直なとこですわ。
今回入院しての検査結果でも、中性脂肪、血糖値その他諸々は取りたてて治療を要するような値ではなかったようです。

ほんならなんで心筋梗塞になんかなるねん?というてみてもなったもんは仕方が無い。

実は世代交代の大仕事が一段落したら、ゆっくりと人間ドックにでもと心の片隅で思うてたんですが、きっと行ってなかったやろね。
救急車で担ぎ込まれたんは予想外やったけれど、結果的には正にそのとおりの時期に入院する羽目になったのはそういう定めやったんかいな?
社員の尻を叩いて定期的に健康診断に行かせてる張本人が、自分の事は放ったらかし、ま、ようある話でっせ。

狭心症、心筋梗塞はありふれたといっては何ですが、成人病ではメジャーな病気やそうです。
そういえば、親類縁者、友人知人でも罹った人が結構多いんです。
その大部分が川向こうへ行き放しになってしもたんがいけませんなぁ。

前置きは程々にして、初夏の風に吹かれながら三途の川を散歩して帰ってきたお話を始めますわ。

2006/04/18
さて、18日は大安で大阪造幣局の通り抜け最終日。
何時ものように帰宅して、普通に食欲は有るものの、どうもシャキッとせんのです。
こういう時は寝るに限ると、21時過ぎに早々と寝たんですわ。
ところが喉が痛うて目が醒めましてね。

水でも飲んだら治まるかいな?とごそごそしてたらカミさんが「どうしたん?加減悪いのん?」と起きてきましてね。
「うん、喉がな・・・。」
水を飲んでも一向に治まらのですわ。
後から聞いたら22:30頃やったそうです。

その内に喉から気管支の辺も痛くなってきたんです。
それが痛いというか、喉が詰まったような、ドシ~ンとした感じですねん。
「大丈夫?すごい汗かいてるよ・・・」
少しも暑いとか熱があるという感覚が無いのに汗が出てるようです。
これが冷や汗というもんかいな?

痛いというてもうめいてのた打ち回るほどでも無く、かというて眠れはせんのです。
自慢や無いけれど、骨が折れていようが、帯状疱疹で顔が凸凹になってても、いまだかって痛みで眠れんかった事は無い。
大抵の痛みは強弱の波が有って、弱まった時を狙って眠ってしまえばこっちのもん。

ところが、この痛みには波が無く一本調子に痛いんですよ。
「妙な痛み方やなぁ、相当性質(タチ)の悪い肺炎にでも罹ったか??」と思いましたね。
普段はコトンと眠りに落ちたら最後、一瞬で過ぎる夜が、いざ眠れんとなると実に永いですなぁ。

「これはただ事や無いぞ」という感じがチラッとしたものの、救急車を呼ぶ程の事態やなどとは思いもよりませんでしたね。
朝一番に医者に行こうと思ったんですが、近くで開業していた友人の医者が死んで以来、私、内科の医者に掛かった事がないんです。
カミさんが診てもらっているお医者さんが桜塚商店街にあるんで、そこへ行くことにしました。

2006/04/19
明けて4月19日、9時から診察というので、朝になるのを待ちかねて8時半に家を出たんです。
小雨模様だったので傘を持って、カミさんと連れ立って商店街を歩いて島越医院ヘ向かいました。
丁度市役所へ出勤する人の群れに混じって5~600mをゆっくり歩いて到着。

幸い他に受診者も無く、一番に診てもらえました。
形通りの問診のあと、X線、心電図、採血。

待合室で待っていると、何やら動きが慌ただしいんですよ。
すると先生が「心筋梗塞です。循環器病センターへ連絡しました。タクシーでは途中で万一の事が有ってはいけませんので、救急車を手配しましたから来次第行ってください。はいこれが紹介状。」

「えっ、心筋梗塞ですか?」と半信半疑。
よく言われる「針金で胸を締め付けられるような感じ」でも「激痛」と言うほどでもなかったのに・・・。
程なくピ~ポ、ピ~ポォと救急車が到着ですわ。

先生に「はい口を開けて、舌の裏に挟んでしゃぶらないようにしてくださいね。」といわれ、小さな白い錠剤を口に含んで、自分で救急車に乗り込みました。
少し上体を起こした形でストレッチャーに寝そべったはエエけれど、中々出発せんのです。

何やら電話でゴチャゴチャいうてましたが、話が付いたようで9:45にやっと発車。
一体何処と何の連絡をとってたんでしょうなぁ?
搬送先は決まってるんやから、お話は走りながらすりゃぁよさそうなもんですが、そうもいかんのでしょうね。

救急車には付き添いで3度乗った経験があるんですが、患者としては初体験。
クッションが固めなのはええんですが、意外に手狭で、カーブで無闇にGが掛かって乗り心地が悪いねぇ。
文句を言いながらも救急車に乗ったら安心したのか、少し痛みが楽になったような気もするね。

2006/05/17
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