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こんなレースが出来たりするから、マラソンって面白い~後半の21キロで3分近くもペースアップしたフルマラソン。6日前に走ったトレイル44.5キロの筋肉痛がやっととれたかという週末に、今回はアスファルトの上のフルマラソン、市街地を走るので高低差は大きな橋を渡るときだけ。
ブカレストから650キロの車の旅をしてきて前泊したものの、ペンションの中庭で別のグループがガーデンパーティ、深夜まで続きとても賑やかでした。自分は関係ないし飲んでもいないのに、当日の朝は二日酔いのようなボーっとした目覚め。熱い目のシャワーを浴びて、とにかく身体を起こさなければ。
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午前8時のスタートはちょっと早いけれど、走り始めるのにちょうど良い涼しさでした。前日から太陽の日差しは強く、直射日光を浴びていては体力を奪われるに違いない、紫外線対策の帽子とアームカバーは必須。脚が熱くなりすぎると膝がオーバーヒートするに違いないから、短パンにカーフ・コンプレッション。
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コースはアラド市のメインストリートにある市庁舎前をスタートしてアラド遺跡をぐるりと周回、これでクォーター。フルマラソンはここを4周回。
同じコースを4回周るのは、実は私が得意とするコース。1周目にコースの概略をつかみ、2周目はその確認、ハーフを過ぎて3周目をやり過ごすと、最終周回。よく言われるところのフルマラソンの32キロ過ぎの"壁"を感じることなく、走り終えることが多いのです。
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連戦の疲れもあるけれど、ほぼフラットなコースなのでいちおうのタイム設定。1周55分で周り続けると、3時間40分。
が、走り始めから身体が重く、思うように脚も動いてくれません。ハーフもクォーターも同時スタートなので、一部狭い部分もあるコースに人がいっぱい走っていて、ペースもつかみづらいです。距離表示はあるけれどGPSも忘れてきてしまったし、自分の感覚だけが頼り。
最初の3キロを15分45秒、これぐらいで行かなければ。1周回終えて、54分51秒、ほぼ55分のペース。これ以上落とせない、とちょっと気合を入れ距離表示を確認しながら走ると、2周回めは52分35秒。あら、かなりペースアップしている、まだ半分なのに。大丈夫かな、ちょっと心配、だけれど前に女性ランナー発見。追いつき追い越せ。
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軽く抜き去り、3周回めは52分36秒。ペースはまったく変わっていない、ちょっときつくなってきたけれど最終周回に突入。
この直前からバイク(自転車)サポートが付いてくれました。スタート前に出会って、「ヒロコ、がんばってね。僕は今日は自転車部隊。」とエールを送ってくれていたラウル(Raul Clinciu)。並走しながら「すごく良いペースだよ、水も持っているからね。」と1対1のサポート。
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33キロあたりで前方に女性ランナー発見。「彼女を抜けば、ヒロコがトップだ。」「だいぶ離れているかな。」「120mくらい差はあるよ。」~二人して目視で測りながら、「たぶん追いつけると思う。」と強気に出ることに。今までまったく見えていなかった背中が見えてきたのだから、近づけるに違いない~「でも、あわてないで行くから。時間はまだあるから。」
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ラウルはしっかり横についてくれて、「ヒロコのペースはすごいよ。ぜんぜん落ちていないよ。」と励ましてくれるし、「水」といえばボトルを差し出してくれるし、私の脚も動いて、ほんの3キロほど行く間に抜き去りました。
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トップに出たのだから、ゴールまで守りのレースをすれば楽にフィニッシュできるけれど、呼吸がきつくなってきても脚が動くのが面白いです。「ヒロコ、後ろの女性はまったく見えないよ、200m以上は離れたよ。」と言われつつも、前へ前へ。
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これはアラドの地で初めて開催されたマラソン、昨年までハーフマラソンだったのを種目を増やして新生なった大会。参加人数も一挙に2000人を超え、子供のクロスからフルマラソンまで、ファミリーもみんなが楽しんだ一日でした。
アラド初のフルマラソン、初代チャンピオン男子はイタリア人(2時間54分)、女王はワタクシ・マドモワゼル(3時間32分)。たくさんのアラド市民から「いっしょに写真を撮ってください。」と言われ、ちょっとドギマギ。
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嬉しかったのは、前日のパスタパーティでいっしょのテーブルを囲んだボランティアの女子中学生達が、私を見つけてくれていっしょに写真を撮ったこと。
そういえば昨日、私の年齢も尋ねられたっけ~、実年齢を聞いて目を丸くして驚いていた彼女ら、嬉しそうに写真に収まってくれました。ボランティアに来るぐらいだから、スポーツマインドは持っています、彼女らが何かしらスポーツを始めるきっかけになってくれたらいいな。
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ブルーのボランティアTシャツの彼女ら。男性はブカレストからのマラソンランナー、コスティカ、今年のパリマラソンのフィニッシャーTシャツを着ています。同じ4月にマドリッドも完走。
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仮装ランナー部門もありました。
ラン仲間も次々入賞:
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ブカレストからはるばる走りに来ただけあります、男子総合2位に世話人フロリン、40歳代優勝と3位、50歳代・60歳代をともに制したブカレストのラン仲間達!ブラボー!
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女子の記録:
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女子のハーフ優勝記録は1時間21分(上の写真、クルージュからのMihaela Maria Prundus選手)。
私は連戦でしたが、フルを選んでラッキーだったと思った瞬間(=フルに参加したのは地元女性ランナーだけだったので3時間32分のタイムで優勝できたこと、ハーフに参加していれば到底勝ち目はありませんでした)。というわけで、フル女子の2位以下は地元アラドのランナーが続きました。
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たくさんの写真:
ルーマニアのいいところは、いつも誰かがたくさん写真を撮ってくれて、FBなどにアップしてくれることです。それらはお持ち帰り自由。そういったところから走っている写真をいただいてきました。販売サイトはごく少数。
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