ルーマニア・ランニングライフ★Romania Running Life★

ダーリンはルーマニア人、マラソンシューズ゛と共に過ごす首都ブカレストでの日々。東欧の神秘ルーマニアを探索中+ラン遠征。

サド的&マゾ的、ブラショフ・マラソン

2013-04-27 | 海外&ルーマニア・マラソン大会


好走したクルージュマラソンから中5日、LSDのつもりでブラショフマラソンに参加。が、あまりにも気軽に行くことを決めたためコースプロフィールを一切見ておらず、何を間違えたか普通のランニングシューズを持参。でもこれはトレイルレースだったのです。
 


整地された土道のトレイルなら、厚底のランニングシューズでも快適にトコトコ走れます。が、ルーマニアのトレイルは石ころごろごろ・岩場あり・ガレ場あり、靴底のグリップ性能も必要だけれど、しっかりしたハードな靴底が必要。アスファルト用のクッション性のあるシューズでは、足場の悪さがもろに足裏に来ます。
 
以前にこのあたりでDHLマラソンと言うのがありました。手前のプレデアルをスタートして、スキーリゾートのポイアナ・ブラショフにゴールする42キロ。これはほぼアスファルトを走るレースで、その印象が強かったため、「ブラショフ近郊のマラソンなら、アスファルトのアップダウンかな。」と勝手に思い込んでしまったのです。
 
たしかにブラショフからポイアナ・ブラショフへは、アスファルト道が通じています。バスに乗れば30分ほどで到着するリゾート地。が、今回のブラショフマラソンは、市内中央のスファトゥルイ広場(Piaţa Sfatului)からスタートし、いきなりトゥンパ山(Muntele Tâmpa)に駆け上がり、そのまま山中を走りぬけ、ポイアナ・ブラショフへ。ここからはゲレンデを一目散に頂上目指し、残雪の上を数百メートルも走ったのです。
 


それまでの道中でペースが同じになった地元から参加の男性ランナー(=後方ブルーのウェアー)と話していたとき、「山の上のほうは雪が残っているかなあ?」、「スキーフィールドに出るから、いっぱい雪があるよ。」と言われていて、「それは楽しみ!」と話していたけれど、こんなにたくさん残っているとは==。残雪の上は滑りやすいし、ざくざくした雪にシューズは埋もれるし、雪が解けつつある部分は泥だらけ。
 
相当苦労しながらてっぺんの折り返し地点、ポスタヴァルル(Munţii Postăvarul、1802m)。そこは確かにこのあたりのてっぺん。カルパチア山脈の山々が見渡せます~ピアトラ・クライウルイ、ブチェジ山系、ファガラシ山系、ピアトラ・マーレ。ルーマニアの最高峰モルドヴェアヌ(Mordoveanu、2544m)はちょっと見えない位置にあると、コース係りの人に教えてもらいました。
 
残雪のゲレンデでスキーをしている人を横目に見ながら、ランナー達はツボ足でゲレンデの際を駆け下り、そしてまたトレイル道へ。ふたつ目のピークを越えたところで、地元ブラショフのラン友ジョルジュに追いつきました。一人でぽつんと走るよりも誰かと一緒のほうが気が紛れます、それからはずっと彼と一緒に走り歩き。
 


そしてブラショフの街並みが見えるところまで降りてきたというのに、まだここは32キロ地点だといいます。ここから再びトゥンパ山に登るコースだったのです。トゥンパ山はブラショフからよく見える小高い山、ロープウェイで上がることもできるお手軽なトレッキングで、登山ルートもたくさんあります。ここでランナー達に課せられたのは階段ルート。これはもう「主催者は一番サド的なマラソン!それを走る私達は一番マゾ的!」
 


ジョルジュとぶつぶつ言いながらも、最後のトゥンパ山麓の遊歩道をトコトコ走り、二人でゴール。上の写真、スファトゥルイ広場の丸い部分が噴水池、その手前に赤いゴールゲート。

彼は地元ランナーなので、ファミリーが出迎えに来ています。いっしょに広場中央の噴水の縁石に腰掛け、近くのレストランから生ビールジョッキの出前。のどは渇ききっていて、2杯もご馳走になりました。でも、ビールは水分補給にはならないよ==(体内でアルコールが分解されるとき、水分を必要とするため。アルコール飲料をたくさん飲むとかえってのどが渇いて感じるのはこのため。)

ご褒美の写真:


年代別表彰式。トレイルシーンにもランスカが登場。年代別2位のアンカさんと。ウエストベルトに象のぬいぐるみもつけておられました、なんともチャーミング。

エイドでこれが美味しかった=:


ルーマニアのトレイル・エイドで特徴的なのが、手前のお皿のチーズ。カシュカバールと呼ばれている黄色いチーズ。これは外側が茶色く色づいているのでスモークタイプ。ルーマニアだけではなく、ヨーロッパのトレイル・エイドでよく出されるそうです。その横はチョコレートコーティングのエナジーバー。この2種類をいっしょに食べるとおいしかった=。切り分けて準備してくださったエイドスタッフの皆さん、ありがとう。



エイドスタッフにはこのかたも。ルーマニアのトレイルシーンの代表的ランナー、シルヴィウさん。



今回いっしょに車で連れて行ってもらったフロリン、マラソンで総合7位・年代別3位。私がゲレンデに差し掛かったとき、猛スピードで下り降りてきた彼。10月にパパになります。左はカメルーン人のテネ。ハーフマラソン総合14位。



山用品のサロモンさん。ロゴデザインが新しくなりました。入賞の副賞でTシャツ、いただきました。



スタート地点のスファトゥルイ広場(Piaţa Sfatului)からみたトゥンパ山。上のほうに『BRASOV』のロゴがかかっています。レースの最後にこのすぐ後ろを通過。



大会種目は、マラソン・ハーフマラソン・6キロクロス。それぞれが皆トレイル。



このコースマップ・プロフィールをよくみておくべきでした。延標高差2070m、unpaved(未舗装)・gravel(砂利)、今年は距離が伸びて44キロあったそうです。どんなレースにせよ、マラソンにせよ、唯一自分を守ってくれるのが装備なのです。シューズ選びを相当間違え、今は土踏まず痛。

 
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