ルーマニア・ランニングライフ★Romania Running Life★

ダーリンはルーマニア人、マラソンシューズ゛と共に過ごす首都ブカレストでの日々。東欧の神秘ルーマニアを探索中+ラン遠征。

女性最終ランナーの栄誉

2012-10-28 | 海外&ルーマニア・マラソン大会

 
ポドゴリッツァ・マラソンは雷、稲妻、雨風、そして大水。ちょっと経験したことの無い42.195キロとなりました。唯一の救いは、スタート時の気温が20℃、フィニッシュ時も17℃、と、低温にならなかったこと。あれだけの雨と横殴りの風で気温が10℃以下であれば、さらに条件は厳しくなったはず。マラソン当日だけでなく、モンテネグロに滞在中、ずっと雷鳴が轟く悪天候。降ったり止んだりで、空には雲がたれこめたまま。
 


が、気象条件はランナーにとって皆同じ、まして主催者のせいではありません。わざわざ走りにやってきたからには、スタートしなければ。ホテルを出てスタート地点に向かうのも、雨が小雨になるのを待たなければならなかったけれどの、朝からの大降り。

でも、ランナー達の願いは届いてスタート時にはほぼ雨は降り止まり、みんなの熱気で寒さは感じません。ほぼフラットなコースで市内を大きく1周回、これはAIMS公認レース。ちらりと意識していた、フルマラソン3時間15分以内のゴール。

スタートから5キロまで距離表示が無く、5キロ通過地点で22分38秒。このペースではちょっと無理がありそう、弱気になったところへ市街地から郊外に出るとかなりの向かい風、ペースは5キロ24分に落ち着きました。ちょうどいいペースの男子グループと一緒。大きな周回コースだから、きっとどこかで追い風になるはず、そのときに脚が動いていれば・・・。雨はまだ小雨、でも空にはぶ厚い雲。雷鳴雨がやってきそう・・・。
 
コース脇の大きな水溜り、最初は迂回してシューズが濡れないように走っていたものの、ついにコースをふさぐ大水。突進するしかない==。いったん水溜りに入ってしまうと、次の水溜りも平気で突進。20キロ地点通過は1時間35分11秒。ゴール予想タイムを下方修正。ハーフを通過するころから、遠くの山に稲妻。そしてついに暴風雨がやってきました。
 
コースにたたきつけるような雨、アスファルトの地面を流れる大水。こんな中を走れない==、私は帽子をかぶっているからまだましだけれど、なにもかぶっていないランナーは前が見えるのだろうか??

ペースを維持する気力は完全に失せ、3週間前に転んで怪我をした左膝も泣きだし、とぼとぼジョグに。ゴール予想タイムを大幅下方修正、修正しきれないほどの無気力。でも「年代別入賞」というのが頭に残っていて、今はまだ年代別1位をキープしているはず。このまま後ろから私の年代のランナーがやってくるまで、お茶を濁したような走り歩きを続けることに。
 
しかしながら、こんなとき、歩き始めてはいけないことを幾多の経験上、知っています。歩き始めればとことん歩いてしまい、走りモードに戻しづらくなるのです。とぼとぼ、またはヨレヨレでも、走りモードを続けておかなければならない。ましてや止まってしまっては、筋肉も一気に冷え始め、動かなくなります。こうなっては再起不能。
 
そんなヨレヨレで32.5キロの給水ポイントを通過したとき。ボランティアのジュニアたちから声がかかりました、「You will have 200 euro!」「200 euro for you!」、何のこと?意味がわからない??、さらに一声、「You are 7th place!」~このとぼとぼ走り歩きで7位通過??、この大会、女子総合8位まで表彰があって、賞金レースになっているのです。この走りで7位入賞はまったく格好がつかない、そのときすでに1キロ当たり6分ペースを超えていたはず。前年度の8位入賞は3時間04分。
 
とぼとぼ走り歩きから、トコトコ走り、脚を一生懸命動かすことに。前を行く男子ランナーが近づいてきて、ポツリポツリと抜かしながら市内中心部へ。再びの大雨。前が見えづらい、大通りでどこがコースだかどこでカーブするのか、判りづらい。そしていくつか小さく曲がり角を経て、ゴールゲートが見える直線へ。何とかたどり着いたフィニッシュライン。
 
すぐ脇のマッサージテントで私を迎えてくれたマイダーリン、「Bravo, Hiroko, you survived!」(=ヒロコ、生き残ったよ!)、「Da, I survived!」(=うん、生き残った。)、まさにそんなマラソンでした。



フラッグランナー・イリエ・ロシュ氏のゴール。



雨の中ですが、記念撮影。



パーソナルトレーナーを目指すセルビアの大学生、ジョルジェ君。元はバスケットボールの選手。どうりで長身。初フルを4時間08分でゴール。昨年のハーフの自己ベストが1時間56分というところから、練習を積んでの参戦。


 


そして記録掲示板で成績確認、8位入賞。でも!よく見て!!わたしが女性完走者の中の最終ランナー。私の完走を最後に、あとの女性ランナーたちは途中棄権をしています。女性全完走者の中の、ビリ。べった(=大阪弁でビリのこと)。入賞で賞金もいただけるのだけれど、最終ランナーの栄誉、手放しでは喜べません==。



その後、ワタクシ、マドモワゼル、7位入賞に訂正されました。事の顛末は次の記事で。 


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