ルーマニア・ランニングライフ★Romania Running Life★

ダーリンはルーマニア人、マラソンシューズ゛と共に過ごす首都ブカレストでの日々。東欧の神秘ルーマニアを探索中+ラン遠征。

日本人グループが立ち往生

2011-09-09 | 海外&ルーマニア・マラソン大会
 

マラソンエキスポにて、前日のナンバーカードピックアップ。オフィシャルホテルに泊まっている人たちには、ホテルまでゼッケンとマラソンキットが届くというけれど、私は自力で取りに行かなければなりません。ボルドーから片道1時間半もかかる==。
 
朝一番に受け付け会場に到着する電車は、8時5分発。ちょっと早いけれど、早い目に行っておくほうがいいし、と、接続2両の電車に乗り込むと、なんと、日本人グループ3組に出会いました。日本人に人気のマラソン大会で、定員8000名のところ、今年は日本人が189名もエントリーしているというのにも納得。


 
受け付け会場で、今回不参加となったマイダーリンの分もマラソンキットをもらう手続きをしていると、車中で知り合った日本人グループ7名がなにやら立ち往生。呼ばれて事情を聞いてみると~このマラソン大会参加に必要な「医師の診断書」が不提出のままで、ナンバーカードがトラブルデスク預けとなっていたのです。
 
トラブル係のお兄さんが言うには、「ここにこの町のドクターのリストがあります。どのドクターでもいいから、電話して予約をとって診察を受け、診断書をもらってきてください。さもなくば、ナンバーカードは渡せません。」
 
え==、そんな難題を==。


 
フランス(とイタリアもそうです)のマラソン大会参加には医師の診断書が要ります。「マラソンを走るのに健康体であることを証す」程度の内容でいいのですが、ドクターの署名捺印が必要。これがなければ、参加費を払っていても出走を許されません。せっかく日本からやってきて、参加できないなんて、殺生な。出走するためには、異国の地でクリニックに行けと言うの?この日本人グループはほとんど英語がわからないようす。
 
私はすでに4月の提出期限までに、マイダーリンの分も一緒に医師の診断書を封書で国際郵便で主催者あて送っているので、何の問題もなくナンバーカードを交付されました。でも、ここで日本人が困っているのを見捨てては置けないです、乗りかかった舟だ==。

「それは余りにも、複雑すぎます。言葉の問題もあるし、時間もかかるし。」、もちろん、お金もかかりそう。トラブル係りのお兄さんと交渉に入りました~「何か方法はありませんか?」

「マラソンを走るのに、健康体であることがわかればいいのです。たとえば、ランニングクラブに所属している証明とか、そんなのはありませんか?」
 
ウウウ==、それはなんだ?そんなの、英文やフランス語で書かれているわけないじゃない??ちょっと待って、ここで私は思い出しました、自分の手帳に「大阪陸協」(大阪陸上競技協会)の「登録会員証」をはさんで持ってきていることを。これは、日本国内では絶対に確かな会員証。すばやく取り出し、お兄さんに見てもらうことに。

「これは、日本の陸上競技協会の登録会員証です。」、すべて日本語で書かれているため、お兄さんは目をぱちくり。「ここに、陸上競技協会の名前がかいてあります。平成23年と書いてあるけれど、日本では西暦と異なった年号を使っていて、(自分の手帳を取り出し、カレンダー部分を見せて)、平成23年は、イコール、2011年です。ここは私の名前、私の名前を日本語で書くと、これです。」
 
私が矢継ぎ早やに説明するので、お兄さんはその剣幕に押され気味、「わかりました、これでいいです。」、おおお==、難題と思っていた医師の診断書が、これで済ませられるとは。でも、日本人グループが全員、陸協の登録会員証を持っているはずもなく、なんでもいいから、年号が書かれている会員証とか保険証みたいなので、何とか通してもらうことに(とはいってもコピーはだめでした、原本が必要だ、と)。
 
どっちみち、日本語でしか書かれていない会員証・保険証のたぐい、フランス人にはわかりっこないだろうし。年号と会員番号みたいな通し番号が打ってあれば、それで通りそう。それでもお兄さんは年月日を見て、「これは発行年月日か、それとも、有効期限の年月日か。」と食い下がってきました。提出すべき医師の診断書は、発行日から1年以内のものに限られているからです。


 
みんなそれぞれ自分の手持ちの何かを取り出し、持っていない人は貸しあったりして、すべて日本語表記の会員証のたぐいをお兄さんに見せて、それでオッケーとなりました。グループ7名中、6名が無事、ナンバーカードをゲット。


 
あれ、最後の一人が何かトラブッています。お兄さんに見せた会員証が誰かから借りたもので、「僕はこの会員証を、2度見ている。ここに番号と年月日を控えているから、同じ番号が来るとわかる。あなたは、これではだめです、医師の診断書をもらってきてください。」
 
あ~、会員証を貸しあっているのがバレました。お兄さん、半分、わかっていただろうけれど、きちんと主催者側のルールにもとづいて、証明となるものの年号と番号を控えていたのです。日本語は読めなくても、西洋数字は世界共通。大きな桁の数字でも、2度、同じものを控えればさすがに、バレます。最後の一人に、「医師の診断書」が課されました。 
 
もう一度やって来た難題。何とかしてくぐり抜けたい。

しかしこのグループ、日本からのツアーで来ています。マラソン参加ツアーを申し込むとき、「医師の診断書」が必要である、というリマインダーはなかったのかしら?・・・ツアー会社からはまったく、そのような知らせはなかったそうです。 
 
しばらくみんなで知恵を出し合って、対策を考えました。そして、日本のツアー会社の担当者に電話をして事情を話し、彼に「医師の診断書」を作ってもらい、メールに添付してマラソン主催者あて送ってもらうことに。これは偽の診断書だけれど、それで充分通用しそうだし、この際、致しかたなし。
 
私からトラブルデスクのお兄さんには、「彼女は日本のホームドクターに国際電話をして、そのドクターから英文の診断書を取り寄せることにしました。メールで送られてきます、メールチェックをしてください。」と、しっかり伝えました。ああ、私も大嘘つきだわ~。
 
マラソンツアー会社は、社長一人&社員一人の零細企業らしいです。時差7時間あるなか何とか連絡を取り合い、やっとメール着信。フェイク・「医師の診断書」は、添付ファイルではなく、メール本文でやってきました。発行元は社長名を使った○○Hospitalとなっていて、社長さんはドクターとなっていました。さすがに「診断する」とは言えなかったみたいで、「健康体であることをお伝えします(inform)」と書かれていました。
 
これで無事、ナンバーカードゲット!すったもんだで4時間くらいかかってしまいました。グループの人たちには、「ごめんね、あなたの時間を使わせて。」と恐縮していただいたけれど、私も今回はマイダーリンが来れなくなって一人参加、特に何に時間を使う予定もなく、同じ日本人が困っていたら助け合うのが日本人♪主催者側といろいろやり取りをして、良い経験にもなりました。


 
あとは明日、全員が完走することを願うだけ~(このグループの中には、一人、白状を持ったブラインドランナーさんがおられました。私の大事なラン友でブラインドのSモットさん、このメドックマラソンに興味があるようです。明日、無事完走されたら、ブラインドランナーとして走った感想を聞かせてもらおう==)。




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