ルーマニア・ランニングライフ★Romania Running Life★

ダーリンはルーマニア人、マラソンシューズ゛と共に過ごす首都ブカレストでの日々。東欧の神秘ルーマニアを探索中+ラン遠征。

現世界記録保持者、津波に・・・

2011-03-24 | 日本のいろいろ


訃報です、とても残念な。陸上競技の世界記録保持者の下川原孝さんが津波で亡くなっていたことが報道されました。御歳104歳。98歳で投てき3種目に本格的に取り組みはじめ、100歳以上の部で3つの世界記録達成。現役の世界記録保持者なのです。
 
陸上競技にはマスターズ部門があって、男女とも35歳以上で正式参加すること出来ます。同年代のアスリート同士が切磋琢磨するので記録の公認は5歳刻み。下川原さんは「M100=男子100歳以上」というクラスの記録保持者。元気にトレーニングを続けておられたというから、7月に105歳の誕生日を迎えられて競技会に参加されたら、「M105=男子105歳以上」というとんでもない長寿クラスが出来るにちがいないと思っていたのに、残念。
 
それにしても98歳から投てきを始めるとは凄過ぎ。まずその年齢まで元気に生きていなければならないし。生き続けることが世界記録への道。
 


わたしもルーマニアへ渡る前までマスターズ陸上連盟に登録していました。毎年、全国大会が2種類、行われていて、「全日本マスターズ陸上競技選手権大会」と「全国スポーツ・レクリェーション祭マスターズ陸上競技の部」。開催は各都道府県持ち回りなので、旅行も兼ねて参加したり。陸上競技は種目数も多いので、各県から選手団が出来るのです。
 
年代の高いクラスはさながら同窓会。「よお、まだ生きていたのか。」などと冗談を交わしながら、競技になると真剣そのもの。高齢になるにつれ普通の生活をしていても足腰が思うように動かなくなってくる人が多いというのに、「練習しすぎて故障した。」というちょっと贅沢(?)な悩みを笑い飛ばしておられたり。

スポーツによって鍛えられられた肉体で到底その年代に見えない人生の先輩方が、陸上競技に取り組み、全国のアスリートと再会を楽しんでおられる様子は、「生涯現役」のスポーツ選手のお手本なのです。
 
日本マスターズの「最年長選手として象徴的な存在」「マスターズの宝」だった下川原孝さん、新クラスでの世界記録達成目前だっただけにさぞ無念であられることか。合掌。

著書はこちら


「101歳のアスリート」、表紙写真で元気なお姿をしのぶことが出来ます。やり投げのやりを持っておられるところ。

新聞記事より:
陸上マスターズ世界記録の104歳、津波で死亡

 100歳以上の陸上競技投てき3種目で世界記録保持者の岩手県釜石市、下川原孝さん(104)が東日本巨大地震による津波にのまれ、死亡していたことがわかった。
 体育教諭として県内の小学校や高校で指導し、50歳代で陸上競技を始めた。98歳で投てき3種目に本格的に取り組み、全日本マスターズ陸上に出場。100歳で円盤投げ10メートル72、101歳でやり投げ12メートル42、102歳で砲丸投げ5メートル11の世界記録を樹立した。
 県マスターズ陸上競技連盟の八重樫輝男理事長(71)によると、記録更新を目指して、腹筋や腕立て伏せを毎日100回以上こなしていたという。「温厚で実直な人柄。練習のやり過ぎと言ったら、『君にはいつも怒られるな』と笑った顔が忘れられない」と肩を落とした。
(2011年3月23日23時21分 読売新聞、こちらから)

記録コーナー:
下川原さんの世界記録は、こちらで見ることができます、「Shot Put」は砲丸投げ、「Discus Throw」は円盤投げ、「Javelin Throw」はやり投げ。世界マスターズ陸上競技協会World Masters Athleticsより。下川原さん以外にも何名か日本人選手が世界記録を保持しています♪

マラソンでは、60歳代男子の世界記録2時間36分30秒、静岡マスターズ所属の保坂好久(ほさか・よしひさ)さんが有名。2010年の別府大分毎日マラソンでの達成。従来の記録(イタリアのLuciano Aquaroneさんによる2時間38分15秒、1991年7月28日に記録)を2分近く縮めるという快挙。

「マスターズ関連報道および新聞記事」はこちら、日本マスターズ陸上競技連合から。一番上の記章はこのサイトから拝借。


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