朝の通勤電車内の吊り広告を見てギョッとした。「東京から自殺を減らそう!」というのだ。「自殺防止!東京キャンペーン」最優秀賞受賞のポスターだそうだ。
キャンペーンをやるくらい東京の自殺は多いのか?それも朝の電車で多くの人目にさらすほど深刻だとは。
調べると年に3000人弱の方たちが自殺によって命を断っている。平成10年を境に、都内の自殺死亡者はそれまでの約2000人から急増したそうだ。交通事故死亡者の9~10倍というから深刻だ。
春、桜の季節。死ぬとこの美しさをもう二度と目にすることは無い。
「願わくば 花の下にて 春死なん・・・」 と西行法師はうたっているが、これは命を全うして死の旅路をたどるとすれば花の季節に、ということだ。伊丹十三監督の「お葬式」で主演の山崎勉がしゃべる「俺が死んだ時、外は花吹雪・・・」という台詞もそうだ。
春が自殺の季節であってはならない。