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絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

おしゃれなクララとおばあちゃんのぼうし他

2016-09-09 16:34:11 | ひらきよみ(読み聞かせ)

本日より、2学期の読み聞かせが始まりました。

ひとりで、4年生のクラスで2冊 絵本を読んできました。

今回の自分の中でのテーマは、ワールドワイド。
夏休みにオリンピックを観た子も多いだろう→世界にはたくさんの国や地域があり
そこで暮らす人がいる‥という視点から『世界のあいさつ』を読もうかなーとも
思いましたが、実際に、現在、どのくらいの人がその挨拶を実践しているのかが、
ふと不安になり、その絵本はやめておきました。


と、いうわけで、1冊目は韓国・朝鮮の昔話


とても欲張りな地主は、広場はみんなのものだが、木陰を作っている木は
自分のおじいさんのものなので、木陰に入って休みたければ、それを買い取ってからに
しろ、と、土地を貸しているひゃくしょうたちに告げ、しかたなくひゃくしょうたちは
お米や農作物を集めて「木陰」を買い取ります。

夏の間は、木の真下に濃く影を作っていましたが、やがて秋が来て、木陰はしだいに
伸び始め、地主の門の前に、中庭へ、そしてとうとう家の中の板の間へも、影は
伸びていき、ひゃくしょうたちは、自分たちの木陰でひとりがごろり、ふたりがごろり、
くつろぎ始めます‥。

和紙を貼ったような紫色の木陰が印象に残り、夏から秋への日の移ろいが感じられる
ところが好きなのと、木陰を買うという発想がなかなか面白いかなーと思うのですが
どうでしょう。

(過去に何度か読んでいます、3年生のクラスが多いようでした。  




もう1冊は、がらりと雰囲気を変えて‥


新刊絵本講座で紹介されて、自分のために買った絵本です。

服飾やデザインなどの展示で知られる、ロンドンの『ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館』の
出版部門が、実際の博物館を舞台に作ったお話なので、展示物も、展示室も、カフェも
本物と同じに描かれていて、とても美しく見応えがあります。

お話は、手芸が大好きなクララ(表紙の女の子)は、お人形の洋服や帽子を作る時に、
帽子デザイナーだったおばあちゃんの帽子をかぶっていましたが、ある日、お兄ちゃんが
その帽子を無理やりかぶり、破ってしまいます。
落胆しているクララを、お母さんが、きれいなものがたくさんある博物館へ行きましょうと
連れて行ってくれることになり、クララは、帽子もたくさんあるというその博物館なら、
帽子を直してくれる人もいるかもしれないと、破れた帽子をこっそりとバッグに入れていきます‥。


大きな帽子も、博物館も、シャンデリアも、古い剣も、今朝の教室に居た4年生には、決して
身近なものではありませんが、世界は広く、世界にはいろんな場所があり、いろんなことに
興味を持っている子がいるんだなーくらいに思ってもらえれば、という気持ちで
読みました。


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