my favorite things

絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

はじまりは好きという気持ち

2011-06-27 17:10:00 | 好きな絵本

18日の土曜日、経堂すずらん通り商店街のウレシカというお店で
とてもよい中古絵本を見つけました。

ナナさんはあみものやさんです』というタイトルで、作者は角野栄子さん
絵は高林麻里さんです。

なんか似た題名の絵本があったような‥とお思いの方もいらっしゃるでしょう?

「~あみものやさんです」 は、リブロから1994年に出た絵本で、その後、理論社から
大はばに加筆し、絵も新たに書き下ろしたという『ナナさんのいい糸いろいろ』が
2002年に出ていますから。



2つの絵本、比べてみると、表紙からしてこんなに違いました。

私が最初に読んだのは(知ったのは)どっちの絵本だったのだろう?と
何度も思い返しているのですが、ちっとも思い出せないのです。

この2冊。ナナさんがあみものやさんというところと、春・夏・秋・冬のエピソードで
成り立っているところは基本的におんなじで‥中の4つのはなしも、だいたいは
同じなんですが、でも、比べると、変わっているところもあってー
決定的に違うのは、ナナさんが「いいひと」に巡り合うことができる「~いい糸
いろいろ」に対して、「~あみものやさんです」は、期待や予感はあるものの、
結果は出ないままで終わってしまうというところです。

どっちのヴァージョンも好きだけど、ナナさんに だいじな いいひと が
見つかる「~いい糸いろいろ」の方が、お話としてはいいかな、でも、
全ページカラーの「~あみものやさんです」もすごく絵がきれいで、迷います。


そもそも私が、高林麻里さんを知るきっかけとなったのは、図書館で偶然見つけた
ニューヨークからのおいしい手紙』という絵本です。
絵のかわいらしさというよりも、ベッドにかかっているパッチワークキルトの模様や
女の子のワンピースの柄なんかが、すごーく細かく描かれていることに
感心したのだったと思います。それと、何より本の題名が「ニューヨーク~」だったから。
高林さんご自身もニューヨーク在住らしいということを知り、市の図書館にある
高林さんの絵本を順番に借りて読んだ‥と記憶しています。
(そのときにきっと、ナナさんの絵本、どっちも読んでいるのでしょうね~)

今書店ですぐに見つけることができる高林さんの絵本といえば、この2冊でしょうか。

   

どちらも細かい描き込みがたまりません(笑)、そして、すごく好きだなと思います。



*****


本日27日、このブログのお誕生日です。満6歳かな?

おいしそうと思うと、満腹でも胃が広がって、また食べられるように、
おもしろいと思うと、しだいにそれやその人が好きになっていくように、
好き(直感で)と思ったことは、続けていかれるのかな、続けていってもいいのかなと
思っています。(おいしいとおもしろい2つの比喩があっているかどうか
ちょっと不安ですが‥)

好きで繋がっていくことの楽しさは、積み重なって、今では、私の中の
かけがえのないものです。いつもどうもありがとうございます。

また明日からの7年目も、どうぞよろしくお願いします。

コメント (8)
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パリのパルクでジュット!

2011-06-24 16:28:43 | 好きな絵本

先日の、はじめましての絵本たちでご紹介いただき、とても気に入って
しまいました。

その前に琴子さんのブログでレビューを読んでいたので、興味津津だったのです。


セシル・ジョスリン 作
     レナード・ワイスガード 絵    こみや ゆう 訳


15.5㎝×18㎝のちょっと小さめな形と、モノクロ+青色の配色からして
とてもステキで、ツルツルでない紙を使っているところや、見返し部分の
小花模様など、本好き、絵本好きの人の気持ちをがっちり掴むな~と
感心してしまいます・笑。

私が選んだ+青色の方は(既刊のもう1冊はモノクロ+ピンクの配色)
フランス旅行のときに困らないようにと、おかあさんが、ぞうくんにフランス語を
教えるというもので‥カンの良いぞうくんは、すぐにフランス語を覚え
会話の中で使ってみながら、旅行の支度をしたり、フランスでの楽しい日々を
想像したりしながら眠りにつくという、おはなしです。

優しくてユーモアにも溢れているおかあさんと、素直で好奇心いっぱいで
旅行へ行くのがたのしみで、楽しみでたまらないぞうくんの会話が、
なんとも微笑ましいのです。


・・・・パリのパルクでジュット って、なんのことだと思いましたか?
表紙が、まさに「その場面」なのですが‥

こんなふうに、書かれています。


「あとは もし やっていたら、サーカスに いきましょう。
サーカスは フランスごで、シルクって いうのよ。
それから こうえん、パルクに いくの」
「ウーラ!」
ぞうくんは、また ベッドから おきあがりました。
「ねえ、ママ」
「なあに?」
「もし ぼくが その パルクで はしっててさ、ころんで
ひざを うっちゃったら、なんて いえば いいの?」
「かんたんよ。そしたらね、ジュットって いえば いいの。
ジュットって いうのはね、やっちゃったって いみよ」
「ジュット!」と、ぞうくんは いいました。
「へえ、ジュット!おもしろいね。あーあ、はやく
パリのパルクで ジュット! って いいたいなあ。
だって ぼく、ころんじゃうかも しれないもん」


ね。かわいいですよね?

ウーラは、万歳。
シルクは、サーカス。

へえーと私が思ったのは、ズボンがパンタロンで、えんぴつがクレヨン です。



この秋には、「ぞうくんのクリスマスプレゼント」が刊行予定だそうですが、
モノクロ+ミドリになるのかなー、それとも赤とミドリかなーと、楽しみにしています。







 

コメント (2)
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古都ブルージュのホテルにて

2011-06-22 16:16:02 | 好きな本

ベーメルマンスの絵なので、「絵本」のカテゴリーに入れようかと
迷いましたが、142ページもあるので、「本」の方にしました。

図書館の検索で知ったので、借りるまでは、新しい絵本が江國さんの訳で
また出たのだと思ってもいたのです。

ルドウィッヒ・ベーメルマンス 作
                                  江國香織 訳


お話は、9つの章からできていて、表紙に描かれている紳士が
コジシャルさん。その隣の双子のように見える姉妹が、コジシャルさんの
お嬢さん方で、セレステとメリサンド。手をあげている男の子がヤンです。

コジシャルさんと女の子はロンドンから、ブルージュへの旅行中。
一行が泊まっているホテルが「バスケットホテル」で、ヤンは、その家の
息子です(そう、ヤンのご両親はホテルを経営しているのです)

ステキな設定ですよね?


なぜ、ホテルの名前が「バスケットホテル」なのかというと‥

屋根の上に、金細工のバスケットがついた建物  だからなんです。

最初の章の「ゴールデン・バスケットホテル」は、夜中に馬車が着き、
翌朝の5時に目を覚ましてしまったセレステとメリサンドが、ホテルの窓から見た
ブルージュの夜明けの様子が描かれています。

 この窓から、女の子たちはいま、新しい世界を何もかもー新しい言葉、
新しいおまわりさん、お菓子屋さん、街灯ー生まれてはじめて見ているのです。
馬や犬や雲さえも、これまでとちがうものに見えました。
スズメとハトだけは、どこで見てもおなじに見えましたけど。


そして、最終章で波止場から船に乗るまでの、旅行中の楽しい話が続きます。


9つの章には、だいたいどれも長いタイトルがついていて、読み終わった後に
それを見かえすと、なるほど~と思います。

なので、私も、真似をして、本全体にタイトルをつけるとしたら‥と考えてみました。

     運河と石畳の街ブルージュ、マドレーヌにも
   勝るお嬢さんがた、そしてムッシュ・カルヌヴァルの
          ものがたりでもある、物語

どなたか、この本を読んだ後、私のタイトルを見て、なるほど~と
思ってくださるでしょうか(笑)。


そうそう、「マドレーヌ」と書きましたが、あのマドレーヌが出てくるところが
あるんです。引率の先生は残念ながら、ミス・クラベルではありませんでしたが。
(本の裏表紙にもマドレーヌ、載ってます)



ゴールデン・バスケットホテル 古き良き1925年頃のヨーロッパ

ベーメルマンスの絵本もよいけれど、なんかこの本、欲しいです。

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スズキコージさんがやってくる

2011-06-21 16:03:19 | 日々のこと

我が川口市が誇るアートギャラリー・アトリアに、もうすぐ
スズキコージ絵本原画展とともに、スズキコージさんがやってきます。


「ワンダートリップ~ふしぎな旅~」
コージズキンランド展&アトリア・ワークショップ


7月16日(土曜日)~8月28日(日)

開館時間は10時~18時(土曜日は20時)
※月曜休館 ほぼ夏休み中やっていて、なんと入場無料!です。

rが、中学校からもらってきたパンフには、展覧会の全容が記されていて‥



左ページにあるテントは絵本コーナーになっていて、大きなテントの中に
寝ころんでスズキコージさんの絵本を読むことができるそうです。

関連ワークショップと体験コーナーも充実していますねー
アトリアのサイトに詳しく載っていますが、↓の2つは、スズキコージさんと
一緒に楽しむことができるようですよ)


★切り絵で万国旗    7月30日(土曜) 10時~11時  13時~14時

      各回30人 参加費 500円 (対象:はさみが使える子~大人まで)


★お面をつくろう     7月31日(日曜) 10時~14時

      定員25人 参加費 500円 (対象:小学生~大人)



ひとりでも参加しちゃう?とか思っていたら、30日か31日のどちらかが
吹奏楽部のコンクールにあたる予定になってました。
(もし30日土曜日にならなければ、こちらに行こうかなーと思っていたことも
思い出しました)

そんなわけで、私はワークショップには申し込まないと思いますが、原画の方は
必ず観に行こうと思っています。


+++++


もしも、遠くから来られる方でしたら、川口まで来たついでに、北浦和まで
足をのばし、埼玉県立近代美術館で、7月2日(土)~8月28日(日)開催予定の
エル・アナツイ展」をお薦めします。
ちょっとスズキコージさんの絵が持っている「何か」と、似ているかも?

うらわ美術館では、7月9日(土)~8月31日(水)まで、
「ブラティスラヴァ世界絵本原画展」をやるみたいですねー。

そうなると、一日で回るなら、川口→浦和→北浦和の順番でしょうか。
(どこも各駅から徒歩5分~10分くらいで行かれます)

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はじめましての絵本たち@こひつじ文庫

2011-06-19 19:30:25 | 好きなもの・講座やワークショップ

18日土曜日は、こひつじ文庫さんで「はじめましての絵本たち」が
ありました。リストに載ってるのは27冊!!

その中で、私が気になった絵本はこんな感じです。(今日はちょっと時間が
あったので、ミニ・コメント付きです。画像クリックで本紹介ページにとびます)


               小さい子がいたら、一緒に読んで、驚かせたり
笑いあったりしたいなーと思った絵本。1年生のクラスに持っていきたい。



  けっこう欲しいなあと思った1冊。同じ動物なのに
まったく正反対の色‥しろくまとくろくまみたいな‥から始まって、季節によって
色が変わる動物とか、へえーと思うことがたくさん詰まってました。
でも、このタイトルってどうかなーと、今、ちょっと思ってしまいました。



  室井滋さんが自分の名前についてに書いた絵本。
長谷川義史さんの絵本、実は私は1冊も持っていないのですが、
この絵本なら手元に置いておきたいかも、と思いました。

名前についての思い出は、みなそれぞれあるようで‥一緒に参加した方の
おなまえエピソードも聞くことができました。もちろん私のも、ご披露させて
いただきました(笑)。男子の名に間違えられた経験なら、負けてませんよ。


  マレーク・ベロニカの新刊。日本ではあまりなじみのない
果物も描かれているけど、それはそれでおもしろいなあと思いました。
見開きにも、果物がいっぱい。娘が小さかったら絶対に買っていただろうなー
くだもの大好き!なので、毎日まいにち開いて眺めて、楽しめたと思います。



  琴子さんのレビューを読んですっごく楽しみにしていた1冊。
はじめてのぼうけん よりも、こちらの方が色が好き♪ それとフランス語を
勉強しようかなーと思って(笑)、買って帰りました。rにもおお受け。「万歳三唱は
ウーラ三唱‥」とか言って喜んでいます。



  離れた友だちに自分の声が伝わるかどうか‥
なんかちょっとせつなくなってしまうけど、この絵本は最後までとっても爽やか。
終わり方がいいなあと思いました。



 死神は小さな男の子、という設定が、そもそも新鮮です。
内容よりも先に、本の装丁‥紙の感じとか‥に惹かれました。


  シリーズ三作目だそうです。
私は前の2冊はほとんど知らず‥でも今回じっくりこびとたちを見て、
ああ、やっぱりかわいいなあと思いました。



私の守備範囲外ですが(笑)、強烈な印象を残した絵本はこちら。

朝食の時に、なにかの話から思い出し、この絵本の
ストーリーを全部家族に語ってしまいました。なんの話から思い出したのか
今すごく気になってます。(この表紙からは見えないストーリー‥
キャベツをとても食べたがっているのは誰だと思いますか?)



おまけとして紹介してくれた本ですが、みんな何度もページを開き
思い出を語り合いました・笑

生粋の昭和っ子たちにはたまらない1冊です。


今回も楽しいナビゲートを、三蔵さん、ありがとうございました。
(帰りのバスも楽しかったね)

コメント (10)
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バスにのって

2011-06-18 18:30:39 | ひらきよみ(読み聞かせ)

金曜日は、小学校の読み聞かせ、今学期2回目でした。
行ったのは5年生のクラス。

パートナーさんと1冊づつ読みましたが、彼女はこの日が読み聞かせデビュー。
自分の「デビュー」のときを思い出し、私の気持ちも引き締まりました。

パートナーさんが読んだのは、この絵本。

初回にこの絵本を選ぶとは、なかなかだなーと思ってしまいました。
割と大きいし、横に長いので、持っている手もを疲れるし、たっぷり7分は
かかりますから。

どうしても、緊張すると早めになってしまうから、あとの時間を気にしないで
ゆっくり読んでね、と彼女に伝え、私は、短くて、違うタイプの本を選ぼうと思い
またまた『バスにのって』を読みました。(過去記事は  

教室で読んだのは、これで3回目ですが、やっと落ち着いて、楽しみながら
この絵本を読めるようになったかなあと感じました。
(ストーリー性があまりなく、文字も少ない絵本は、物語の絵本よりも
難しいなあと思うことが多いですから)



各教室での読み聞かせが終わったあと、記録ノートを書くために
図書室に集まり、そこで、クラスでの反応とか、それぞれが選んだ絵本を
見あったりするのですが‥

『バスにのって』と最後まで迷ったこの絵本を見せたところ、メンバーさんが
みな「好き~♪」「かわいい~」と言ってくれました。



高学年のクラスで読んでみたいという声が多かったので、私も、次回
チャレンジしてみようと思います。


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こだわりが美意識を生む

2011-06-14 16:08:27 | 好きな絵本

今まで知ってはいたし、読んだこともあったけど、まったく気になっては
いませんでした。

それが今回、初めて声に出して読み、絵も、ゆっくり眺めてみると、
なんかとってもいい絵本だな~と、素直に思いました。




青のふちどりがなんともきれいだし、雨降りの描写が、にじんだような
輪郭線からも伝わってくるしー。


傘は雨を凌ぐため、傘は雨に濡れる身を守るため、という機能あっての
ものなのに、それを、あえて、ひろげない、使わない、ことで、きちんと畳まれた
傘の美しさを愛でていた「おじさん」。

このこだわりようは、「おばさん」では全然成り立たないし、「おにいさん」では
説得力不足(笑)。やはり、おじさんになるまでに刻まれた時間が、必要不可欠
なんだなーと思ったり。

そんなこだわりのおじさんも、ポンポロロンへの好奇心に負け、
ついに傘を開いてしまうのですが、その見開きに描かれた傘の、堂々と
美しいこと!


 とうとう おじさんは、
 かさを ひらいてしまいました。

ついに おじさんは かさを ひらきました  でも、おじさんの行動は
伝わるけれど、ここの文は、やっぱり「ひらいてしまいました」だよね、と
思い、その後に続く文も、そうそう、「おじさんとかさ」は一体化しているから
おじさんが雨の中へ一歩踏み出したのでも、傘は雨にぬれました、でもなく
「おじさんとかさ」が、雨の降っている、今まで二人にとって未体験だった
場所へ「はいってしまった」んだよね、と思いました。
(もっと言えば‥おじさんとかさは、元居た「場所」にはもう二度と戻れないと
いうことなんです‥)

 そういいながら、おじさんとかさは あめのなかに
 はいってしまいました。




お話ラスト近く、家へ戻ったおじさんが、傘をつぼめる場面があり、
そこでこう言うのです。

 「ぐっしょり ぬれたかさも いいもんだなあ。
 だいいち かさらしいじゃないか。」
 りっぱなかさは、りっぱに ぬれていました。
 おじさんは うっとりしました。


なんかちょっとしみじみしちゃうような、いい場面です。


こどもが読んでも、こどもたちと読んでも、もちろんおもしろいのですが、
作者、佐野洋子さんを思いつつ、ちっちゃなこだわりや、ちっちゃな美意識を
見いだして‥私の、『おじさんとかさ』ブーム、この梅雨のあいだ続きそうです。

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おじさんのかさ・パンのかけらとちいさなあくま

2011-06-13 15:30:24 | ひらきよみ(読み聞かせ)

先週の金曜日は、今年度初めての、小学校の読み聞かせの日でした。
入ったのは4年生のクラス。


  『おじさんのかさ』 佐野洋子 作  と




  『パンのかけらとちいさなあくま
                内田莉莎子 再話  堀内誠一 絵

の2冊を読みました。両方とも、教室で読むのは初めての絵本です。


私の小学校での読み聞かせも、8年目に入り、マンネリ化防止のために(笑)
自分の中での「今年のテーマ」を決めようと思い‥ひとりで2冊読むときは
民話とか昔話の類を1冊いれることにしました。

その1回目として選んだのが、『パンのかけらとちいさなあくま』 
リトアニア民話です。
先日、うらわ美術館で堀内誠一さんの原画を見たことが、心のどこかに
残っていたのかもしれません。
あらためて、絵をみていくと、「じぬし」の絵とか、「あくま」に襲いかかる雄牛の
絵とか、とても迫力があって、森の木も、リトアニアの針葉樹はほんとうに
こんなふうなんだろうなあと思いながら読みました。

テキストの方も、「ちいさなあくま」が全然悪魔っぽくなく、
機転が利いて、元気いっぱいのやんちゃないいやつ、なところがとても
おもしろいなあと思いました。
教室の4年生も、「あくま」が最後までいいやつのままなのか、それとも
どこかでまた、思わぬ出来事が起こるのか、気になっていたのではないかな。
(女の子4人グループのうち二人が、まっすぐ前を見て座っていないのが
読み始めの時に気になっていたのですが‥彼女たちも、最後にはまっすぐ
絵本の方を見てましたから・笑)


『おじさんのかさ』を今回読みたくなったのは、琴子さんのブログでの
読み聞かせの記事に載っていたからなんですが‥
手持本ではないため、rも、どんな絵本なのか知らなかったみたいで
(私は以前、図書館で読んでことがありました)
読み聞かせ前日、ふたりで「よみきかせごっこ」を久しぶりにやりました。

    あめが ふったら ポンポロロン
   あめが ふったら ピッチャンチャン


私の読み方は、とくに「歌」ではなく、「普通」だと思うのですが‥笑
どなたかが読んでいるのを聞く機会があると、ああそういう読み方も
あるのね~と思うとき、ありますよね。

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長い長いアーヴィングの物語

2011-06-08 16:02:22 | ふと思ったこと

まだ全然読み終わっていないし、いつ頃読み終わるのか見当がつかないのですが、
すごーく久しぶりに、ジョン・アーヴィングの本を読んでいます。

邦訳されている本は、この20年くらいの間にほとんど全部読んでいて‥
未読だったのは、今読んでいる『また会う日まで』だけで‥

  


3年くらい前から図書館の棚にあるのを知っていましがた、なかなか手が出せず。
なんたって、アーヴィングの本は長いから、読み始めてしまったら、他の本が
全然読めなくなってしまのです。

それと、もうそれを読み終えてしまったら、しばらく未読のアーヴィングの本がないかも
と思うと、もったいないような気もしていました。

今、上巻で、すでに延長2回目なのですが、まだ半分に届いていません。
おもしろくないわけではないけれど、まだ、すっごくおもしろいわけでもないんです・笑
(アーヴィング本は、下巻に行くと、どれも加速度的におもしろくなっていきますが‥)

とにかく話のスケールが、私の日常とはまったくかけ離れているので、「そこ」へ入って
いくのに、まず時間がかかるのですね。

思えば、アーヴィングの本って、どれもそんな感じだったなあと、思い出し
ちょっと懐かしくなって検索してみたら、今は売られていない本もたくさんあって
驚きました。
もう、あんな長い本って思って、読む人少なくなってしまったのでしょうか?

アーヴィングの本は、映画化されているのもいくつもあって‥でも、私が大学生とか
20代~30代の頃なので、もうむかしむかしのこと、になっているのかな。

ガープの世界 とか、ホテル・ニューハンプシャー とか、サイダーハウス・ルール とか。





原作も映画もどっちも好きでした。(特にサイダーハウス~のトビー・マグワイアとか)

    



しばらく読まない時期もあったけど、サーカスの息子 未亡人の一年第四の手
オウエンのために祈りを どれもみんな読み終わってみればおもしろかったなあ。


そして、今、また会う日まで

この本は、オリジナルのタイトルだけで、いいなあと思ってしまったのです。

Until I Find You.

これを、また会う日までって訳してあるのも、いいなあと思って。



読み終わるのがいつになるのか、読み終わった後に感想が残せるのかどうか
わかりませんが、長い長い、自分の日常とはまったく違う世界の物語に「居られる」って
読書ならではの楽しみです。


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プール開き

2011-06-06 14:58:00 | 想うこと

毎日のように通る、小学校の横の道。
2年半前まで娘が通い、そしておおむかし、私自身も通った小学校です。

校庭の端っこにあるプールから、今日、メガホンを使う先生の声と、子どもたちの
歓声が聞こえてきました。

そう、もう、プール開きなんです。


そういえば、1週間か10日くらい前? プール掃除をしているらしい
賑やかな声が聞こえてきて‥その時も、自転車漕ぐ足をゆるめて、垣根の隙間から
ちょっとだけ中をのぞいてみましたっけ。

まだrが保育園に通っていた頃、5月の終りにプール掃除しているらしい小学生の声に
驚き(そんなに早くの時期に?!と思ったんです)、彼女が入学してからは、
通学班の班長さんが、プールバッグを持って登校するのを見て、え、6年生はこんな
時期からプールなの?! とまたしても驚き、そうやっているうちに、いつの間にか
rも、プール掃除やら、1年生の面倒を見るやらと思っていたら、もう今年の夏は
中3の夏=義務教育最後の夏 になっているではないですか。

いろんな行事や季節の節目に子どもの成長を感じてきましたが、プール掃除も
そんな節目のひとつに、私自身は思っていたらしいです。

来年の春、rが中学校を卒業して、電車通学するようになって地元の学校とも繋がりが
なくなっても、私は相変わらず、小学校の横の道をとおり、プールから洩れる声を聞き、
桜の花を待ち、葉が色づくのを眺め、もしかして拾いにいって、また落ち葉染めをし、を
繰り返していくのだろうなあと思うと、ちょっと胸がきゅっとなります‥。


***



好きで、毎日のように読んでいる、ほぼ日の〈今日のダーリン〉。

13周年を迎えた今日のところに(も)、とてもいいこと書いてありました。


おなじことを、
いやだいやだと思いながらしている人と、
うれしいなぁと思ってしている人とでは、
まったくちがう場所に行きつきます。

‥こういう出だしで始まり、その後に続く文がとってもよかったです。



糸井さんは、3月11日からあと、自分たちのことを「たいしたことないもの」と
位置づけています。
「たいしたことないもの」としての自分たちに何ができるかーというふうに。


知識とか経験とかを身に付けていくと、それに費やした時間やお金の分だけ
えらく、賢くなっているように思ってしまいがちですが、でも、必ずしも
それは比例していくものではないので、いつまでも「たいしたことないもの」と
自分を思っているのは、どんな場面においても大切なことだと感じています。

家庭内(家族内)での役割でも、母だからえらいわけじゃないし、
母だからって気負わなくてもいいわけだし。
とうの昔に、10代を過ごしてきたものとして、自分の心の持ちようで
まったくちがう場所に行きつく
 というようなことを、説教っぽくならず、
命令形でもなく、普段着の自分の態度から教えられればいいなあと思ったり。

でもそれは、「ともだちのような親子関係」とも別だと感じていて‥
先週の夕刊に載っていた下記の文章をその日の手帳に書き写しました。

人間は、子どものころの育ちが自分の価値観の原点になり、
青年時代に悩んだことややってみたことがライフワークになる。
幼児期から自負心やその子らしさを教え、あとは右往左往して人生を
選び直す姿を見守ってやる余裕を、親ももたなければいけない。


(教育人間学者 汐見稔幸さんの文章です。)


余裕を、親も持たなければって、結構難しいなあと思います。
一緒に右往左往してあげることならできるんですが(笑)、でも、ちょっと離れた
視点から、右往左往を見ていてあげることができるかどうかが、イコール余裕
なのかなーと思っています。



プール開きの歓声から、いろんなことを想った日です。

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