道路交通法が改正されて6月1日から違法駐車の取り締まりが厳しくなったとのことである。取締員が違法駐車を発見して車内や付近に運転者がいない場合は、それを放置車両と確認して、駐車違反の手続きを始めることになる。いかなる車両も運転者不在の時間の長短を問わず取締の対象となるということなので、なかなか分かりやすい。
一度取締の現場をじっくり拝見したいと思っていたら、去る土曜日、駐車違反ステッカーを貼られた車にお目にかかった。それも「駐車禁止除外指定車(身体障害者使用車)」の標章を掲示している車である。
見方によってはそこまでしなくてもという意見もあるだろうが、私はこの件に関しては『例外なし』に与したい。というのは「駐車禁止除外指定車(身体障害者使用車)」標章の不正使用を身近に見る機会が多かったからである。ご近所さんのその家には歩行が困難な老人がおり、日常はゴーカートのような乗り物で出歩いている。デイサービスに出かけるときは施設の車が送迎している。その老人が自家用車に乗っているのを私は見たことがないのに、その車は『標章』を掲示して家の前に一晩中路上駐車していることが多い。その息子が車をいつも乗り回しているもようである。
『身体障害者使用車』には身体障害者が自ら運転する場合と、身体障害者は運転しないが介護人が運転する場合の二種類があるように思う。後者が圧倒的に多いと思うのでこのケースのみを取り上げるが、さて、どのような場合に『駐車禁止』場所にわざわざ駐車しなければならなくなるのだろう。私にはその必要性が思い当たらないのである。
警察が駐車を禁止するのは、それなりの必然的な理由があるからだろう。要は安全で円滑なる交通の妨げにならないよう、駐車禁止の場所を定めているはずである。となると、いかなる車両であれ駐車禁止の場所に車を駐めておくことは、安全で円滑なる交通を妨げることになるのではないのか。法律的にはその禁止を特定の車両に限って免除することが可能であるとしても、それはあくまでも法運用上の問題で、交通に支障を来すという判断が消えてしまうわけではなかろう。逆に警察さえ認めれば駐禁場所に駐車してもいいのなら、そもそも最初にそのような場所を駐禁に指定したこと自体が間違っている。これが私の理屈である。
駐禁は駐禁、例外なしでないと理が通らない。その意味では今回の処置は極めて分かりやすい。
駐禁は駐禁と強調したところで、改めて身体障害者の介護者が駐禁場所に車を駐めなければならない場合を考えてみよう。
たとえばドライブの途中、店前の路上に駐車してその店で食事をするとする。これは店が用意している駐車場に駐めるべきであって、もしそれがない場合には駐車場のあるところを探さないといけない。
何かの買い物?これもその店の駐車場なり近くの駐車場に駐めたらいいのであって、標章を掲示して店前に路上駐車することではない。
郵便局や銀行に用がある? 銀行では駐車場があるのがふつうである。郵便局でも駐車場のあるところを利用すればいい。
嵐山や嵯峨野を歩きたい? これも観光者用の駐車場に駐めてあとは車いすで移動すればいい。
身体障害者に同情がないといわれそうだが、私にはわざわざ路上駐車しなければならないケースが思い当たらないのである。強いていえば立ションぐらいだろうか。これも車内に溲瓶を持ち込んでおけば済む。
私が見付けたこの『なにわナンバー』の車は神戸元町通りの山側を走る道路で、信号機のある横断歩道の縞模様に乗りかかるように駐められてあった。明らかに車道への視界が遮られており、運転者にしてみたら人が飛び出ないか余計な気を遣う。また見渡したところ店らしい店も見あたらない。標章の不正使用であることはほぼ間違いなかろう。
このブログ書きの最中、偶然にも先ほど配達された朝日夕刊に《神戸地裁執行官「業務中」とウソ 「駐禁除外」標章置き食事》と大きな見出しの記事があった。6月1日のことらしい。県警は悪質と判断し、同地裁に交付していた標章11枚すべてを返納させたとのこと、宜なるかな、である。
先ずは例外なき厳格な駐禁違反の摘発を行い、規則の手直しはまた必要に応じてやればいい。
追記 寄せられたコメントにもお応えする意味で、私の考えを先に進めました。
私は、自分で運転します。 駐車禁止除外も受けています。 車椅子はまだ使用していませんが、歩行は杖を使用していますが、かなり難渋しております。 許可証のおかげで随分助かっております。
記事には介護人が運転する場合についてだけの記述しかありませんが、障害者本人が運転する場合にはいかがお考えでしょうか? お聞かせいただければと思います。
もし許可証を悪用する輩が横行するようであれば、許可証を2種類(本人運転と介護人運転)にして区別すれば いいように思いますがいかがでしょうか?(これは警察の仕事ですが) 悪用する輩のとばっちりで障害者まで一律取り締まられるとなると、許可車両制度を設けた意味がなくなると思いますが、いかがでしょうか?
身体障害者自らが運転する場合は明らかに状況が違いますので、実情に応じて道路に駐車を認める制度はあってもいいかと思いますが、無原則の「駐車禁止除外」であってはならないと思います。なぜそう思うのか、すこし長くなりますが道路交通法を引用いたします。
第9節 停車及び駐車
(停車及び駐車を禁止する場所)
第44条 車両は、道路標識等により停車及び駐車が禁止されている道路の部分及び次にげるその他の道路の部分においては、法令の規定若しくは警察官の命令により、又は危険を防止するため一時停止する場合のほか、停車し、又は駐車してはならない。ただし、乗合自動車又はトロリーバスが、その属する運行系統に係る停留所又は停留場において、乗客の乗降のため停車するとき、又は運行時間を調整するため駐車するときは、こ
の限りでない。
1.交差点、横断歩道、自転車横断帯、踏切、軌道敷内、坂の頂上付近、勾配の急な坂又はトンネル
2.交差点の側端又は道路のまがりかどから5メートル以内の部分
3.横断歩道又は自転車横断帯の前後の側端からそれぞれ前後に5メートル以内の部分
4.安全地帯が設けられている道路の当該安全地帯の左側の部分及び当該部分の前後の側端からそれぞれ前後に10メートル以内の部分
5.乗合自動車の停留所又はトロリーバス若しくは路面電車の停留場を表示する標示柱又は標示板が設けられている位置から10メートル以内の部分(当該停留所又は停留場に係る運行系統に属する乗合自動車、トロリーバス又は路面電車の運行時間中に限る。)
6.踏切の前後の側端からそれぞれ前後に10メートル以内の部分
お分かり頂けるように、この1から6までの項目は、私がブログに書きましたように『安全で円滑なる交通の妨げにならないよう』に定めた「駐車禁止場所」に相当すると思います。車を駐めていると危険だからこそ駐車はもちろんのこと、停車すら禁じられていることが納得できます。このような場所での駐車禁止を例外にするべきでないというのが私の主張です。「駐車禁止除外指定車」の処置は法律の趣旨とは自己矛盾を来すからです。
私は「駐車禁止除外指定車(身体障害者使用車)」の標章に言う「駐車禁止」場所が、上の6項目を含むのかどうかは確かめておりません。ただ(私の)常識的にこの「駐車禁止」が上の6項目も含むと考えて論を進めて参りました。そしてその結論がこの指定の全面的廃止ということです。。
前置きが長くなりましたが、この前提に立って「障害者本人が運転する場合」の車に関しては、必要でかつやむを得ない場合に道路に駐車を認める制度をあらたに設ければよいと思います。たとえば「駐車許可(駐車禁止場所を除く)車」のような標章にすればいいのではないでしょうか。
障害者に対するご理解をいただき感謝しております。
なお、障害者に関する駐車禁止除外は、あくまでも「法定の駐車禁止場所を除く」「用件が済み次第速やかに立ち退くこと」などの注意がが明記されておりますことを補足させていただきます。
したがって、交差点内などに駐車すれば当然、駐車違反として摘発されることに何らの異議もありません。
このような条件付きということなら、私の主張の趣旨そのものですので、納得出来まます。私がブログに取り上げた《横断歩道の縞模様に乗りかかるように駐められていた》車両は、そういう意味でも違法駐車だったのですね。
いずれにせよ「駐車禁止除外指定車」という『表現』は紛らわしいと思います。路上駐車許可証はやはり私の提案のように「駐車許可(駐車禁止場所を除く)車」のような標章がよりよいのではないでしょうか。
どうか安全運転をお続け下さい。
その変をご理解して下さい。誰だって好きで人工透析をやっている訳ではないのです。その写真のケースですが恐らく駐禁除外指定に反する場所に止めていたのではないでしょうか?例えば駐車場の出入り口付近、消化槽の付近や交差点付近など、このような場所は標章を持っていても違反になります。ただ6月1日以前は
警察はこのような場所でも取り締まりませんでした。
>駐車場に駐めてあとは車いすで移動すればいい。
駐車場に駐めたくても、スタスタ歩ける方が「車椅子専用の場所」に駐めてしまうので、私は車から降りる事すらできません。
それを注意した事もあります。しかし、「みんなやってる!」と言い返されるのが「パターン」です。
路駐以外に選択肢がありません。もちろん標章は効力の及ぶ範囲内で使用しています。
対象者が現に使用中の車両で、「駐車禁止除外指定車」の標章を掲出している場合には、次の場所で駐車ができます。
1. 道路標識等で駐車が禁止されでいる場所
2. パーキング・メーター、パーキング・チケット設置区間
(県によっては除外されていないところがあります。)
なお、「駐車禁止除外指定車」の標章を掲出しても、次の場合は除外されません。
駐停車禁止場所の駐車(道路交通法第44条)
法定駐車禁止場所の駐車(道路交通法第45条第1項各号及び第2項)
停車又は駐車の方法に従わない駐車(道路交通法第47条第1項~第3項)
車庫代わり駐車及び長時間駐車(自動車の保管場所の確保等に関する法律第11条第1項及び第2項)
などのように色々と決まりがありますので。
すべての場所において駐車が許されるわけでないのでご理解お願いします。
すべての場所において駐車が許されると思っているわけでないのでご理解お願いします。
歳を取ってからの失明なので杖も点字もだめです。
目の見えない母親は自分では運転できないので私が
介助者として駐車禁止除外指定車標章をいただいています。
都区内の駅近く在住なので買い物等に車を使う必要はありません。
私自身は電車通勤ですし仕事以外でも駐車禁止場所に
行くような用件はありません。
標章を掲げるのは全て母親と一緒のときですが通院だけではありません。
駐車場のない飲食店に行きたいときもありますし駐車場のない店で
買い物をしたいときもあります。
目の見えない年老いた母親を雑踏に残して駐車場を探しに行けないときもあります。
目が見えない年老いた母親ですがせっかくの観光地で車椅子に乗るのは悲しいと思います。
目が見えない年老いた母親ですが車内で尿瓶で用を足すのは悲しいと思います。
目隠しをして家内に手を引いてもらい歩いたことがありますが
すさまじい恐怖です、母親の白く濁った両眼の黒目を見ると胸が痛みます。
皆さんが年老いて体が不自由になられても尊厳を失わないですむ社会でありますように。
駐車違反のステッカー
はがしたのを張りなおしてませんか?
法律は性善説をもとにつくられてます
人間疑いだしたらキリがありません
法律自体完全ではないのでどんな法律や
制度でも抜け道はあります
大事なのは個人の人間性やモラルだと
思います
私も障害者で駐車禁止指定除外の対象となってます
じっさい悪用している方もいると思いますが
そうでない人もいることを理解して下さい
なにごとも疑いだしたらキリがありません
UPしている写真もなんか疑わしいですよ。