学長のひやかし

本(もと)はみな たれもの晒しの白木綿 
染めつよこれつ 末はいろいろ

ブログの恐怖

2005年08月24日 | boyaki
○アルバイトスタッフのブログで株式会社ネイサンズフランチャイジーオブジャパンが謝罪(ITmedia News)

 コミックマーケットに出店していたホットドック屋の
アルバイト女性店員が、自分のブログ内で来場者(お客様)を
「きんもーっ☆」(気持ち悪い)とののしり問題化、それに対し
企業が謝罪文を出したという事件。ブログ全盛時代ならではの事件である。

 ここでの問題点は何か。それは、

自分の立場を理解せずブログを書いた。

 この一点であろう。個人が物事に対して、どう批評しようが
表現の自由でありまったく問題ない。世の多くの人が今回問題になった
コミケ族に対して、嫌悪感を抱いているのは間違いないだろう。しかし、
この場合はホットドック屋店員というこうな立場を公開しているゆえ、
個人的な意見では許されない。ちょっと考えれば、自分(ホットドック屋)
とコミケ族(お客)との関係などすぐ分かるものであり、発言に注意でき
るものであろうが、なぜそれができなかったのであろうか。
 そもそも不特定多数が閲覧する可能性がブログにおいて、自分が特定さ
れてしまうような情報を公開する神経が分からない。学校名、アルバイト
(就職)している組織名を公開することで、何かあってからたたかれるのは
自分である。自分とはまったくかかわりがなくても同じ境遇(学年や年齢
)、同じ組織で事件や不祥事があったときにとばっちりをうける可能性が
大いにある。また個人としてではなく、公人としての意見を読まれなくな
り発言の幅が狭まる。こうしたデメリットを理解しているのだろうか。
 このニュースソースの中にもあるが、アメリカの企業ではブログが元で
解雇につながるという事件が多くあるそうだ。日本でもすぐにそういった
事例が出てくるだろう。自分の言いたいこと、思ったことを自由に書ける
ブログであるが、ある程度の自制心を持たないと、自分の地位さえ脅かさ
れる恐ろしい存在であるということをこの事件から学ばなければならない。