牛たちには、事故のない管理を心がけねばと意識していても、写真のような事故が起きる。
群内に、牡相に近い牛がいる場合は、余程注意しないと、邪魔な牛をやたらと突きまくる牛がいる。
その様な牛は、導入のセリ時に選抜すればよいのだが、導入後に判ることもある。
突き癖のある牛は、隔離飼育するか、該牛より強い牛と同房させるしかない。
1枚目の写真は、導入間もない頃、角を損傷したものであるが、この様な損傷は、出血を防止するために、包帯まきするが、後は日にち薬である。
(前述の角の項で、損傷後の角に触れた)
2枚目は、仕上げ房に2頭ずつ入れるが、相方の牛に腹部を突かれ、腹部が炎症を起こし漿液が溜まり腫れたもので、これも完治までかなりの日数がかかる。
3枚目は、前述した後ろ足飛節の上部の骨折である。
ギブスと板で骨折部位を固定して、治ることを期待したが、次第に食欲不振が続き、異常なまでにかなり痩せたため、結局1月後に出荷処分となった。
4枚目は、他牛に目を突かれて、内部を裂傷して、涙が止まらない状態であった。翌日は、眼球周囲が、白濁していため、抗生剤軟膏を注入して、その後治癒した。
この他、鼻環で鼻鏡が切れたり、烏の害にあったり様々な外部疾患に遭遇する。
国では、補助対象の飼養条件として、飼養環境の改善を条件下している。
その中に、蜜飼いを改善すると言うのがある。
狭い房で飼育すれば、つまり蜜飼いすれば、塞げる怪我もあり、必ずしも蜜飼いが全て悪いとは思わない。
例えば、広さが故に、牛の動きが活発のために、滑って転んで骨折(写真3)するというのもある。
狭い故に、通気性が悪くアンモニアガスやメタンガスによる家畜に与える悪影響を懸念しての蜜飼い改善対策のようである。
これらの事故を塞ぐ手だてと、環境作りが家畜たちには、無条件に必要であることを認識すべきである。
(・ω・)/
…はたまにあります。
セリ当日、
写真の様に包帯を巻いた牛を見た事がありますが、
やはりセリ値に影響するのでしょうか。
南の牧童さんと一緒で、
セリに出すまでの9ヶ月間をいかに快適に幸せに過ごさせてやれるかをいつも考えています。
自分の腕の中や膝の上で眠る子牛を見るとこちらも癒されます。
が、
その隙をついて後から乗っかってこようとする牛には困りものです…。
ヾ( ´ー`)
この1~2年は、赤字覚悟はやむを得ませんが、それでも如何にそれを少なくするかが、牛飼いの牛飼いたるを問われることになります。
今回の欠損理由が、10~15年周期の相場の変遷とは、様相が異なるだけに、心配な一面があります。
「この1~2年は・・・」と言いましたが、これが数年と言うことに成りかねません。
そこらも考慮しておかねば成りません。
今、買いに出るべきか、抑えるべきか、思案のしどころです。
一躍飛躍を考えれば、良い牛を買い溜しておけば、下地は出来ることになります。
今のように、相場が低迷している時には、牛たちの性ではない訳ですから、牛たちと将来(何かはわかりませんが)を親密に語り合い、コミニュケーションを深めることが、さらなる成果をものにするチャンスかもしれません。
つまりは、地道に技を磨くと言うことでしょうか。
酪農家の例などは、まさにその目的を実践されたものだろうと推察しています。
鹿児島でも、自給目的の穀類を作付けが広がっているという話題をテレビで見たことがあります。
ただ、日本では、中途半端な飼料作物の栽培では、耕作機械等の入手と整備が過剰投資に成りやすく、そのために経営を逆に悪化させている例を良く聞きます。
現時点では、燃料や肥料の高騰もその一端となっていると思われます。
だから、耕種、畜産等を分業して、どちらも安定的な経営を目指すべきと考えます。
アメリカなどのように、広大な耕地面積を有する場合は、面積当たりの農機・栽培経費等の割合が低いため、効率的な経営が可能であり、日本の場合は、単位面積当たりの必要経費が高いために、経営と栽培手法の抜本的な効率化が不可欠だろうと思っています。