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録画人間の末路 -

人は記録をしながらじゃないと生きていけない

CATVでアナログ延命? は本当に朗報か

2009-01-08 20:11:41 | 次世代ビデオへの懸念
・・・出だしネタが思いつかない・・・。
もしかして、スランプに陥ったかも!
しょうがない、普通に書くか。と、思っていたら向こうから電話とともにやってきた。

姉「ああ、もしもし、姉Tだ」
k「なんだ、こっちが記事に詰まっていると言うのに」
姉「そうか、わたしは絶好調だぞ。わははははは」
k「なんだ、ブログが炎上でもしたか?」
姉「聞いて驚け!(k「えっ!?」) ・・・わたしの昨日書いた、昨今の経済状況でも特に憂慮されている分野に関する相談記事がニュースサイトに掲載されてな、それがさらに他のニュースサイトでも紹介されるという連鎖状態で、ただいまアクセス数大幅アップなのだ」
k「ほう、そりゃすごい。普段は一日100人弱のよくあるブログのくせに。で、今何人来ているんだ?」
姉「21時30分の時点で、すでに2000人を突破だ!」
k「たいしたもんだ。ウチの普段のアクセス数に匹敵するな」
姉「・・・・・・やなやつ・・・・・・」

だそうです。どこのニュースサイトか聞けなかったのだけど、万が一ここだ、と分かっても生暖かい目で見てやってくださいまし。


冒頭がうまく(?)埋まったところで本題。
ちょっと話題になっているようなので、取り上げてみよう。すでにコメントでもいただいているが、読売新聞で「CATVでのアナログ放送の放送期間延長」が取り上げられているそうな。WEB公開分だと、こちらになる。

地デジ移行後3~5年、CATVはアナログ放送受信可能に

「アナログ放送」とあるが、別に現行のアナログ放送がCATV限定で継続するわけでは当然あるまい。最近では利用者は少なくなっただろうが、おそらくCATVがBSデジタル放送の初期によくやった、デジタル放送をCATV側で受信したものをレターボックス化したアナログに変換→送信、という手続きをとるものと思われる。これは実質的移行の延期、と見る節もあるようだが、わたしはむしろ予定通りのアナログ停波を実現するための作戦の一環と見る。救済されるのは国民ではなく、あくまでテレビ局。なぜなら、今までテレビ局がやってきたアナデジのダブル送信を、CATVに押し付けることにより、テレビ局は予定通りデジタルに一本化でき、アナログ送信をやめられるからだ。
テレビ局はCATVを半ば敵とみなし、かつ見下している傾向があると聞いたことがあるので「そんな金にならない苦労はCATVにでもやらせておけばいい。」と諸手をあげて賛成するだろう。ならば、ババを引かされるのはCATV局か・・・と言えば、そんなことはない。CATVとて慈善事業でやっているわけではない。自分たちが苦労してCM料も入ってこない地上波だけの工事を行い、テレビ局を救済する、なんてことは絶対にやらない。
まず、この記事では「地デジ専用機を使わずにアナログテレビを使用できる」とは書いてあるが、「アナログテレビのチューナーで受信できる」とは書いていない。これは絶好のビジネスチャンスとばかりにアナログ向けCATVチューナーを大量に用意し、それでなければ受信できないようにしてしまう可能性も高い。マンションなどでトランスモジュレーション形式でのみデジタル放送を送信して加入者を増やしたように、アナログCATVで加入者を増やす作戦に出るだろう。
もっとも、政府がCATVチューナーでしか受信できない状態での送信を禁止するかも知れない。だが、長期的に見れば、そうであってもCATVにとってはビジネスチャンスなのである。なぜなら、政府が「3~5年の時限措置」と明言しているからだ。数年後、アナログ再送信で受信していた人に対し
「もうすぐアナログ再送信が終わりますので、引き続きテレビをごらんになるには当CATV局との契約が必要になります」
と迫ることが出来るようになる。これほど大きなチャンスもあるまい。即アンテナでも用意できれば別だが、おそらく大半の家庭はそのまま加入せざるを得なくなるだろう。当然有料だ。地上波だけ見られれば十分な家庭にも、CATVのマルチチャンネル環境にいやおうなしに移行することになる。政府の方針に関係なく、経営に余裕のあるところはこの戦略で来るのではないだろうか。

だが、最近までCATVに加入していたわたしに言わせれば、CATVでマルチチャンネルにするのは正直お得とはいえない。マルチといってもほとんどのチャンネルはスカパーからの再送信だが、CATVで受信できるのはその中の一部に過ぎない。しかも、分野を広く取っているため、半分以上のチャンネルを見ない人がほとんどだと思う。でも、中には地上波よりもこういう専門チャンネルの方が水が合うという人も出てくるだろう。彼らがちょっと興味を持ってスカパーのチャンネルを調べると、「こっちのチャンネルの方が見たい」と思うチャンネルが多数出てくるはずだ。ところが、そういうチャンネルに限ってCATVは再送信してくれない。「スカパーオリジナルバラエティ番組部門で賞まで取った"ゲームセンターCX"が見たい」とか、「大都市圏でしか放送しない深夜アニメを抱負に放送しているAT-Xに加入したい」とか思っても、良くて別料金、大抵未放送になる。一度そう思ってしまうと、いらないチャンネルに予想外に高い金を払っている自分に気がついてしまう。また、BSデジタルも送信されるだろうが、BS11やTwelveを送信しないところも多いだろうし、パススルーになっていないことがほとんど。よってe2スカパーやBSを直接受信したときのようなレコーダーを使ったダブ録なども出来ないのが普通だ。結局、マルチチャンネルを実現するなら、スカパー!やスカパー!e2を自分で受信した方がはるかに便利でお得、ということになる。少なくともわたしはそう実感している。ところが、だからと言ってCATVを解約すると最低限の再送信ケーブルすら抜かれてしまい、地上波が見られなくなってしまう。実はウチがこれと全く同じ状態なのだ。しょうがないので父親がCATVと契約し、それを専ら見ることで回避した。将来的にはどうしようかとちょっと不安に思っている。地上波をみるためだけにCATVにお金を払うのはさすがにバカバカしい。が、そうせざるを得ない家庭も多くなるだろう。

また、地上波でいまなおアナログ放送を愛用する人の中には、「隣接する他県の番組が見られるから」という理由の人もいるだろう。だが、CATVがそれを再送信してくれるかというと、その可能性は非常に低い。以前から他県の番組が見られることをウリにしているCATVなら別だが、個人で勝手にアンテナをたてて受信している人と同じ環境など、わざわざ用意しない。また、逆に高確率でありうる現象として、CATV受信の再送信放送には、CGMS-Aが含まれているということがある。最悪、CATVによる再送信は「アナログ放送とデジタル放送の悪いところ取り」にもなりかねない。
と、悪い方悪い方へと解釈して書いてみたが、ありえない話ではないと思う。もちろんビジネスである以上、CATV側がチャンスに結びつけようとするのは別に非難されることではないし、当然である。うまくいけば、利用者が増えて多くの意見が出ることで、サービスの改善につながるかも知れない。だが、このCATV再送信でテレビ視聴不可の地域を減らす、という方針がありがた迷惑になる、という人も少なくないのではないだろうか。そもそもこういうやり方はCATVが独自にプランとして用意すべき営業戦略であって、わざわざ政府が命令することではないだろう。やはり地上デジタル放送への移行は、混乱状態にあるらしい。思った以上に手間取っているのだけは間違いない。

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7 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (FRS)
2009-01-09 01:35:51
この件について、よくよく考えてみれば
現在CATVアナログを契約している人はともかく
地アナの停波でデジタルに移行せず、CATVに新たに加入して
アナログを見続けようとする人には、もしかして
もれなくNHK-BSを契約する義務が付いてくるんじゃないでしょうか?

大昔にCATVのJ-COMに加入していたことがあるんですが
確かその当時うちにBSアンテナなんてものはなく
CATVを引いたとたんにNHKの集金人が飛んできて
基本パッケージにNHK-BSが入っているのでBS契約を
新たに結ぶ必要があるとかなんとか言われて
無理矢理契約させられたような?

見もしないNHK-BSに金を払うのも嫌なので
翌月速攻でCATVを解約しましたが、今でもこんな商売を続けているとすると
「CATVでのアナログ放送の放送期間延長」なんて
救済ではなく地上波終了に便乗した新手の商売としか思えませんねw
返信する
Unknown (通りすがりの)
2009-01-09 01:36:07
都会ではCATVの回線がある程度埋設されていると思いますが、地方だと工事費用や加入料で新しいテレビが買えちゃったりします
正直そんなことするぐらいならBSとCSの方が安いような・・・
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Unknown (krmmk3)
2009-01-09 12:04:37
>FRS>さん
NHKはもれなく付いてきます。おそらくCATV側から情報が提供されています。フルHDならともかく、SDでしか見られないCATVのアナログ送信でも同じ料金、というのはちょっと納得できない、と揉める問題が出てくるかも知れません。

>通りすがりのさん
ですが、中途半端な地方都市とかだと、自宅や共同でアンテナたてても本気で映らない地域はあるんですよ。そういうところは一応補助金は出るんですけど、CATVしか選択肢がなくなるんですよねぇ。
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Unknown (マグドリ)
2009-01-10 21:44:00
読売新聞持ってますけど、Web版より詳しい記事が出てます。文面から判断するとアナログテレビのチューナーでそのまま受信できるようです。未だ地デジ対応機器を所有していない世帯が多い上、導入した世帯でもHDTVを置くのはせいぜいリビングだけであり、2台目、3台目はアナログのままが現状です。それにVHSデッキなど非常に普及している録画機はアナログチューナーであり、CATV経由でアナログが受信できればこれらの機器が全てそのまま使用可能で買い替えの必要は一切なしです。

アナログ受信にCATVへの加入は必要ないと思います。例えば集合住宅では建物自体がCATVが配線されている場合、加入しなくても地上波が視聴可能です。(CATV独自番組を見るには加入が必要)。アナログを受信するだけならCATVチューナーなしでそのまま見られるはずです。つまりアナログ放送が止まってもCATV局で地デジをアナログ変換して送ってくるので今までのアナログTVやVHSが一切の追加機器なしでそのまま使えるはずです。
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Unknown (krmmk3)
2009-01-10 22:30:51
>マグドリさん
本文に書いてますけど、テレビ局が本来やるべきことを、代わりにCATVが慈善事業でやるということはありえないと思います。3~5年の時限ありとも書いていますし、最終的には惰性で加入してしまう家庭が増えることを狙おうとするでしょう。いつまでもCATV未加入で、アナログテレビだけで見られる可能性はないと思うのですが、どうでしょうか。
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CATVというより・・・・ (Nis)
2009-01-11 02:50:37
 知り合いのCATV屋さんの話では、アナログ送信を継続というより、「今までデジアナ変換を公式に認めなかった総務省がついに認めた」ということだと受け取っているそうです。
 (残る問題は、テレビ局が「放送波そのまま」ではない再送信に同意を与えるかどうかだけ? 区域外再送信の問題もからみますし)

 CATVというより難視聴対策の広域共聴に近いので、「もう老い先短いからいらない」と言う高齢者に地デジテレビを買わせる必要がなくなって、気が楽になるそうです。

 CATVというより、慈善事業に近い共聴組合にとっての朗報かもしれませんね。必要な投資金額を誰が負担するのかという問題は残りますけど。(そういうところは毎月数百円程度の集金しかしてないそうですから、自治体の補助金でまかなうしかない?)

 アンテナ立てれば電波が受かる都市部ではあまり意味がありませんが、地デジ人口カバー率の最後の0.1%対策にはなるかもしれません。
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Unknown (krmmk3)
2009-01-11 22:10:44
>Nisさん
初期のBSデジタル放送の大半がアナログ送信のCATVで見られていたようなものになるのでしょうかね。でもCATVって主に都市部ですから、過疎地域は他記事の話題のように結局衛星放送となるのでしょうか。この問題も目が話せないですね。
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