二胡工房 光舜堂

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弓毛は何年くらいで張り替えたらよいのだろうか?

2023-05-27 09:51:35 | ●弓: 福音弓
そのようにお客様に聞かれたときに、4,5年ではとお答えすることもありますが、通常年数より時間でお答えします。
おおよそ、1000時間から1500時間くらいたったら張替えを検討した方が良いのでは。
ヴァイオリンの方達は早い人で半年、およそ1200時間、一日8時間弾く人も多いですから。
市民オーケストラの方達は、2,3年に一回という方も多いようです。
弓毛は現在では鉄の弦を擦ります。
いくら強い馬毛でも相手は鉄ですから。馬毛は消耗していきます。
その他、もう一つ馬毛が傷むのは、二胡の場合デンペンに弓毛が当たる人も多いです。勿論全く当たらない人もいます。弦に直角に弓毛を弾いている人は比較的デンペンを擦りません。
そして、松脂による弦の傷みというのもあります。
直接的に傷むのではなく、松脂が夏場に半溶けになりその後涼しいところでは固まって板状になります。
こうなると弓に喰いついて、それを落とすのにがりがり引いていると弓毛の表面が傷んでくることもあります。板状になった松脂は硬いですから、弦も傷みますね。
こういう時にはやわらかめのブラシでそーっと何回も梳かすのが良いと思います。
また二胡弓の場合は、弓を楽器に取りつけたままですね、その取り外しの時に微調整器に弓毛が絡まったりした時、弓毛を手でもって微調整器から外そうとして弓毛を切ったりすることも多いですね。
なんだかんだと弾いていいる以上弓毛は傷んでいきます。
徐々に傷んでいきます。
では何時間などいちいち計算していなくとも、そろそろ弓毛張り替えた方が良いかなと考えるための一つの方法があります。
それは弓毛の使う位置によって音の出や引っ掛かりの感じが変わってくるのを調べることです。
どんな演奏者でも弓は比較的真ん中あたりを一番多く使います。
いくら全弓を使って弾くようにと言われていても、どうしても手元と先端は比較的に使用頻度が低いです。当然ですが。
そこで、人によっては違いますが、かなり毎日弾く人だとして、4年くらいたったら、真ん中と手元と先端とで音の出の感じを比べてみてください。
あるいは自分で見ていて比較的ひかないところと真ん中あたりを比べてみてください。外弦の、特に先端の10センチくらい。そして手元の10センチくらい。
もし明らかに音の出が違ったりしたら、そろそろ張り替えた方が良いのではと考えます。
工房光舜堂西野和宏&ほぉ・ネオ


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