売り手と買い手
ちょっと、これまでのおさらいをします。『野ブタ。をプロデュース』(日本テレビ系列)の世界は売りと買いの世界だ、といいました。
一般に、売り手は何を考えているでしょうか?売れればいいのです。それがだれが買っていったのか、そんなことはどうでもいいのです。買ってくれるということ、それだけに関心があるのです。私は、こんな平等主義者はいないって思っているのです。買ってくれればそれは、だれでもいいのです。少なくとも私はいいですね。
買い手はどうでしょうか?売り手がいいものを売っているのです。それも破格の値段だったらどうでしょうか?それがだれであれ、買うのです。私の弟はマハーポーシャというオウム真理教のショップでかつてパソコンを購入してました。安くていいものだ、というのです。
買い手も売り手も、買いと売りの世界では興味があるのはソト面だけです。品物だけです。それがよければいいのです。その人がどんな人だの、どこの人だの、気に入るの入らないの、そんなことはどうでもいいのです。(そうなったらいじめなんて起きようがないじゃないですか!)
その世界はしかし、ある意味ではきわめて残酷な世界です。イヤなものはイヤと明確な意思表示をします。そして、買ってはくれません。さっさと去っていくのです。冷たく、それも情け容赦なく拒否されるのです。へたなうぬぼれは打ちのめされるのです。そこには、立ち去る自由と、イヤなものはイヤと表現できる自由が保障されているのです。
じつは、『野ブタ。をプロデュース』の世界はこういう世界なのでした。私は前の節のおわりに、こういう世界が学校にどうしたら入るのか、と問題提起して終わりにしたのでした。ともあれ、この世界こそがいじめを追放する、いじめを不能にする、こうこの物語は私たちに提起しているのです。
・野ブタ。をプロデュース ① 転校
・野ブタ。をプロデュース ② いじめの掟
・野ブタ。をプロデュース ③ 小さな政府
・野ブタ。をプロデュース ④ 消費する他者へ 1
・野ブタ。をプロデュース ④ 消費する他者へ 2
・野ブタ。をプロデュース ⑤ ストリートへ 1
・野ブタ。をプロデュース ⑤ ストリートへ 2
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