Kiwi_Vegeta_Blog

駄日記!

アンダーザブックス

2018-03-07 20:04:47 | 雑記
洗濯機が壊れました。

蓋の蝶番がパキンと折れまして、ベランダで叫ぶ羽目に。

蓋が閉まらない壊れ方をしてしまったので、これでは脱水が実行されません。内部機構の破損と実質同じです。

今正に洗濯槽でぐるぐるしている衣服を洗えるようにすることが喫緊ではありますが、それにもまして大変なのは業者を呼ばなければならないということです。


我が家は同人誌で埋め尽くされています。

この洗濯機を買ったときは部屋の一部に寄せることでなんとか移動スペースを確保し、エロ本山脈を視姦されることと引き換えに洗濯機の移動ミッションを終えましたが、

今日の我が家にはもはやそんな余裕すらありません。

どこに何を寄せても、洗濯機をベランダまで通すことができない。

そもそも書物を片付けるという労働をしたくない。死ぬほど汗をかきますし埃が立って鼻炎に悪いし自己嫌悪にまみれます。


だいたい買って5年もしていないのに破損するとは何事か。

先代の洗濯機は中古で入手した上で10年以上稼働し天寿を全うしたというのに君ときたら。

そういえば割と買って間もない頃にどこかが音を立てて割れ、破片を飛ばしましたね。

君というやつは頼むよ何とかしてくれよ機嫌を直したまえよ。


何分か格闘して、どうにか騙し騙し蓋を閉めることには成功しました。


しかし、いずれはこの部屋に他人を入れなければならない時が来る、ということを思い知らされたのは背筋の凍るような体験でした。

「別の部屋を借りてそこに本だけを格納する」

そんな妄想を毎日するぐらいにはどうしようもない有様が現実味を持って迫ってくると改めて大変恐ろしい。


しかし、わが身を振り返るには大変いい機会でした。

他人を招くことができない部屋など異常です。

自分が住まうのにすら本が邪魔、本が邪魔で本が出せないという状況はどう見たって健全じゃない。

このままでは僕が住む部屋にエロ本があるのではなく、エロ本置き場に僕が間借りしている体になります。もうなっています。

週末が来るたびに山は着々と高さを増し、時に雪崩を起こし、その上に更に肌色が積まれ、いずれ僕は部屋に入ることも出来なくなる。

増殖するエロ本が玄関を打ち破り廊下にあふれ出す。壁を押し壊し隣人を飲み込む。

エロ本で埋め尽くされた道のせいで通学路は変更を余儀なくされ、街路樹にはティッシュの花が咲く。

拾う目的で集った人も雪崩の底に沈み、街は瓦礫とエロ本の山と化す。

そんな未来を望んでいるのか。


望んでいます。

ランブレア

2018-03-07 01:19:11 | 雑記
 傘が苦手なんです。

 片手がふさがって煩わしいし、使っていない時もかさばります。畳むときは手が濡れてしまうし。

 左手にはスマートフォンを、右手にはショルダーバッグの持ち手をそれぞれ持ったり持たなかったりすることで手の空いている状況がつくれるのに、

 傘を持っているときは片手は必ず常時塞がり続けた状態を受け入れなければならない。

 僕が傘というものに昔からあまり期待していなかったからというのもあるのでしょう。

 雨の日の大人は皆傘を差す。あれは雨から濡れない大人の知恵。

 そう期待して握った傘は幼子の手には重く、肩に担ぐように保持していました。

 頭は濡れなかったが、脚は濡れる。傘の持ち方かもと思いましたが、一向に改善されない。成長して、肩にかけずまっすぐ保持できるようになった今も。

 
 これは、傘の機能に期待しすぎていたのだと思われます。

 現状、自分が傘を使うと頭部と上半身はある程度雨から守られます。

 顔に雨粒が当たらなければ不快感はかなり減ります。

 また、自分が傘を厭うのは、身近に駅があり、駅で降りた後は地下街を歩くことが多く、傘が有効な範囲が狭いからです。

 その狭い範囲だけで傘を使って後は荷物になるだけならば、多少濡れようが初めからもっていかないほうが良い。そういう判断を下すことが多くなりました。

 その結果、傘を持ち歩くということが僕の習慣から薄れました。傘を持ち帰るという習慣もまた。

 つまり、僕が「珍しく」傘を持ち出すと、その「珍しさ」ゆえに傘を高確率で忘れる/無くすのです。

 店舗の中など歩き回っているうちに、自分が傘を持ってきていたことなどすっかり忘れてしまって。


 そうはいっても、傘は偉大な発明です。顔面を濡らさないことは先述の通りかなりの不快感を軽減してくれます。

 くるくると傘を降るときの水のしぶきも、楽しくないわけではありません。

 フィクションでよく言及される、ゴルフの素振りの仕草をみかけるのも楽しい。

 大きく振り上げてストップ。地面のボールを凝視する。コンディションは雨、風は南東から。

 決意の間の後、渾身のスイングが振り抜かれる。

 顎を砕かれた男は思わず呻きながら尻をつく。既に第二打のスイングが始まっている。クラブを見上げる顔面にナイスショット!

 2打でグリーンオン、ミドルホールならバーディが狙えます。

 グリーンは聊か左右に芝目を揺らしています。バーディを取るなら強気のパッティングが必要です。

 鋭い視線をピンに向けています。風に揺れる芝目の隙間、これしかないラインを探しています。

 ラインが見えたようです。クラブが低く上げられました。ピンまっすぐ。

 渾身の狙いと力で振り下ろしたパターは見事ピン中央をガツーンと捉えホールアウト。


 お見事でした。僕が思わず拍手をすると、ゴルファーは次のホールに向かう目でこちらを見たので。

 「キャディをさせていただいても?」
 「助かります。」

 ゴルファーの傘を自分の傘と束ねて持ち、笑顔を交わします。

 「次のホールはどちらでしょうか?」
 「ちょうどカートが来ました。あれに乗りましょう。」

 僕はうなずいて乗り込みました。次のホールはすぐそこ。今度はどんなプレーを見せてくれるのだろうか。

 こんな刺激的なわくわくと出会えるのなら、傘もなかなか悪くないと思えるようになりました。