チャオ・ダル・マーレ  CIAO dal MARE    (旧キッチン・マーレ)

Eat Well・Drink Well・Live Well
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4月13日の洋食

2011-04-19 | 料理教室顛末記

キッチン・マーレは海を見下ろす12階、そのマンション内の小さな公園の桜が満開でした。

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春のメニューです。

  • アスパラと卵
  • 春キャベツと新玉ねぎ、リンゴのコールスロー
  • 新じゃがのロースト
  • 桜鯛とあさりのアクアパッツァ
  • ミント・フォンダン・ショコラ

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桜鯛とは桜の季節に産卵のために浅瀬に来る真鯛のことで、脂がのっていてとてもおいしく、他の季節のものとは区別されます。色も桜色に光っているこの鯛を使って、名前は仰々しいけれど実に簡単で美味しい魚料理、「アクアパッツァ」を作りました。この日は前もって魚屋さんに三枚におろしておいてもらい切り身を使いましたが、家庭では一尾丸ままの豪快料理でもいいですね。魚はスズキ、金目鯛、メバルなど白身魚ならなんでもOKです。ソテーした魚に味の決め手になるあさり、そしてワイン、水、プチトマト、オリーブ、ケイパー、ニンニク、タイム、といった材料を全部放り込んで少々煮るだけです。イタリア語でアクアは水、パッツァは狂った、という意味で、魚を熱い水で煮る、ってわけかな。でも水はワインと同量で大した量ではないのだけどね。

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これからはレストランのメニューに「アクアパッツァ」があっても何これ?とならないで、落ち着いて注文できますよね。

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彩に、旬のスナッップえんどうを添えました。ところで、スナップえんどう、スナックえんどう、どっちが正しいの?と悩んでしまったので調べてみると、正式名はスナップえんどうでした。そういえば英語では snap pea だということを今思い出しました。アメリカから入ってきた品種だから絶対スナップですね。よくある日本人の耳英語、スナックと聞こえた人がいたんだろうね~。ちなみに、きぬさやは英語で snow pea といいます。余談ですが、先日桜鯛の白子を和食のお店で初めていただいたのですが、実に上品で美味しかったですよ。

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4月は春野菜をテーマにしました。‘春‘と‘新‘の違いも勉強しました。‘春’がつくものは別の種類、‘新’はその時期に収穫されたものを指します。普通のキャベツと春キャベツは別物。そして、今だと新じゃがは九州産のもの、秋になると北海道産が新じゃがです。この日のスナップえんどうは熊本産、新じゃがは鹿児島産、アスパラは佐賀産、、と九州勢が主でした。

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じゃがいもの簡単でとっても美味しい食べ方の一つに、オリーブ油と塩こしょうだけでローストする、というのがあります。今回はそこにローズマリーも加えてみました。たった20分オーブンに入れただけだけど、みんな結構気に入ってくれてよかった。

シアトルのあるワシントン州は数千年も前から野生のアスパラが繁殖していたため、同州産のワインにはかすかにアスパラの香りします。春になるとアスパラが出回るのですが、日本のように4本1束っていうケチケチしたのじゃなくてその5倍ぐらいの束で売っています。それが数ドルと安いので、思い切りオリーブ油に浸してグリルしたものをガバガバ食べてました。アメリカの食べ物で miss (日本語にない言葉!「~がないので寂しく思う」という意味)しているものの一つかな。

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ソテーしたアスパラの上にポーチドエッグが目玉焼きをのせ、パルメジャンチーズ(この日はペッコリーで代用)を削りかけ、黄身をつぶしながら食べます。もちろんお皿に残った卵をパンでふきとりながらね。アクアパッツァにも合うなと思ってこの日のパンはビゴ BIGOT のパン・ド・ロデブという少しどっしりとしたもちもちパンに決めてたのに、いざ買いに行くと、ライ麦が北海道から調達されなくて週に4日しか作れないんです・・と言われました。震災の影響がこんなところにも出たんですね~。というわけで残念ながらバタールになりました。

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コールスローを目先を変えて柔らかい春キャベツと甘い新玉ねぎ、皮つきリンゴで作ってみました。新玉ねぎは水にさらさない方が少し刺激があってよいですね。ドレッシングの隠し味はレモン汁ですので、お忘れなく。

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フランス語でとろけるチョコレートを意味するフォンダン・ショコラは本来、中に入れるガナッシュを作り冷蔵庫で冷やし固めておきますが、そんな手間はキッチン・マーレのみんなは絶対に嫌がるだろうな~と考えて、市販のチョコをそのまま入れることにしました。この日はミントチョコにしてみました。ボウル一つででき、(あ、メレンゲを作ったボウルもあるから二つだった!)生地は市販のケーキのようにしっとりと美味しく焼きあがりました。アツアツを食べようと思ってたのに少し冷めてしまい、残念ながら中のチョコはとろけ出してくれなかったけど、ミントの香りが口一杯に広がりましたね。好みでリキュールやオレンジ、チェリーのチョコなんかも入れて作ってみてくださいね。

先週、三宮そごうの地下に富澤商店がオープンしました。プロ御用達の製菓・製パン材料が豊富な店で、今回のフォンダン・ショコラで使ったチョコもここで買いました。店員さんは皆とても博識で、粉の質問でもしようものなら帰れなくなるぐらい説明してくれます。新たなお気に入りスポット誕生で、嬉しいかぎりです。


hang in there

2011-04-17 | 番外編

日本語のがんばる、がんばろう、がんばってね、は英語にはありません。昔から英訳するたびに考えてしまう言葉の一つで、ちょっと無責任な言葉だなと思ったりします。今回の地震で「がんばろう日本」なんて、なんなんだろう、と思う日々です。思い切り力を出すことは try your best だけど、元気出して!はcheer up、闘病中や困難に直面した人にあきらめるな、っていいたい時は hang on  とか hang in there 、あんまり無理しないでのんびりとね、っていう時は take it easy だし。。。

私個人としては、今被災者にかける言葉は hang in there かなと思ってます。もうちょっと我慢してね、そのうち良くなるからね、ってことでしょうか。これまた無責任か。。

放射性物質の拡散が大変!とどれだけ叫んだところで、島国の日本、ヨーロッパやアフリカのように歩いて隣国に逃げれるわけじゃなし、大半の日本国民はどうしようもないじゃない、って開き直るしかないんですよね。その辺のところを今度は海外の人に分かってもらう番のように感じます。

昨日ちょっとびっくり、かつ嬉しいニュースを耳にしました。日本文学者でありコロンビア大名誉教授のドナルド・キーン氏(88歳)が日本国籍を取得するそうです。それ誰?っていう人が多いでしょうが、私が80年代にニューヨークに住んでいた頃、日本についての識者ということで彼は既に一目おかれており、新聞に彼の論説が載ると仕事柄参考にしたものです。今回の震災で多くの外国人が日本を離れるのを悲しく思い、大好きな日本に移住する決意が固まったそうです。私自身は19歳の時に華僑一世の親が悩みぬいた結果家族で日本国籍を取得したのですが、政治的や経済的理由以外で、自分の意志で他の国籍を取得しようなんてとんでもなく大きな決断ですよね。そんなに日本が好きなんですね、キーンさんは→

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中山手カトリック教会の桜


原発 つづき 2

2011-04-07 | 番外編

ソフトバンク社長の孫正義氏個人が義援金として100億円と、今月から引退するまでの役員報酬を全額寄付するというニュースにはびっくりしました。国難だから、とあっさり言えるなんて凄い人ですね。

孫正義を語らせると熱くなってしまう関東在住の友人がいます。彼女はシアトル駐在から帰国後の2000年以来、へそくりでインターネット株取り引きを始め、ソフトバンク株がいかに優良かを株に全く興味のない私に力説していました。その彼女に地震後安否確認をして以来、何年かぶりにちょくちょくおしゃべりしています。彼女に聞くと、在日韓国人二世の孫さんは佐賀県鳥栖市の出身、家はガードレールの下だったので本籍には番地が無く無番地と表記されてるそうです。物心がつくまでは、おばあちゃんと一緒にリヤカーを引いて行商に行っていたそうです。16歳で高校中退後渡米。カリフォルニア大バークレー校在学中に自動翻訳機を発明し、それを日本のシャープに売って得た1億円を資金に会社を設立。まさにみかん箱一つから起業した人物だそうです。

孫さんが海外のニュースを読めと言ってるよ、と前にも原発コラムで書きましたが、今回は孫さんの必見動画サイトをこの友人が紹介してくれました。4月3日にユーストリームやニコニコ生放送で生中継された「孫正義 x 田原総一朗対談~東日本大震災について」です。今週になってようやく原発の危機的状況が日本国内でも表だって報道されはじめました。この対談には福島原発の元設計技師二人も参加しており、生々しい本音トークを聞くことができます。長いのですが、最初の24分はソフトバンクの支援やボランティア事業内容なのでスキップしても良いかもです。↓

http://www.ustream.tv/recorded/13747656

見るのが面倒な人は、抜粋記事をどうぞ。↓

http://www.pjnews.net/news/794/20110404_4

カリスマ的指導者のいない今の日本、孫さんが総理大臣になればいいのに、と思ったりもします。


中華ツアー & ...

2011-04-06 | グルメ色な日記

先日、以前から要望のあった中華ツアーをやっと決行しました。上海料理の新愛園でランチのあと、私がいつも贔屓にしている中華食材店をまわる、というものです。

トアウェストにあるレストランに行く手前に生麺所の同興楼があるので、売り切れる前にそこへ先に行くことに。先日のレッスンで作った汁そばの麺の店です。とても腰の低い気持ちの良いお兄さんが最近表に出てくることが多く、この日も突然たくさんで押しかけたのに機械を止め、丁寧に麺の茹で方から調理方法まで教えてくれました。イカリスーパーに卸している焼きそば用の乾麺や伸びのよい最高に美味しい餃子の皮まで買い込んで、この時点でみんなかなり重たい荷物を抱えることになりました。

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路地にある新愛園は一見安そうなレストランなんだけど、メニューに値段が書いてなくていまだに私は軽食を食べれる店なのか実は分らないのです。いつも家族大勢で行くし、支払は兄だし。今回のランチ場所を探していた時に兄夫婦に相談すると、新愛園は安くはないけど一度行ってみる価値はあるんじゃないの、と言われたので今回は味を優先することにしました。

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アラカルトで注文すると、人数に合わせて調理してくれます。店の看板メニュー、活けミル貝のあえもの、スペアリブの甘酢かけ、海鮮炒めなど、全部美味しかったけれど、ずば抜けて美味しかったのはワタリ蟹と春雨の土鍋煮込みでしたね。これは絶品でした。

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彩もきれいな18種類の野菜炒めには赤大根、韓国のかぼちゃ、マコモ、金針菜(ユリの花)といった珍しい野菜が入っていました。

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数年前にこの店でカエルの唐揚をはじめて食べた娘は、お土産に持って帰った残りものを翌日のお弁当に入れてね、と言いました。学校から帰ってきて言うには、隣の子に唐揚いる?と聞いたらほしいというのであげたそうです。友達が食べておいしい!と言ってから、それカエルやで~と言ったら奇声をあげてた、と笑いながら教えてくれました。そんな思い出話からカエル談義になり、マレーシアホリデーから帰ってきたばかりの F さんのペナン島のおいしかった屋台料理の話に。私も、ペナンの屋台のおじさんが生きたカエルの皮剥きをしててギョッとしたことを思い出しました。最後にマンゴソースのかかったココナッツプリンをサービスしてもらってお腹一杯。お値段はやっぱり安くはなかったけれどたくさんで行ったから色々食べれて良かったかな。

南京町へ移動し、中華街で一番安くて新鮮で品揃えが良いと私が思う林商店へ。ここは台湾ものや東南アジアものが充実しているのですが、ご主人がインドネシア、奥様が台湾の方だと聞いて納得。台湾産のピータンや塩漬け卵も今度の中華粥レッスンで使うつもりです。

乾物を買うなら森記商行。干し椎茸や干し牡蠣、干し貝柱などここのものは全て日本産なので安心して使えます。日本産のどんこは台湾でも重宝されるので、親戚への贈答用はここで買います。焼き豚や腸詰の店、高級銘茶店を覗きながら元町商店街へ。ここでも PAULのパンやはらドーナツを買い込んでしまいこれ以上持てません状態。あ、ピロシキ買いに走ってた人達もいたな。そして、最後にはらドーナツの2階のカフェで休憩。豆乳とおからで作っているここのドーナツはヘルシー志向ブームにのって大流行していますが、実はそういうヘルシーものが苦手な私はちょっと敬遠していて食べたことなかったんだな。でも、初めて食べたはらロールには感心しました。生クリームよりさっぱりだけど軽くて大変おいしゅうございました!写真を撮るのも忘れて食べてしまいました。コーヒーがもっと美味しかったらなお良かったのだけど。。

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実は父が退院して少し落ち着いた2月末ぐらいから、年末以来押さえていたバネがはじけたかのようにレストラン巡りをしていました。その話もアップしようと思っているうちに地震が起こりすっかり書くタイミングを逃してしまい、またまた父が先週から入院してしまった次第。その頃行った店の中でも今回のワタリ蟹と春雨の土鍋煮込みに匹敵するのがこちら、大阪北浜にあるスペイン料理店エル・ポニエンテの「手長海老と地鶏の海山風」です。

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川岸に建つ店の窓からは向こう側に大阪中央公会堂も見え、なんともレトロな風情のある景色を堪能できます。エルポニエンテには系列レストランが北浜、梅田界隈に6軒あり、全て趣向の違ったスペイン料理店。オーナーはレトロなビルがお好きなようで、一昨年取り壊しの前にダイビル内にあった店舗に友人が連れて行ってくれたのが私とこのお店との出会いでした。ミシュランの三ツ星をもらったカ・セントよりこちらの素朴なお料理の方が食べた気がして、私は好みです。カ・セントで出されたパエリャは味も覚えてないのだけど、ここで食べたこのイカスミとニンニク茎のパエリャも実に旨かったな~

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近くにはケーキ店GOKANの本店もあり、こちらも大正レトロなビルでお茶ができます。暖かくなってきたことだし、中之島近辺まで行かれることがあれば是非グルメ散策を楽しんでみてね。


4月のレッスン

2011-04-01 | レッスン

今日から新年度。次女は世間一般では高校生になったのだけど、6年一貫校なので中学の卒業式もなく、4年生に進級しただけ。春休み中も部活で毎日学校に行っているのだけど、後期生(高校)になるとリボンタイの色が赤から紺に変わるので今日は新しいリボンをつけてそれはうれしそうに登校しました。被災地には卒業式や入学式どころか学校もなくなってしまった子供達がたくさんいるのを思うと、胸が痛みます。一日も早く元気に学校に通わせてあげることが子供達のこころのケアには一番です。温度差のある関西からは、早く何とかならないかと願うことしかできず、申し訳ない気持ちになるばかりです。

春らしく洋食では桜鯛かサクラマスといった魚と新野菜を使い、中華では朝食メニューですが中華粥と色々なおかずを紹介しようと思います。

  • 7日(木)   英会話
  • 13日(水)  洋食  魚と春野菜のアクアパッツァ、その他
  • 21日(木)  英会話
  • 28日(木)  中華  中華粥、おかず色々