チャオ・ダル・マーレ  CIAO dal MARE    (旧キッチン・マーレ)

Eat Well・Drink Well・Live Well
美味しく食べ、楽しく飲み、素敵に生きよう!

うまかもん一杯の博多!

2014-10-21 | グルメ色な日記

ひと月ほど前の話になるが、博多グルメ一泊旅行に行ってきた。二日間でどれだけ食べたか恥を忍んで公開することにする。新幹線で神戸から二時間半、午前9時半にはもう博多に着いていた。今回は四人旅だったから、半日は観光タクシーで回ることにした。新幹線の中でサンドイッチを食べ、博多駅でタクシーを待つ間はコーヒーブレイク。
Img_8205_2

Img_8203
まずは全員初の太宰府天満宮へ。この日は博多港に中国からの客船が入港していたから、中国人観光客でごったがえしていてちょっと雰囲気が壊された感。境内にある太宰府幼稚園はバザーだったようす。こんな鎮守の森で毎日遊べる子供たちは幸せだね。
Img_8213
タクシーの運転手さんのオススメで、参道にある「ふくさ屋」で明太茶漬けのランチ。ごはんと特製だしはおかわり自由で864円也。
Img_8216

↓参道にあるスターバックスも太宰府仕様?
Img_8208

参道には梅ヶ枝餅(うめがえもち)の店が何軒かあるが、運転手さんオススメの店は「寺田屋」。梅ヶ枝餅は梅味なわけではなく、小豆餡を薄い生地で包んで鉄板で焼き、梅の刻印を押した焼き餅。

Img_8223

梅ヶ枝餅の由来はいくつかあり、左遷直後に軟禁されていた道真に餅屋の老婆が梅の枝にさして格子ごしに餅を差し入れしたというのがその一つ。京の屋敷にあった道真が愛した梅の木が、一晩で太宰府に飛んできたという逸話にかけたようにも思うけど。。本殿前にある「飛梅」↓。

Img_8196

運転手さんのおかげで食べ物だけでなく、歴史、文化の知識もぐんと増えた。福岡は京都についで神社仏閣が多いなんて知らなかったし、博多織って織物があることも。
Img_8229

Img_8232

200以上あるといわれる明太子の店で一番おいしい所はどこ?好みだし、それは難しい質問だと思う。でも運転手さんはちゃんと一軒、「島本」を挙げてくれた。外国産のたらこを使用する所が多い中、島本は国産のたらこだけを使用し、添加物を一切使用していないので日持ちがしない。なので市内に直営店が二軒あるだけで、あとはネット販売のみ。

Img_8790_2

購入した明太子は家に帰って早々に食べたが、なめらかでなかなか美味しかった。冷凍庫に放り込んだままになっていたいわし明太もやっと先日食べた。脂ののったいわしと絶妙のコラボ。

さて、夜は何食べる?数日前にテレビで武田鉄也が紹介していた3ヶ月先まで予約が取れないっていう屋台に行ってみたい、って一人が言うから、ダメもとで電話してみた。夜9時からならいけますよ、っていう嬉しい回答。
じゃあその前にちょこっと食べておきたいね。運転手さんのオススメ店の一つが目の前にあったから、暖簾をくぐった。海鮮料理屋「てら岡」は、看板に書いてある通り365日イカが泳いでいる老舗和食店。さすが観光タクシーの案内人の情報は正しい。何もかも美味しかった。
Img_8254

Img_8256

元気に泳いでいたイカたちが刺身になって登場。
Img_8262

イカのシュウマイにふぐのシュウマイ。

Img_8266

Img_8274

↑衣の薄いタコの唐揚げと↓アワビのステーキ。

Img_8275_2

↓てら岡名物のさばの棒寿司。

Img_8278

↓地酒の寒山水、絶品だった。

Img_8260_2

期待一杯の屋台「カジシカ」へ行くまで少し時間があったから、リバーボートに乗って川面に映る中州のネオンを楽しんだ。

Img_8289

博多には尋常じゃない数の飲食店があるが、福岡市民の口が肥えているから美味しくない店はすぐにつぶれるそうだ。ってことは、今ある膨大な数の店はみ~んな美味しいってことだ。凄い!そして外から店内を見せるためとしか思えない大きなガラス窓をもつ店舗設計は博多文化なのかな?

Img_8307

↓ウコンの力があるから二日酔いもなんのその。

Img_8284

↓ラーメン屋台が立ち並ぶ中州は縁日のような人混み。

Img_8349

↓怪し~いウナギの七輪蒲焼き屋台。。。

Img_8291

↓屋台カジシカは中州から少し離れた、まばらにしか屋台がない住宅街にあった。

Img_8310

席数12。新しく入ってきた客を大将が他の客に紹介してくれるので、すぐにみんなと仲良くなって笑いの絶えない時間が過ぎる。

Img_8313

↑お通しに出て来たのは、オクラの花にポン酢をかけたもの。初めて目にし、初めて食べたが、柔らかい花びらを噛むとオクラの香りが口一杯に広がった。

Img_8320

↑レタス明太チーズ。

Img_8316

↑これ何だっけ?もち魚っていうイポダイだったような。。(他にも数枚、同行した三人の友人に写真を見せて尋ねてもなんだったか全員覚えていない料理がある。記憶力の衰えが同レベルで嬉しいやら、悲しいやら。。)

Img_8319

↑シャンパングラスで出してくれた地元の冷やおろし。

Img_8321

↑〆はもちろんラーメン。

翌朝は九州?沖縄八県の名物が丸ごと味わえる、というホテルの朝食ビュッフェでスタート。写真を撮ることも忘れていろんなおかずを制覇し、満腹この上ない。そして博多といえば水炊き。

テレビではるな愛が訪れていた水炊きの店「長野」は、リーズナブルな値段なのでいつも満席。夜は予約が取れなかったので、午後2時に席を取った。もちろん朝食ビュッフェを考慮しての遅めの昼食時間。天神散策は腹ごなしのためだったのに、お茶しよ、って選んだ店がこれまた臭覚がきいてしまった。銘菓ひよこの会社が新しくオープンした洋菓子店だった。バームクーヘンを二種類、味見と称して頼んでしまう。

Img_8326

あ~、罰ゲームのようになってきた水炊きまであと30分!どうする?早足で歩けば店にちょうどの時間に着く。それまでにお腹がこなれるわけなかったけど。。

Img_8327

白濁したスープにまずは骨付き鶏肉。熟練仲居さんは、何一つ客にはさせない、というよか勝手に触ると承知しないよ、っていうビームがビンビン出ていた。

Img_8331

肉を入れるのも野菜を入れるのも、仲居さんをただ静かに待つ。つくねも箸で上手に作って入れていく。

Img_8332

一通り肉を入れて食べ終わってから、野菜の番。

Img_8335

昼食後は福岡タワーに登り、福岡市立博物館に時の人?黒田官兵衛展をに観に行ったりと、観光にいそしむ。

Img_8340

Img_8338

午後8時の新幹線に乗る前にもう一度ちゃんと豚骨ラーメンでも食べたかった。でも悲しいかな胃のキャパオーバーで無理だった。神戸着は午後10時半だから一応駅弁買っておこうとしたら、売り切れの店ばかり。数少ない残り物から選んだ駅弁はあたり~だった。気づかないで買ったけど、前日に食べた和食店、てら岡のものだったからなかなか良い味だった。

Img_8357

胃がもっとほしい!と切実に思った博多の旅。まだまだ食べたかった~と未練一杯。博多って奥が深いよ。


シチリア料理@明石/神戸/豊中

2014-10-07 | 料理教室顛末記

Dsc_7788
記憶が鮮明なうちにシチリア料理をちょこっと紹介することにしました。9月26、29、10月2日のメニュー:

  • 炙りマグロのサラダ
  • 茄子のインヴォルティーニ
  • アンチョビと小海老のリゾット
  • アーモンドとトマトのフジッリ
  • 秋刀魚と茗荷のスパゲッティ
  • レモンのムース

明らかにシチリアっぽくないのは秋刀魚と茗荷のスパゲッティ。でもイワシとトマトのパスタっていうのが名物料理にあるので、それの和風バージョンとして旬の秋刀魚と茗荷、ニンニク、唐辛子を使った一品をしのびこませました。とにかくこれは美味しいから、どうしてもメニューに入れたかったの。

Dsc_7794

明石教室ではリングイネを使用しましたが、スパゲッティの方が味のからまりが良いように思ったので、神戸と豊中ではスパゲッティを使用しました。明石ではすだちを添え忘れてましたね~。

Dsc_7759

イタリア半島西南部に位置するシチリア島は地中海最大の島。特産といえば各種マグロ、メカジキ、イワシ、トマト、レモン、オレンジ、アーモンド、ピスタチオなど。地理的魅力から、紀元前からギリシャ、イスラム、オスマン、といった勢力に支配されていたためシチリア料理にもその影響がたくさん残っています。

Dsc_7762

南欧の野菜を使ってシチリア風サラダ。マグロのさくにオリーブオイルをたっぷりと塗り、塩胡椒をしてフライパンでさっとあぶりました。明石と神戸教室では山口県産であまり他県には出回らないという「コシナガマグロ」、という小ぶりのマグロをそごうで見つけたので、それを使ってみました。誰も聞いたことも食べたこともなかったこのコシナガ、味はもちろんマグロだったね。名前が覚えられず「ドウナガマグロ」と呼んだ生徒さんがいて笑いを買っていたけど、一体どこから下が腰なわけ?って突っ込んでいる人もいました。やっぱり関西人やね~みんな。

Img_8461

豊中教室ではビン長マグロとカツオを使いました。レモン果汁たっぷりのドレッシングを魚にもかけ、そう、種無しのピオーネとマスカット、そしてドライトマトがとても良いアクセントになりました。ぶどうをサラダとして使うのは皆さん初めてだったみたいですね。欧米では皮も種も食べちゃうことが多いから、野菜との境界線はあまりはっきりしていないのかな~

Img_8447

インヴォルティーニはイタリア語で「巻く」、って意味なので、色々なインヴォルティーニがあります。薄くスライスしてローストした茄子を使うシチリア風、今回の中身は合挽ミンチとリコッタチーズ。前菜として冷たい状態で出します。スライスしたトマトの上にのっけてもいいけれど、簡単にできる基本のトマトソースを作り、その上に飾ってみました。

Img_8435

Img_8441

リゾット用のお米は無洗米の古米があればバッチリ。新米の美味しい季節だけど、それは避けましょう。味つけはアンチョビと市販の粉末魚介ストックスープで十分。最後にパルメザンチーズ、レモンの皮のゼストをたっぷりと入れて混ぜ込むと、塩を全く入れなくてもとても美味しいリゾットが出来上がりましたね。

Dsc_7757

バジルと松の実で作るペストソースのようなパスタ用のソースがイタリアにはいくつもあります。ペストソースは発祥地の街名からジェノベーゼとも呼ばれているように、シチリアの古都トレパニにちなんでトレパネーゼとも呼ばれるこのソースには、アーモンド、トマト、レーズン、アンチョビ、ケッパー、ニンニク、バジル、といった考えたこともない組み合わせの具材が入ります。

Img_8438

アーモンドは皮無し、レーズンは皮が薄くて甘いゴールデンレーズン、別名サルタナを使います。

Dsc_7795

どちらもそごう地下にある富沢商店で手に入りますが、アーモンドは製菓用のプードルでも可です。フードプロセッサーで全部つぶすとこの通り。

Dsc_7755

トマトとレーズンの甘味でお菓子のようにパクパク食べれちゃう、っていう声も聞こえました。温かく食べるパスタじゃないので、パーティーの時には事前に作って置くといいですね。今回はソースが一番からみやすい螺旋状のパスタ、フジッリを使いました。Fusilli フジッリじゃなくてずっとフリッジだと思っていた!っていう生徒さんが多くて可笑しかったな。

Dsc_7791

さて、今回もたくさんレモンを使いました。そして〆にもレモンがたっぷりの甘酸っぱ~いムース。デザート作りが億劫って人がたくさんいるんだけど、要領を得たらこんなに簡単に美味しいデザートができるんだから、頑張って作ってみてね。

Img_8453

相変わらず各地からのお菓子が沢山登場した豊中教室。皆さん、いつもごちそうさまです。食後酒のリモンチェッロといただきました。

Dsc_7768

明石教室では、甲陽園の本店でしか売っていないツマガリの珍しい出来立て抹茶ロールをHさんが持ってきてくださいました。驚くほど柔らかくて、全くうまくナイフで切れなかったという代物。どうもありがとう!

Dsc_7770

Dsc_7782

そして、明石教室だったマンションの部屋は来月から親戚の新婚夫婦が住むことになったので、レッスンは今回が最後でした。皆さんが愛して下さった、心が洗われるようなこの窓からの景色ともさようなら。明石の皆さん、5年間通っていただきありがとうございました。今後は神戸教室をよろしくお願いしますね。

Dsc_7779

10月のレッスン日:

  • 27日(月):豊中教室
  • 29日(水):神戸教室
  • 31日(金):神戸教室