チャオ・ダル・マーレ  CIAO dal MARE    (旧キッチン・マーレ)

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12月22日のクリスマス料理

2010-12-27 | 料理教室顛末記

忙しさにかまけてはなかなかブログ更新ができなかった言い訳を色々と考えていたら、今年最後の22日のレッスン終了後に老父が入院してしまい、本当に忙しくなってしまいました。クリスマスもなんとも中途半端に終わり、イギリスから帰ってきてる長女が楽しみにしている年末年始の家族イベントも白紙状態です。

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キッチン・マーレの生徒さん達はラテン系なのかしらと思うぐらい時間通りに集まってくれず、30分の遅刻はざらです。だから時間のかかるロースト料理はやはり無理だと諦め、日本のクリスマス料理の定番、骨付きチキンレッグのおいしい作り方をお披露目することにしました。そして昨年は色々なスプレッドを作ったので、今年はカナッペとしてもう少し飾り付けに手をかけてみることにしました。

  • カナッペ ~スモークサーモン・スプレッド、アボカドと小海老、プチトマトのソテー、カレー風味の卵、きのこのキャビア
  • 蜂蜜とクルミのベイクドカマンベール
  • ホタテとパプリカのマリネ
  • ブロッコリーとチーズのキャセロール
  • グレープフルーツ入りグリーンサラダ
  • 骨付きチキンのローズマリーロースト ~ピラフ添え
  • フルーツとくるみのケーキ

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スモークサーモンにポーチした生鮭を同量混ぜ、サワークリームでまとめたスプレッドはかさが増えるのでコストパフォーマンス抜群。ベジタリアンの多い欧米では野菜を使って擬肉料理をよく作るのですが、きのこもよくつかわれる食材です。ちょっとオシャレなネーミングのきのこキャビア、この日は椎茸、しめじ、マッシュルームを使用しましたが、なんでも手に入るものでOKです。きのこキャビアは冷やしておくとなかなかおつな味になっていきます。ワインがすすむ味ですね。

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赤パプリカをたくさんもらっていたのをローストしてオリーブ油でマリネしてありました。それに合わせようと刺身用ホタテ貝柱をグレープフルーツ汁でしめ、前菜の一品にしました。残りのグレープフルーツの実はグリーンサラダに和えました。

Xmas_2010_052_4 カマンベールは昨年パイ生地に包んで焼きましたが、今回はもっと手を抜き、蜂蜜をたくさん塗ってくるみをまぶして焼きました。とろとろのチーズに蜂蜜や甘いジャムがからむとってもおいしいんだよ。目から鱗の人もいたようです。

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Sn3n0169_2ブロッコリーとチェダーチーズのキャセロールを作ろうと八百屋をのぞくと、ブロッコフラワー(別名:ロマネスコ)というブロッコリーとカリフラワーをかけあわせたを見つけました。この幾何学的な形をした野菜、実は私も食べたことなかったので興味津津これを使うことに決定。さっと湯がいた上に炒めたベーコンを載せ、卵、生クリーム、牛乳、小麦粉、チーズを混ぜたタネを流して焼くと、グラタンとはまた違ったサイドディッシュの出来上がりです。こういうキャセロールは欧米ではサラダと並んで、Potlluck Party によく持ち寄るメニューの一つです。

さてさて、メインのチキンローストです。欧米ではチキンや七面鳥をローストする時に brine ブラインという食塩水に数時間漬けこみます。この作業をするだけで肉はしっとりと柔らかくなり、とてもおいしい鳥に変身します。皮をパリパリにしたい場合は、そのあとラップをせずに冷蔵庫で乾燥させるといいですよ。在米中は、感謝祭の夕食時間に間に合わなくて、友人宅でヘアードライヤー片手に七面鳥に冷風送り役をやらされたこともありました。

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Xmas_2010_040 brine の調合には水と塩以外にもビネガーやリンゴジュース、屑野菜を加えるなど色々とありますが、私は塩と砂糖派、そしてこの日はフレッシュなローズマリーがあったのでそれも加えました。塩こしょうしたチキンはフライパンできれいな焦げ目をしっかりとつけ、仕上げは高温のオーブンで20分焼きます。水道筋の「鳥一」のおじさんが太鼓判を押した丹波鶏の足はすごく大きかったのに、みんなおいしいおいしいと言って平らげてくれました。おじさんに報告したらどんなに喜ぶことでしょう。ついでにチキンをソテーした後の鍋と油を使ってマッシュルームピラフを作り、付け合わせにしました。

Xmas_2010_054_2デザートのフルーツケーキは私のおはこです。ドライフルーツとくるみがきっしりと詰まったこのケーキは20年近く焼き続けている代物で、「これ売れるよ」とみんなが言ってくれたように自他ともにおいしいと思っています。門外不出というわけでもないのでみんなにレシピを教えるから、みんなも美味しく焼けるようになって下さいね。

Mincepie_001_2イギリスではクリスマスにこのようなフルーツケーキを食べます。お酒をしっかりきかせたケーキは1年後のクリスマス用に焼き、缶に保存しておきます。熟成したケーキは子供にはきつい味だと思うのだけどね。右の写真は娘がイギリスから持って帰ってきたミンスパイmince pie。中身は 細かくしたドライフルーツ、蒸留酒、スパイスを混ぜ合わせた mincemeat (直訳はミンチ肉)。昔はこれにひき肉も入っていたことからいまだにこのように呼ばれているようです。これ、なかなか美味しかったですよ。瓶入りの mincemeat は最近日本でも目にするようになりました。誰が買うのかな~ってちょっと不思議に思ってるんだけど。。

それではみなさん、良いお年をお迎えください。1月のレッスン日は父の様子をみながら追って決めさせていただきます。 Happy Holidays!


12月8日の餃子day

2010-12-10 | 料理教室顛末記

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トアロードの一本西の通りに、中華麺と餃子の皮を製造卸しているところがあります。看板もなく、私はいつもガレージから入っていくのでいまだに店の名前を知らないまま通い続けています。今回肉餃子にはここの皮、野菜餃子と海老餃子には一般に市販されている皮を使ったのだけれど、味の違いが歴然としましたね。ここの手作り皮は引っ張るとよく伸び、もちもちとしてとてもおいしいのです。

  • 肉餃子
  • 海老餃子
  • 野菜餃子
  • 春菊のサラダ
  • あさりの茶碗蒸しスープ
  • 中華風アーモンド・クッキー

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Sn3n0139_2 定番の肉餃子は白菜とニラ入り、野菜餃子には豆腐、椎茸、きくらげ、大根、タアサイ、ネギを入れてみました。どちらも焼餃子と水餃子にし、海老餃子は蒸してみました。ベジタリアンの多い欧米では、肉餃子よりも野菜餃子を好む人が多いかもしれません。なんでも包めばよいのだけれど、今回はつなぎに豆腐と卵を使いました。戻した春雨を混ぜてもいいですね。海老餃子はシンプルに海老とタケノコだけにしました。飲茶レストランで出される透明の皮に包まれた海老シュウマイ、蝦餃(ハーガオ)に近づけたかったんだな。浮粉を使っての皮作りは大変なのでうす皮の餃子皮を代用したかったのだけど、思った以上に皮が分厚くてがっかりでした。玉子焼きの味で鮨屋が分るのと同じように、蝦餃の味で飲茶店の良し悪しが分る、ということを昔ニューヨークのチャイナタウンの飲茶店を取材した時に教えてもらいました。余計な味付けのないシンプルな皮とシンプルな海老だけだから難しいんだろうね。海老あんは美味しくできたのに、あ~残念だった。

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焼きたて、茹でたての餃子はすぐ食べたいから、みんな調理台のまわりにたれを入れた小皿とお箸を持ってスタンバイ、立ち食いに徹しました。肉餃子は今回のレシピ通りの調味料で絶対に美味しいものができるので、自信を持って作ってみてね。ついでに水餃子用にごまだれを使ったあの簡単味噌だれも作ってみてね。今回餃子のレシピ開発のためにここ数日我家では餃子ばかり食べていたので、とうとう私は昨夜から胃が不調になってしまいましたよ。その上みんなのお土産用にと全部で400個ほど作ってしまったわけだから、しばらくは餃子見るのもパスかなぁ~。。。

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サイドディッシュには季節の野菜、春菊を使ったサラダ。ちりめんじゃことニンニク、鷹の爪をカリカリに炒め、高温に熱したゴマ油と美味しいお塩だけで味付けました。ゴマ油を一杯使っているのに油っぽく感じなかったですね。ピーナッツ油を使うとこれまた美味しいのでお試しください。

Sn3n0138_5中華の茶碗蒸しは大きなどんぶりで作り、各自お椀に取って食べます。今回は酒蒸ししたあさりの身を具にあさり汁と中華スープでとても柔らかい茶碗蒸しを作り、上にくずあんをかけました。スープのようにのどごしも良く、すごく美味しくできましたね。そうそう、訂正です。酒の量を倍の100ccにしてください。あさりの蒸し汁を含めてだし7カップにです。それから説明不足でしたが卵には通常の中華だしを使いましたが、くずあんのだしにはホタテ味の中華だしを使いました。

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中華のクッキーはラードを使うのでサクサクしています。年齢が年齢だけにあえてラードを使いたいとはみんな思わないだろうから、かわりにショートニングを使いました。wikipediaによると、「ショートニング とは、主として植物油を原料とした、常温で半固形状の、食用油脂である。マーガリンから水分と添加物を除いて純度の高い油脂にしたものと考えてよい。パンや焼き菓子の製造などにバターやラードの代用として利用される。無味無臭で、製菓に使用すると、さっくりと焼き上がる。」というわけで、このクッキーも大成功のサクサクさでしたね。

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12月8日はジョン・レノンが凶弾に倒れて30年だとか。それを聞いて、ああそういえばその時私はニューヨークにいたんだったと思い出しました。初めてニューヨークに遊びに行き、姉の家に滞在中テレビを見ているとアナウンサーがパニックになって事件を放送していたのを思い出します。それから数年後ダコタハウスからさほど遠くないアパートに住み始めることになり、そばのセントラルパーク内にジョンのメモリアルとして作られたストロベリーフィールドという一角を散策するたびに、ビートルズ音楽で育った私はジョンの死を悼んだものでした。

さて、11日土曜日のルミナリエ鑑賞会は Pot Luck Party です。皆さん美味しいものたくさん持って来てね。アルコールはしっかり揃えておきますから。

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闘病中で我家に来れないSさんに、この写真をプレゼントします。元気になって是非来年はうちから見てね。