主よ、わが口に門守を置いて、わがくちびるの戸を守って下さい。詩篇一四一3
かつてわたしは、ある動揺の中で手紙を書き送りましたが、後で考えてみて、書かなければよかったと思いました。何年か後に、別の問題の時に、また長い手紙を書きました。ある人生経験によって、少しばかりの分別を学びましたので、その手紙をポケットにしまいこみ、何の動揺も涙なくして読み返せるまで持っていました。後でわたしは、そうしたことを喜びました。というのは、だんだんそれを送る必要はないと思えてきたのです。その手紙が、何か害になるかどうかは分かりませんでした。しかし疑問を持っているうちに、私は寡黙を学び、結局はその手紙は破られました。
時間というものは、不思議な働きをします!。あなたは穏やかに話せるようになるまで待ちなさい。するとたぶん話す必要はなくなるでしょう。沈黙は、時として想像できるかぎり、最も大きな力になります。沈黙は、その威厳において力となります。それは戦い狂ったように激しい中で、じっと立っているように命じられた兵士のようです。飛び込むことの方が、ずっと簡単です。じっと静かにしているのを学ぶことで、失うものは何もありません。 S・W・S
カウマン夫人著 谷間の泉より