ホアキン・フェニックスが『ジョーカー』の続編について仄めかす、という記事を見かけたが、それほど現実的な報道ではないものの、その実現については十分にありえるし、あって然るべきとさえ思う。
そうすると、あのラストの場面の存在が納得できるものとなる。
すなわち『ジョーカー』で描かれた内容は、そのほとんどが、ジョーカーが思いついた理解し難いジョークに過ぎず、真のジョーカー誕生の物語はこれから始まる。
そのような作品としての続編を夢見る。
そうでないと、どうしても『ジョーカー』のジョーカーと、『ダークナイト』のジョーカーとが結びつかない。
もっと例えばハンニバル・レクターのような迫力が想定される。
そうでなければ『ジョーカー』の主人公がジョーカーである必要はないのではないか。もっと極めて特殊というわけではない範疇の犯罪者の物語であっても。やがてバットマンと戦うような存在でなくても。
『ジョーカー』のジョーカーには感情移入し、共感さえしたわけだが、
それは本当はたちの悪いジョークに騙されただけであって、真のストーリーである続編によって
観る者は冷酷に突き放されるだろう。
そんな続編、というかトゥルーストーリーとしての本編を期待したい。