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ジョン・ボーナム、グレタ・ヴァン・フリート、異様な昂揚感

2019-02-07 00:45:12 | 感想
グレタ・ヴァン・フリートのドラムを聴くと思わず笑ってしまう、と前に書いたけれど、
それは第1には、ジョン・ボーナムのドラムを連想してしまうからで、
それより先に、ボーカルがいかにも、ロバート・プラントで、
要するに、レッド・ツェッペリンそっくりで、あたかもコピー・バンドかと思わせられるほどである。
ちなみに、ギターのジミー・ペイジっぽさはそれほどでもないなと思い、ベースはどこで活躍しているのかよくわからない。
とはいえ、たいして聴きこんでいないので、あまり偉そうなことは言えない。
つい最近、その存在に注目したばかりだから。
で、
冒頭の「笑い」についてだが、それは決して、ジョン・ボーナムっぽいからという理由だけではない。
この「笑い」は。根源的な「愉快さ」、もしくは「躍動」とも表すべきものである。
ダンスのようなものである。
このダンスは、たとえば、散歩の犬がはりきっている様子とか、小さな子供が飛び跳ねているのと同じである。
すなわち、ジョン・ボーナムのドラム自体が、躍動的で、愉快なのである。
だから、たぶん、グレタ・ヴァン・フリートも躍動的で愉快なのだ。
そんなふうに思う。
レッド・ツェッペリンに「デイズド・アンド・コンフューズド」という異常なテンションの傑作があるが、
あの曲の後半のうなりまくるドラムを聴いていると、まさにその躍動感に愉快さを感じ、「笑い」さえ出て来るほどなのである。
「デイズド・アンド・コンフューズド」は、まったくもって明るい曲ではなく、邦題がそうであるように、
「幻惑されて」頭がくらくらするような曲なのだが、リスナーとして、やはり異様な昂揚感に包まれるのである。
そんなプリミティブなエネルギーを、グレタ・ヴァン・フリートに感じる。大いに期待したい。