小耳はミーハー

小耳にはさんだことへの印象批評

「キレイ事」は好き?

2007-02-28 23:41:25 | ドラマ
好きだなあというコピーと出会って、ちょっと元気になった。

コブクロのベスト版が出たときの、テレビ・グラフィックのコピー。
菅野美穂の表情とのシンクロがすごく好き。

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せっかく
忘れかけてたのに、
ラジオがコブクロなんか
流すから。

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私にコブクロを
教えてくれたときの、
あなたの年齢に
追いつきました。

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これを好きだと言ったら、
年下のADに、
「ロマンチストですね」と言われてしまったけど、
彼も好きだと言っていた。

あと、有名だけど、マリエールの40本のCMの中にも好きなコピーが多い。

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約束。
一個だけ約束。
先に死なないで。

世界でいちばん
大切な男性(ひと)

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あ、緊張してる。
ワタシのお父さんに緊張してる。
こういう顔もするんだぁ。

世界でいちばん
大切な男性(ひと)

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あなたは何でも
おいしいって言ってくれる。
たぶん味覚音痴。

世界でいちばん
大切な男性(ひと)

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「好きな表現に拘泥されてはいけない」と言われる。
ぼくが好きな世界は、そーいう世界だけど、それが機能しているかどうかを、
前提として検証するべきなのは確かにその通りだ。

でも、でも、
世の中は世知辛い。面倒くさい。ままならない。
そんなとこ、みんな知ってる。
だから、だから、
少しでも素敵なことを。いい話を。キレイ事を。
世の中に発信したい。

テレビとか、映画とか、広告とか、
作り物の世界くらい、キレイ事でいい気がする。

でも、それは本当はキレイ事じゃない。
みんな、持っているのだから。そーいう部分を。そーいうカケラを。

人間は、ズルイし、したたかだし、汚い。
そんなことは、みんな知ってる。
だから、だから、
たまに、確認しなきゃいけない。
自分の中にある、キレイ事のカケラを。
その確認のキッカケになるべきものは、
フィクションの役割なのだ。宿命なのだ。

誰もキレイ事を言わなくなったら、どーする?
そんな世界で、自分の子どもを育てたくはない。
だって、誰だって、どんな親だって、
自分の子どもには「キレイ事」を教えるだろ?

昼間の会社で、
自分では納得していないことでも飲み込まざるをえないお父さんだって、
自分の子どもには「キレイ事」を言うだろ?

場末のホテルで、
どうしようもない寂しさを、見知らぬ男で紛らわしているお母さんだって、
自分の子どもには「キレイ事」を言うだろ?

そーいうことさ。
そーいうことだ。

もう、キレイ事にすがってなきゃ、生きていけないの。

そーいう意味でも、
今日、忙しい中、OB訪問を手伝ってくれた、駆けつけてくけたみんなに感謝。

みんなにすがって、生きています。
みんなの中の、「キレイ事」のカケラにすがって。
いつか、みんなのそのカケラを集めて、集めて。
それを、肴に飲めたらいいね。





「映画」は好き?

2007-02-25 16:02:37 | ドラマ
「バブルへGO!タイムマシンはドラム式」はいい映画だった。
楽しいし、きれいだった。
ワンレンボディコンとか、ダブルのスーツとか、六本木とか、かっこ悪いという時代は終わった感じ。
とはいえ、リバイバルでかっこいいということでもないのだけれど、
かわいいという感じ。
そのかわいさに気づいた制作サイドの勝利だ。
加藤ミリヤの唄も素晴らしいマッチング。
誰も嫌悪感を抱かない映画だと思う。。。
さすがはCXだ。君塚良一だ。

対して、、、
「さくらん」は、その「かわいさ」を完全に見誤った。
もう日本的なものとか、その煌びやかさとかは、かっこよくない。
飽食気味だ。
「かっこいいでしょう」という押し付けが先行してしまい、
またクリエイターを自認する人たちの顔が見えすぎて、困る。
かといって、人を楽しませるプロとしての力量に欠けている。
ストーリーがない。
あういうのが好きな人もいるだろうけど、
ぼくにとっては非常に理解に苦しんだ。
映画に必要なのは、とりあえずストーリーだ。
絵の美しさを求めるのは、その後でいいと思う。
その後で。

せっかくの才能がもったいないと思うな。

とはいえ、あれだけの制作物を作ったのは、すごいです。

これから「夜のピクニック」を見ようかな。

「ええじゃないか」は好き?

2007-02-24 20:09:53 | ドラマ

-踊る阿呆に、見る阿呆。同じ阿呆なら、踊らにゃ損々-

つまり、全ての人は阿呆なのである。

そして、踊ることで阿呆も救われる。本当に救われる。

阿呆の群集の只中に一人。

「ええじゃないか」の元禄繚乱。
「ミラーボールに、お立ち台」の平成バブル。
そして、2007年。
来るか、バブル・アゲイン。
阿呆の、阿呆による、阿呆のための、一夜。

みんな、踊り狂う。そして、のたれ死に。
いつまでも続くわけもない刹那な阿呆。

黒船は来るし、バブルは弾ける。
みんな、なんとなく分かっていたはずだ。
でも、「ええじゃないか」と、「アイラブユー、ベイビー」と踊っていた。
かわいい国、日本。
人間は、愛しい。かわいい。そして、脆くもあり、たまくしい。
ぼくは、生まれてきてよかった。よかった。

仕事休んだって、ええじゃないか。
朝まで遊んだって、ええじゃないか。
お金使ったって、ええじゃないか。
交尾したって、ええじゃないか。
酒に飲まれたって、ええじゃないか。
記憶なくしたって、ええじゃないか。
負けたって、ええじゃないか。
泣いたって、ええじゃないか。
好きになっても、ええじゃないか。

何をしたって、ええじゃないか。ええじゃないか。。。

みんな、よくないと分かっているからこそ、言いたくなる。
「ええじゃないか」と。
切ないコトバだ。







「一心不乱」は好き?

2007-02-23 04:16:18 | ドラマ
色恋沙汰。
良いコトバ。
コトバを生業にして、もうすぐ一年が経つけれど、
ますます良いコトバとは、なんなのかが分からなくなる。
ま、それは広告としてということなんだけど。

だから、個人として好きなコトバ、良いコトバの判別はつく。
色恋沙汰とか、血沸き肉踊るとかは好き。

さて、今夜お届けするのは、色恋沙汰の話である。

なんといっても、色恋の醍醐味は駆け引きだ。
本気になっては、つまらないにもほどがある。

恋愛を本気ですると、すぐ傷ついたとか、傷つけたとか。
お互い本気じゃないけど、本気のフリをするくらいが楽しいわけで。

別に、キスしたり、セックスしたり。
本気であろうが、なかろうが、やってることは同じだし。
気持ちの入ったセックスは、気持ち良いと言う人がいるけれど、
全然そうは思わない。
男だからかなあ。
だって、オナニーとか、全然気持ちは入っていないわけだけど、
気持ちよかったりするじゃない?

一番気持ちよくないのは、こっちが本気じゃないのに、向こうが本気だったりする場合。その逆も。
一心不乱な人を、シラフで見るのは萎えるものね。
シラフな人を、一心不乱に突き上げるのも萎えるものね。

何事もバランスってことで。

でも、いかんなあ。
そーいうぼくの恋愛観のフィールドでの、自分よりレベルが高い相手が現れると、
少し困るのだ。
ゲームとしての恋愛に、負けまいとすると、それはもはや「本気」と変わらなかったりするし。一心不乱という意味合いでは。

つまらん。
でも、乗りかかってしまうと、負けたくはないのよね。
いつか近い将来、負けて良かったと思える試合をしようかな。








「後者」は好き?

2007-02-10 00:37:29 | ドラマ
1日1日、体力を消耗しすぎている。
体力には自信があったけど、そーいう問題じゃない。
ただ起きているとか、遊んでいるとかならいいけど、
頭使って、起き続けるってのは、けっこうキツイ。

しかも、当たり前だが、まだ達成感がない。
修行って、ほんとこんな感じだろうなと思う。

あー、なんてナルシスティックなこと言ってんだろ。
日々の生活の間に、ピリオドが打てない。
打てないから、ピリオドの向こうにもいけない。
殺し合いの螺旋である。
その螺旋から、いつ降りるかを考えるのか?
最後の最後までしがみついていくのか。
答えは、後者である!
誰がなんと言おうと、答えは後者である。

才能がないかもれしない。
運もないかもれしない。
でも、答えは後者である。

自分が、ここにいるべき人間かどうかを見定める判断は、
自分がすればいい。
この、か細いオールは、誰にも渡さない。

いつかオールが折れて、海の底深く沈んでいくまでは。

「月曜日」は好き?

2007-02-06 00:44:56 | ドラマ
ふむふむ。遺憾だ。
不条理だ。多感だ。

ぼくはまだ多感だ。そう思っている。もういい歳だが、まだ多感だと信じている。
しかし、世の中のいろいろなことに慣れすぎてしまった気もする。
自分のことを大切にしなくなっている気もする。
つまり、他人のことも大切にしなくなっている。
容易に人を受け入れる。容易に人を誑かす。

自分のことを多感だと信じ込ませる必要のない<真に多感な人>を騙しているのかもしれない、と最近思う。

細かいことを気にするな、と人は言う。
もっと大きなビジョンを持てと。
でも、一方でそう言う人ほど、細かいことを当たり前のようにこなす。

ぼくは大きなビジョンを持って、いま、この場所に居るはずだった。
でも、そこに立ちはだかる巨大で、広大な<些細>に翻弄されている。

あなたは天才だ。
あなたには適わない。
そんな人と仕事をしている。
打ちのめされ、また救われる日々である。

もう精魂尽き果てる。
もう性欲尽き果てる。

人生は誰とまぐわいを持つかで決まる。
それを実感する。
女でも、男でも。
愛の交歓でも、鬼の罵倒でも。
それが自分の人生に、影響を及ぼす。

もともとの自分など、そのうちに消えてなくなる。
母親から生まれた時の自分など、消えてなくなる。

死ぬときの自分は、もはや自分ではない。
それが分かった、月曜日、いや、もう火曜日。