「ジャズ・アドヴァンス」

2017-05-23 | 【断想】音楽
 亡き相倉久人と山下洋輔の対談「ジャズの証言」を読んでいる。今年5月に発行された本(新潮新書)である。行われた対談が未発表のままになっていたということだ。
 その中に、セシル・テイラーの名がよく出てくる。それに、刺激され、セシル・テイラーのピアノを聴いてみようかと思った。
 歴史的デビュー作と言われる「ジャズ・アドヴァンス」のレコードをかけてみた。1955年の録音。かつて聴いて、ちっともいいとは思わなかったと言う記憶が残っている。だけど、改めて、聴くと、いいじゃないかという感じをもった。もしかしたら、今、わたしは、この手の音に飢えているのか。いや、かつてとは、聴いているわたし自身に変化があったのだろう。今は、何かを求めることなく、ただ、漫然と聴いているだけ。それで、愉しめるようだ。
 A面の2曲目「チャージ・エム・ブルース」が、テイラーのオリジナルとのこと。とりあえず、それを聴いた。
 スティーヴ・レイシーのソプラノ・サックスもよかった。
※写真の薔薇は、「ワイルド・イヴ」と言う魅惑的な名前。