セルロイドの英雄

ぼちぼちと復帰してゆきますので宜しくお願いしまする。

【映画】ブライアン・ジョーンズ ストーンズから消えた男

2006-09-18 15:16:04 | 映画は行


"Stoned"

2005年イギリス
監督)スティーヴン・ウーリー
出演)レオ・グレゴリー パディ・コンシダイン デヴィッド・モリッシー モネット・メイザー ツヴァ・ノヴォトニー アメリア・ワーナー
満足度)★★★☆ (満点は★5つです)
シネクイントにて

1969年7月3日。ローリング・ストーンズを脱けたばかりのブライアン・ジョーンズ(レオ・グレゴリー)が自宅プールで死んでいるのが見つかった。
警察はオーバードーズが原因と結論づけるがその真の死因は?
初期ローリング・ストーンズの音楽性を決定づけたオリジナル・メンバー、ブライアン・ジョーンズ。いまだ謎の多いその死を頂点として、天才肌のミュージシャンの苦悩を描く。


ローリング・ストーンズは若い頃なにしろ大好きなバンドで。
ストーンズの楽曲そのものもさることながら、何よりも彼らの音楽を手引きにして古いブルースやR&B、カントリーまで辿ったりするのがとても楽しくて。
ロバート・ジョンソン、チャック・ベリー、ハウリン・ウルフ、マディ・ウォーターズ、グラム・パーソンズ・・・。
正直ロバ・ジョンなんて当時全部同じ曲に聴こえたりしたんですけど、酒を呷りながら聴いて、ひとり悦にいっておったりしたものです。
思いっきり背伸び。

この映画をきっかけに、そのロバート・ジョンソンの"King of the Delta Blues Singers"というヴィニール盤を引っ張り出して聴いてみたのですが、いやいや、改めて、これとんでもなくイイではないですか!
このタメ、このコク!
ノイズ(録音は1936年)の向こうから届く、ビョロローンと響くギターとダスティーな歌声。ギターの腕前と引き換えに十字路で悪魔に魂を売ったとも言われるロバート・ジョンソンの危険な魅力が、Mr. Jack Danielsの助けが無くてもビシッと迫ってくる。
やっぱり歳をとってわかる音楽ってあるんですね。

ブライアン・ジョーンズは、ブルース好きのメンバーが集まるストーンズの中でも特にこういう音楽への拘りが大きかったんでしょうね。
スーパースターであるよりもブルースを追求する一ミュージシャンでありたい。
そういう姿勢が、早すぎた死と相俟って今でも彼を神格化させているのだと思います。

・・・という、僕にとって、長々とした先入観抜きに観るのは難しい作品で、実際にこの作品を観て新鮮な驚きを得ることは全く無いわけですが、元ストーンズ・ファンとしては、現在のストーンズのライブを観るよりもこういう映画を観たほうがよっぽど「ああ、もう一回ストーンズ聴こうかな」という気になるような気もして。

映画の中で描かれたデモーニッシュで我儘で天才肌のミュージシャンの最期を観てそんなことを感じました。


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