久谷夢工房=勝山句会・自然石を使った常夜燈・椿の植栽

≪地域発信≫愛媛県松山市久谷地区
勝山句会
自然石を使った常夜燈
遍路道沿い・椿の植栽
(灯籠まつり)

勝山句会 令和2年9月

2020年08月23日 | 勝山句会(令和2年度)2020年度

8月3日(月)勝山句会の報告

8月の兼題は「残暑」「残る暑さ」「秋暑し」「秋の暑さ」「秋暑」

立秋を過ぎてもまだ暑さが厳しいこと。一度涼しさを味わってしまった体には、むしろ残暑の方が厳しいものである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「勝山句会報9月号」に掲載された

「私の選ぶ一句」

じつは二句あります。どちらも文字原稿(青色)は蓮行さんです。

 南予地方の海岸沿いを何度か仕事の関係で通ったことがあります。愛媛県は海岸線が長くインフラ整備が追いつかないそうで、工事も多く通行止めや迂回していくことも度々ありました。

 所々に昔ながらの風景が残っていました。春さきに通ると菜の花が咲いていて写真をよく撮りました。

 海岸沿いということで安全に漁業ができることを願って祠などが作られたのでしょう。

 ナンテンの音が「難転」に通ずることから、昔は災難よけのまじない、縁起の木とされたそうです。色も地味であり、あまり目立つことがありませんが、奥ゆかしい雰囲気を醸し出してくれるともあります。

 そんなことを考えてこの句を読んでみると、なるほどと思います。最後の「囲むかな」でうまく締め括られています。

 今年の梅雨は例年より長くよく降ってくれました。この時期、作者は公演前の稽古に励んでおられ、そろそろ仕上げの時期が近づいてきていたのでしょう。

 通し稽古をされて成果の確認をされる日々が続いていた。外は連日の雨で鬱陶しかった。そんな景を詠まれているのではないかと思います。

 でも今年はコロナの影響で公演をすることさえ叶わない状況だったと思います。せめて忘れないように日々稽古に励まれていたのではないでしょうか。

 早く成果を発表できる日がくることを願っています。

 

次回の勝山句会は、9月7日(月)19時から

場所:坂本公民館

兼題「秋の虹」

夏の虹は色鮮やかだが、秋の虹は色も淡くはかなく消えていくようで哀愁が深い。

兼題「生姜(しょうが)」「新生姜」「葉生姜」「薑(はじかみ)」

インド原産とされるショウガ科の多年草。暖地ではまれに花をつけるが、結実しない。茎葉の基部の地下茎が肥大したものが生姜で、香辛料あるいは生薬に用いられる。秋の新生姜は繊維が柔らかく、特に好まれる。酢どりにしたり生で食する葉つき生姜は、やや小型種。

 

今月は新人が加わっています。

どのようにすればメンバーの句を≪見やすく≫≪楽しく≫ブログで見ていただけるかと、毎回工夫しています。今月は(無理やりの)縦位置の写真作りをやめました。また、画像に載せた句が少しでも見やすいように、文字が大きく見えるように工夫してみました。いかがでしょうか??

先月の記事に書いた「常夜燈」の紹介記事の続きを進める件、手付かずでもう夏休みが終わろうとしています。あっちゃ~

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勝山句会 令和2年8月

2020年08月03日 | 勝山句会(令和2年度)2020年度

7月6日(月)勝山句会の報告を兼ねて。

 

 

 

 

 

蓮行」さんよりひとこと

原句は「長雨に駄々こねて泣く赤き兵児帯」

「長雨」は季語ではないので「梅雨長し」にしました。

「兵児帯」と書いて「へこ」と読みます。

句に「ふりがな」は付けませんでした

令和2年の梅雨は大雨警報続きで大変でした。

季語を調べていたら「集中豪雨」が絡んできたので

あわせて掲載しておきます。

松山市もたびたびの避難所開設でした。

 

 

 

「勝山句会報8月号」に掲載された「私の選ぶ一句」

「眞美」さんの原稿を紹介します。

「五月号」の「通信句会」に載っていた句です。

私は特選に選びました。

土手の脇に菜の花が咲き乱れている。

その路が遠く遠くまで真直ぐ続いている。

そんな情景が思い浮かび、

穏やかな美しい句だなと思いました。

選句の結果を楽しみにして受け取った「六月号」で、

作者が九十九さんであったことを知りました。

九十九さんはきっと、

ご自身の命が長いものではないことが分かっていて、

その日々の中でこの句を作ったことでしょう。

そう思って改めてこの句を読み返すと、

前述の情景に命の果てを見つめるような、

上手く説明することができませんが、

静かな、透き通った美しさ、

というようなものが加わるような気がするのです。

ご冥福をお祈り申し上げます。

 

続いて、「兎角」さんの原稿を紹介します。

昔住んでいたアパートの隣は草の生えた広い空き地で、

燕が空き地を一回り飛んでは留まり、

また一回り飛んでは留まるという情景を見ました。

人生の中では時間に余裕があった時期だったので

しばらく見とれていたところ、

何羽かの燕が順番に飛んでいる様子。

どうも親燕が子燕に飛び方を見せて

教えているのではないかと思いました。

そのように見ると、

子燕が上手に飛べるところを親燕に披露しているようにも見え、

親子の情を感じました。

ちょうど燕の巣立ちの時期でした。

この句は、

作者の娘さんが結婚して家を離れていく時期に、

家のツバメの巣から巣立ちを見かけ、

その巣立ちと娘の結婚、

新しい人生の旅立ちを重ねて、

感慨深い親子の情を句にしたものだとよみました。

身近な家族の情景を俳句にすると、

まるで記念写真か日記のように、

その時期の情景がずっと残っていきます。

作者にとっては思い出の一句になるのではないでしょうか。

 

次回の勝山句会

8月3日(月)19時から

場所・坂本公民館

兼題「残暑(ざんしょ)」「残る暑さ」

「秋暑し」「秋の暑さ」「秋暑」

立秋を過ぎてもまだ暑さが厳しいこと。

一度涼しさを味わってしまった体には、

むしろ残暑の方が厳しいものである。

投句について

勝山句会…三句以上(できれば五句)

巻頭句…三句以上(できれば五句)

通信俳句…三句以上(できれば五句)

締切…月末必着でお願いします。

または句会日に持参してください。

通信句会の選句について…特選一句、入選四句でお願いします。

 

 

ブログ担当より

今回は原稿を「中央揃え」で掲載してみました

パソコンで見ていただく場合と

スマートフォンで見ていただく場合の

画面の印象が違うのでちょっと工夫してみようかと

「左揃え」と「中央揃え」どちらが見やすいでしょうか

また、「季語説明」がスマートフォンで見やすいように

画像にして入れてみました。

そして、先日久しぶりに「常夜燈」の担当の方と

お話できたのでこの夏のうちに

残りの「常夜燈の写真」だけでも

最後の1基まで紹介していこうと思います。

(坂本地区久谷町の常夜燈紹介で止まってしまっている)

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