お産・育児ママネットワーク パム

皆様の周産期医療・産科医療に関するご要望、ご意見をお聞かせください。合わせて私達の活動記録です。

厚生労働省主催 シンポジウムに参加しました。

2006-03-22 05:02:45 | お知らせ
->シンポ内容
  ->SBCニュースより
~安心してお産ができる体制作りのために~
いま何をすべきか、県民のみなさまと産婦人科医療を考えるシンポジウム
に参加し、我が産院存続母の会・育児サークルビーンズ 桐島真希子代表が住民代表・母の代表として、発表しました。

発表内容 詳しくは->
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・発表内容 抜粋

昨年、10月末、我が子を出産した上田市産院が廃院の危機にさらされていることを知り、いてもたってもいられず存続活動を始めました。
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「いいお産」はいい子育てのスタートです。素朴な雰囲気の中で、自分の力を信じて、自然の力をかりながら出産できた喜びは、今の育児に大きく影響しているのです。自分たちが産院で味わった「いいお産」を守りたいし、少子化や虐待が社会問題になっている今だからこそ、もっともっと広げていくべきものなのではないのでしょうか。
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そういった安心なお産がどこでもできるよう、例え集約化が進んだとしても、その中にも「いいお産」はありますと産科の先生に自信を持って言って欲しいのです。産む側の気持ちに寄り添った「いいお産」を取り入れていってもらいたいと思うのです.

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そして、母親たちが安心して出産できるためには、総合病院だけでなく、地域の中で重要な役割を担っていた診療所や助産院など、ひとつでも多くの分娩場所がこれ以上なくならないことが重要だと思います。

母にとって安心して出産ができる環境とは、近くに分娩のできる産科があったり、頼れる助産師が身近にいること。そして、何かある時は周産期施設の整った総合病院が受け皿になってくれること。自分でお産場所を選べること。これらの条件が満たされてこそ本当の意味で安全で安心な「いいお産」が実現するのだと思います。集約化という方法の他に、助産師さんたちの力をもっと借りるなどして、地域の産科がこれ以上、閉院することのないようにしてほしいです。

 最後になりましたが、先日、下伊那と安曇野地域のお母さんと交流会をもち、南信地域の厳しい現状を知りました。今後、私たちは「『いいお産』を求める母の会」として勉強会を重ねていきます。「いいお産」とは何か、また、お産に伴う危険とは、などを勉強し、広めていくことが、長野県で「安心して、こどもを産み、育てることのができる医療環境」を確立されていくことに反映されていくことと信じています。
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以上発表内容です。詳しくは->




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10 コメント

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シンポジウムに参加して (母の会 斉藤)
2006-03-22 06:22:41


母の会 斉藤の主観で本日の感想を書かせていただきます。

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3月21日、会場は県内の産科医の先生方や、助産師さん、行政の方、そして私達母を含む、医療従事者の方々がもっとも多い参加となり、予測150名ほどのシンポジウムとなりました。

プログラム通り、各講演者の方々のデーターを基にした発表があり、日本の産科医不足・長野県の現状・そして特にこの上田地域の医療過疎としてのデーターも浮き彫りとなり、今もっとも住民の不安である「麻酔科ゼロ」の実態の恐怖を改めて感じるシンポとなりました。



講演のあとのフロアートークでは、会場の1/20の方以上が発言したのではないかと思うくらい、活発な実のあるデスカッション。私達母の会のメンバーのストレートな質問・意見を口火とし、発言も回答も皆様の本音がぶつかるとても充実したフロアートークになりました。3/21付けの信濃毎日新聞ダイジェストhttp://www.shinmai.co.jp/news/20060321/KT060320ATI090001000022.htm(県立こども病院長 一般診療受け入れに反発し退職届)に関連し、子供病院初代院長でいらっしゃった先生からのお話があり、子供病院の目指してきたものが明確に分かりました。



フロアー発言にもあったとおり『「県立こども病院」長野県・いいえ日本の最高の周産期医療の最後の砦(とりで)として、現状通り最高の医療体制維持して欲しい。

そのためには、普通分娩で産めることのできる母達たちに医療関与するエネルギーを周産期医療を必要とする母子にもっともっとその分、それ以上に注いで欲しい。そして私達母も医療に頼る意識を改革していく必要があると』

この言葉に涙がでました。

 また小西教授からも長野県の産科医のリクルートに関しては、明るい日差しが見えてきているとの発表を聞き、若き医師が誕生することを大いに期待できると確信しました。そして最後に今の『「フリースタイル出産」のデーター裏づけは、お腹の赤ちゃんのデーターから必ず近い将来数値がはっきりしてくることでしょう.....。』とても嬉しいと思いました。お腹の赤ちゃんのcomfortable(快適数値)とママの安全性と快適数値が一致すれば、医学会でも認められ、たとえ集約化が進んだとしても、フリースタイルが一般化されてくるのだと感じたからです。



 私は最後に質問したかったことがあります。上田市産院が存続した大きな理由として「周産期高次医療の充実を計る」と信大側と、市側で話し合い、見通しがついたからこそ信大からの産科医の派遣が継続され、産院存続ができたはずです。そういった経過の中で、なぜ信大は麻酔科の先生の引き上げをしてしまうのでしょうか。医局が違うのは十分承知ですが大変疑問を持ちます。



これから住民は、どうしていったらいいのでしょうか。今回のシンポでは、住民が立ち上がり頑張ってもらわないと...との発言もありました。しかし、どうなるかは予測できるはずです。大きな住民運動を期待する前に、なにか手立てはないのでしょうか。



あくまでも個人的見解です。出すぎた発言をお詫びいたします。



今回のシンポジウムに参加し、「いいお産」「安全なお産」を目指し、目標が一点だということが良く分かりました。



私達母のできることは、まずは正しいお産をできる体作り・心構え・生活だと改めて感じました。



いろんな意味の母育ちを目指し、微力ながらも勉強会を重ね頑張っていきます。



そして、このブログを観てくださり、本当にありがとうございます。



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Unknown (県内の一産婦人科医)
2006-03-22 08:44:03
麻酔科医不足は、産科医不足以上に非常に深刻な状況です。麻酔科医がいなければ周産期2次医療は絶対に成立しません。麻酔科が撤退する動きは以前からありました。だからこそ、麻酔科が撤退する前に麻酔科、小児科を含めた医師の集約化を進めたかったというのが信大産婦人科の医局の方針だったと思います。私もその思いが強くあり、ここのブログに何度も投稿しました。そのことをはっきりと書けなかったので、メールでは母の会の事務担当の方に書きました。



今こそ、麻酔科を復活させる住民運動を盛り上げ、医師集約化を市に求めて立ち上がる時だと思います。
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参加して (母の会 小滝)
2006-03-22 09:26:42
上田地域の麻酔医確保のためには 住民運動をしてみたら という信大の先生のお言葉でした。地域の医療、それはひとつひとつ住民が運動して用意するものなのでしょうか・・人事権は住民にはないのに? 商品の開発がその会社の勤務形態が過酷で社員が辞めてしまうのでできません となっても、消費者はその商品を買わずにいればいい 別の会社のものを買ってもいい。そしてその会社も、わが社に新入社員が増えるよう消費者の皆さん方法を考えて とか、なるべく消費者の皆さん商品を自分で作ってください とは言わないでしょう。でも医療なので、私たちは医療を受ける側なので、要りません とはいえないのです。どこまでも対等ではないんです。そんなことばかり痛感した昨日の会でした。

 母親以外のパネリストのお話の内容はほぼ同じで、集約化しかない、ということのようです。母の会ではこれまで言って来た様に「集約化となってもその中でいいお産を実現してほしい」と訴えました。「これだけ困っていてこれしか方法がないのにそれじゃなにも変わらない」とのこと。「ですからいいお産を実現できるか示して欲しい」と再度訴えたところで、「県内にもたくさんいいお産を実践している医師がいる その情報を提供する」とお返事がありました。このやりとりにはっきり見えるように、なにかどうしてもズレがあるようです。集約化の先にどんなお産があるのか、どんなお産を目指すのか、昨日の会ではわかりませんでした。

 昨日の会では誰に集約化が必要だと言いたかったのでしょう。県民や母親なら県民や母親に昨日の会があることを伝えて欲しかった。感じていたのはそういったズレです。

 安心・安全なお産のためにできることとして助産師の活用や産む人の体作りなど具体案はフロアからしか出てこなかった 集約化の末あまり知らないスタッフのもとでいきなりお産をすることになるのでは という不安への答え 安心への手立ては聞こえなかった

 すべてはこれからだからでしょうか。昨日の会で対策まで聞きたいというのは欲張りで、困った現状を話す会だったからなのでしょうか。

 医師・助産師・看護師にこそ生き生きと働き、よい人生を送って欲しい。産科医不足には女性医師の増加も一因であるというようなニュアンスも女性として本当に悲しく、涙が出ました。子どもを産んで育てて働いて ができるようになってほしい。そのために私たちもできることをする。でも私たちは素人です。限界があります。本当に私たちの声は届いているのでしょうか。







 
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シンポジウムご苦労さまでした。 (usiki@篠ノ井)
2006-03-22 09:40:05
昨日の今日でこれだけのブログでの情報提供ありがとうございます。子どもがいる。ダンナの昼食が…、長野市は遠すぎ(母親にとっても医師にとっても)、と参加できなかった沢山の人がいるとかんじま思います。会場に集まった人以外は無関心ということではなくて、
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今後の課題 (県内の一産婦人科医)
2006-03-22 09:44:14
もしも、私の勤務する病院の麻酔科が撤退したら、即、産婦人科もスタッフごと撤退します。現在のスタッフ全員を引き連れて、麻酔科のある病院に移ります。それくらい麻酔科は重要です。



産婦人科、小児科、麻酔科、それぞれの科の事情がありますが、医師が全く足りないという点では一致しています。それぞれの科がばらばらに集約化したんでは医療が成立しませんから、同じ病院に集約する必要があります。



その時に、国立病院、県立病院、市立病院、赤十字病院、厚生連など、経営母体が違う病院の医師達をいかにしてうまく集約化するかは、行政の仕事です。医師個人には人事権はありませんし、病院間を自由に移ることはできません。信大の教授にしても教室の関連病院の派遣医師に対する人事権しかありません。



地域の医療をどうするかのビジョンは、行政、住民が決めることです。住民の署名活動で否定されたことは行政もできません。住民の署名活動での要求には行政も従わざるを得ません。



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シンポジウムご苦労さまでした。 (usiki@篠ノ井)
2006-03-22 10:01:41
昨日の今日でこれだけのブログでの情報提供ありがとうございます。子どもがいる。ダンナの昼食が…、長野市は遠すぎ(母親にとっても妊婦にとってもお産をあずかる医師にとっても)、と参加できなかった沢山の人がいると感じた質疑応答でした。

医師側の報告のと母親側の気持ちのズレについてコメントさせてください。ズレはあります。医師と県衛生部の報告だってかなりズレてました。助産師の思いと医師の思いだって一致させろというのは難しいことです。その上で、みなが赤ちゃんの声を聞いて、今、どういう体制作りをしていかなければならないか、医療従事者も行政も関係者一同が全員参加で真剣に議論しなければならないときだと感じました。そして母親は医療の消費者というよりはお産の当事者なのです。私たちの声でお産の体制を作らなくて誰が産むのよ~!! と自信を持って発信していけば良いのではないでしょうか。

私が会場でショックだった小さなことは「産婦人科は女医ばかり増えている。結婚するし、育児もするので一人前に任せられるようになる前にやめていってしまう。」とういう風な発言がシンポジストの医師からあったことです。事実がそうであったとして、結婚・出産を否定する職域で「いいお産」についてなど考えることが可能でしょうか。素敵なお産を経験した女医さんに産科の現場で活躍していって欲しい。そのために(保育所のこととか勤務体制のこととか)何をすべきか考えていきたいです。

いいお産の学習会、是非全県的な母親たちの学びの場にしていって下さい。お手伝いできることは何でも協力いたします。
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女性医師が増えたことについて (県内の一産婦人科医)
2006-03-22 14:04:09
産科に女性医師が増えたことは基本的にはいいことだと思います。



ただ、従来の男性医師のように、1人~2人の医師の勤務する体制で、激務のために全く家庭を顧みず、1週間に1度も帰宅せず働きづめみたいな過酷な労働を、女性医師に強いることには、無理があります。女性医師でも無理なく勤務できる体制を築き上げる必要があります。



例えば、当直免除、午後だけ勤務、などのバリエーションを作る、など。



その点においても、医師集約化が必要になった。
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読・女性医師が増えたことについて (県内の一産婦人科医)
2006-03-22 14:09:02
勤務条件にいろいろなバリエーションを認めるためには、多くの医師が勤務している必要があります。一人しかいない医師が、午後だけ勤務、当直免除では業務が回りません。多くの医師が勤務していれば、互いに都合を調整して、全体としてうまく回ってゆくようにやりくりができます。
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分娩のリスクに対する認識 (県内の一産婦人科医)
2006-03-23 07:31:51
正常分娩になるか異常分娩になるかを、分娩が始まる前にはっきりと判定することができるのであれば、『正常分娩は1次病院または助産所、異常分娩は2次病院または3次病院』というように最初から分けてしまえばいいわけですが、事はそう簡単にはいきません。



つい最近になって、当科で経験した例でも、妊婦検診中も何の異常もなく、全く正常の経膣分娩で、児も元気で、胎盤も普通に娩出しましたが(近隣の1次病院)、その直後に、突然血圧が急上昇し、子癇発作を起こし、意識消失して、救急車で当科に搬送されてきました。救急車で患者さんを受け入れた後に、脳外科医、神経内科医、麻酔医などの多くの医師達と協力して患者さんの救命にあたりました。患者さんはしばらく全く目が見えない状況にありましたが、その後急速に回復し母児とも元気に退院されました。



昨年も、全く同じ状況の患者さんが、やはり近隣の1次病院から救急車で搬送されてきて、集中的な治療を行い、見事に回復されて元気に母児とも元気で退院されました。



また、つい最近も、正常分娩後に、突然、血圧が測れなくなり意識消失し、ショック状態となり、救急車で1次病院から搬送されてきました。搬送されてきた直後より、大量の輸血を行いながら、超緊急で子宮摘出を行い、何とか一命をとりとめました。その原因不明の子宮破裂の患者さんも、妊娠経過、分娩経過は全く正常でした。



シンポジウムで信大の小西教授も、同様に分娩までは全く正常で分娩直後からの集中的な治療により一命をとりとめたケースを提示されてました。



このように、いくら低リスクの妊婦さんであっても、『正常分娩』は無事に母児ともに退院できた時に初めて言える分娩の結果であって、分娩が始まる前にはどのような結果になるかは全く予想できません。自然の分娩経過では、予期せぬ母体死亡や胎児死亡の可能性は誰にでもあります。



『私に限って異常なんか起こるはずがない、母児とも健康で退院できて当たり前』という一般の認識は全くの神話であり、すべての妊婦さんとその御家族が分娩のリスクをちゃんと認識しておく必要があります。



住民側と医療側との話し合いの場で、いつも、途中から全く議論がかみ合わなくなってしまうのは、その辺の分娩に対する認識の違いが原因だと私は考えています。
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とはいっても ()
2006-04-15 22:02:06
住民の署名で医師を連れてきても、想定外の不結果になった場合に住民総出で攻撃するといった事態が起きそうである。産科はそのリスクが高い。

あと署名は無料ですが、医師を連れてくるときには金が必要。その金を負担することになれば文句が出る という現実がある。他人の善意にのみ期待する時代ではない。
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