生涯を完結させるまでに歌いたい歌、最近始めたヴァイオリンとフルートはどこまで演奏できるようになるか、と時々ワンコ

死は人生の終末ではない。 生涯の完成である。(ルターの言葉)
声楽とヴァイオリン、クラシック音楽、時々ワンコの話。

歌手 上条恒彦   歌 「だれかが風のなかで」  「いぬふぐり」

2014-08-26 21:47:27 | 
 昨日の記事の中に「小室等」と「フォークソング」というキィワードが入っていたので思い出したのが、上条恒彦氏が歌う「だれかが風の中で」です。ちょうど私が合唱を始めた頃、世間ではTV時代劇「木枯らし紋次郎」が流行っていました。そのテーマソングが「だれかが風の中で」です。以下、Wikipediaから引用します。

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『木枯らし紋次郎』の制作総指揮を担った市川崑監督は、これを「時代劇にするのではなくむしろ西部劇にする」という方針のもと、その主題歌にも従前の時代劇主題歌とは一線を画すものを採用することを考えていた。そこで市川は、妻であり市川監督作品のほぼすべての脚本に関わった脚本家の和田夏十に作詞を依頼した。和田は体言止めや連用中止法を駆使して感情のほとばしりを表現、孤独ながらも力強く生きる紋次郎の姿を借りて希望に満ちた人生を謳歌する、芯のある歌詞にまとめ上げた。すると市川はそれをフォークバンド・六文銭を率いるフォークシンガーの小室等(当時28歳)のもとに持ち込み作曲を依頼。市川から『木枯らし紋次郎』シリーズのテーマは「走る」であること、そして映画『明日に向かって撃て!』の挿入歌『雨にぬれても』やサイモンとガーファンクルのヒット曲『コンドルは飛んでいく』などが好きだということを聞かされた小室は、自身も『雨にぬれても』を作曲したバート・バカラックの大ファンだったことから、彼の曲調を参考にして作曲を行った。出来上がった原曲は、「ボブ・ディランの曲のような渋く地味なもの」ながらも小室自身には「カッコイイと思えるもの」だったというが、小室はこれを『さとうきび畑』の作詞作曲などで情景叙情の手腕に定評のあった寺島尚彦のもとに持ち込み編曲を依頼。寺島はこれを見事に映画『ソルジャー・ブルー』やサム・ペキンパー監督の一連の西部劇の主題歌を思わせるような軽快かつ雄大な曲に編曲した。
歌手には小室が上條恒彦を迷わず起用した。この前年に六文銭が上條と急場仕立てで組んだユニットが『出発の歌』で第2回世界歌謡祭のグランプリと歌唱賞を受賞していたことがその大きな理由で、何よりも仕事がしやすかったことに加え、グランプリ受賞がまだ人々の記憶に新しい当時にあって話題性も十分に期待することもできた。
こうして出来た上がった『だれかが風の中で』は、上條の力強い熱唱と相まっておよそテレビ時代劇には似つかわしくないものとなったが、逆にその新鮮さが幅広い支持を得ることにつながった。そして番組の高視聴率にも支えられるかたちで、同曲は結果的に発表年の1972年だけでシングル23万枚を売り上げるこの年屈指のヒット曲となった。

******************************************** 引用以上 ************************************************************

 上条恒彦氏は最近では俳優としての方が知名度が高いでしょうか? ちょうど先日の日曜からNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」にも登場していますね。声楽の専門的な訓練は受けていないのかもしれませんが、親から授かった素晴らしい喉と歌唱力を持っています。和田アキ子を男にした感じとでも言いましょうか。1970年代のNHKの「レッツゴーヤング」の前の音楽番組の「ステージ101」にも時々登場していました。

 「だれかが風の中で」は「日本抒情歌全集」には残念ながら収録されていない様なので、ピアノ伴奏譜を探してみましたがとりあえず見つかりません。その代わり合唱曲に編曲されているものを見つけました。カワイ出版から混声三部と男声三部で、「合唱で時代劇」と「合唱で時代劇 其の弐」が出版されていて、「合唱で時代劇」の方に「だれかが風の中で」が収録されています。ネットの動画サイトにも「合唱で時代劇」の音源がアップされていて聞くことが出来ます。この楽譜を購入してピアノ伴奏を借用して独唱として歌おうかとも思っているところです。問題は何処で歌うかですね、やはり声楽教室発表会では歌えないかなぁと思ってしまいます。ミニコンサートみたいな催しでアンコールに歌うなら良いでしょうね。

 さて、上条恒彦氏ですが1996年に自主制作のCDアルバム「冬の森で」をリリースしています。当時新聞に取り上げられた記事を見て購入しました。このアルバムの中にも「だれかが風の中で」が収録されています。CDアルバム「冬の森で」収録曲の1曲目がすずきみちこ氏作詞作曲の「いぬふぐり」という歌です。これも反戦歌です。全盛期の声に比べるとやや枯れた声で上条氏が歌っています。「丘は今も柴山 いぬふぐりが咲いている」。聴いた瞬間に引き込まれると言うほどの曲でもないのですが、共に素朴で力強い詞と旋律がいつの間にか心にしっかり納まっています。歌曲と言う範疇には入らないのかもしれませんが、歌い継いで行きたい曲の一つです。

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