生涯を完結させるまでに歌いたい歌、最近始めたヴァイオリンとフルートはどこまで演奏できるようになるか、と時々ワンコ

死は人生の終末ではない。 生涯の完成である。(ルターの言葉)
声楽とヴァイオリン、クラシック音楽、時々ワンコの話。

パイレーツ・オブ・カリビアン

2017-06-24 23:35:57 | 音楽以外の芸術

 最新作のロードショーの宣伝で、先週から4週連続で「パイレーツ・オブ・カリビアン」が地上波で放送されていますね。大好きな映画シリーズです。特に第一話の「呪われた海賊たち」のストーリー展開が秀逸ですね。映画というものは、オペラに様々な電気や映像技術が取り込まれて発達したものと考えています。ある意味、映画を見る時もオペラだったらどのように表現するだろうか?等と考えながら見ています。

 さすがに「パイレーツ・オブ・カリビアン」程の衝撃映像ともなると、オペラの舞台では再現できないでしょうね。それだけ芸術表現をサポートする様々な技術が発達した結果だと思います。とは言え、モーツァルトの「魔笛」のオープニングはタミーノ王子が大蛇に襲われて気を失うところから始まります。初演当時の生活環境からすれば「魔笛」の大蛇演出であっても、当時の聴衆にとっては十分なスペクタクルだったのではないかと思います。映画に限らずTVドラマや現代の演劇なども、オペラに比べるとストーリーが細部まで十分に練られていると思います。逆に言うとオペラのストーリーは現代の演劇や映画、TVドラマ等に比べると大雑把になっている様にも思えます。伝統的なオペラであれば電気的な音声の増幅は原則行わないため、歌手の生歌でストーリーの展開を追う必要があります。ということでディテールを細かい芝居で表現するということは得意ではありません。むしろオペラでは歌唱の表現として情感を乗せて行くことになります。またストーリーの全体でも余りに凝り過ぎても聴衆が理解しきれなくなる恐れがあるので、オペラの脚本とするには原作の文学作品をかなり単純化している例も多いと思います。

 とは言え、人類が電気も様々な機械もなかった時代に、その時々の最先端技術を駆使して発達してきたのがオペラですし、音声の電気的な増幅技術を取り込んだのがミュージカル、更に映像技術を最大限活用しているのが映画ですね。そして映像技術の更なる発展というか、パソコンとプロジェクターの組み合わせが一般化して、今や市民オペラや自主公演オペラでも言語上演字幕付きや、背景の映像もプロジェクターを活用することで低コストで演出上大きな効果を挙げられていますね。

 映画から話がそれてきましたが、音楽のない映画はありませんね。映像をより印象的に見せるためにも音楽や歌が効果的に使われています。何よりも映画音楽というジャンルはクラシック音楽の作曲技法を学んだ人たちが作って来ていますし、あるいはクラシック音楽をそのまま映画音楽として利用している作品も多数ありますね。


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