照る日曇る日 第2044回
明治維新以来の文学のみならず、本邦の政・思想・社会総体の歴史的な歩み、そして、高橋源一郎のこれまでの創作活動をも、併せて総括するような、所謂一つの記念碑的な作品である。
具体的には、2001年と18年の「日本文学盛衰史」の拡大増補版を「飛ぶ教室」における高橋DJのカタリでサンドウイッチにしたような空前にして絶後の内容といえばいえようが、分かるとも思えぬ説明であるわいなあ。
ただわたくし的には、そのDJがタカハシゲンイチロウならぬ、「天皇ヒロヒト」に擬されていることが気になって気になって仕方がない。なんでやねん。
そしてその天皇ヒロヒトは、彼自らの戦争責任を追及された折に、「そんな文学的のことは与り知らぬ」ととぼけたオトボケ天皇とは同一人物とは思えず、それこそ「戦後史を代表する最高のインテリゲンチャン」にして「何事のおわしますかは知らねども相当程度に奥深い人物」として尊崇されているのである。
もしかして、ひよっとすると、転向したんかいな、我らがゲンちゃん。
なにもかも嫌いな嫌いなジャイアンツよせばいいのに今日もまた勝つ 蝶人