あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

高橋源一郎著「DJヒロヒト」を読んで

2024-05-11 13:58:01 | Weblog

 

照る日曇る日 第2044回

 

明治維新以来の文学のみならず、本邦の政・思想・社会総体の歴史的な歩み、そして、高橋源一郎のこれまでの創作活動をも、併せて総括するような、所謂一つの記念碑的な作品である。

 

具体的には、2001年と18年の「日本文学盛衰史」の拡大増補版を「飛ぶ教室」における高橋DJのカタリでサンドウイッチにしたような空前にして絶後の内容といえばいえようが、分かるとも思えぬ説明であるわいなあ。

 

ただわたくし的には、そのDJがタカハシゲンイチロウならぬ、「天皇ヒロヒト」に擬されていることが気になって気になって仕方がない。なんでやねん。

 

そしてその天皇ヒロヒトは、彼自らの戦争責任を追及された折に、「そんな文学的のことは与り知らぬ」ととぼけたオトボケ天皇とは同一人物とは思えず、それこそ「戦後史を代表する最高のインテリゲンチャン」にして「何事のおわしますかは知らねども相当程度に奥深い人物」として尊崇されているのである。

 

もしかして、ひよっとすると、転向したんかいな、我らがゲンちゃん。

 

なにもかも嫌いな嫌いなジャイアンツよせばいいのに今日もまた勝つ 蝶人

 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 親子の肖像~家族の対話 そ... | トップ | 親子の肖像~家族の対話 そ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Weblog」カテゴリの最新記事