叙事詩 人間賛歌

想像もできない力を持つ生命の素晴らしさを綴っています !

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人間賛歌 信仰に生きる 三十六

2009年09月30日 | 信仰に生きる

 魔競わずば正法にあらず *

その当時私はMという男性を折伏していました。
Mは数年前まで、兜町一のヤリ手の証券マンとして羽振りがよかったのです
が、株で大損をし、その穴埋めに会社の金を使い込みました。

会社はMを横領罪で告訴し、Mは数年間刑務所に入りました。
彼を有名にしたのは、損金が大きかったことと、彼が取引していた金融会社
や、銀座のクラブにいたるまで一切迷惑をかけず、キレイに清算したことで
した。

「悪いことはしたが、弱い者にしわよせしない、キップのいい男じゃないか」

と評判になったのです。
私は、彼が生まれ変わって刑務所を出ることを願い、「小説・人間革命」を
十冊差し入れました。
人間革命の中に、戸田先生が刑務所の独房で悟達する場面があります。
彼はその独房の掃除をしていたことに、すごく感激しました。

出所後Mは入信を決意し、私と度々会っていました。
会社の近くの喫茶店でMと入信手続きの打ち合わせをしていたところを、
例の役員に見られたのです。

 「ヤツ(私のこと)は兜町で一番危険な男とつきあっている。
 このままでは危ない、今のうちにやめさせておこう。」
と役員は考えたのです。 次の日総務部長が私を呼んで、 

「キミには悪いが、雇用契約は打ち切りにするので辞表をだしてくれない
 か、これは役員の命令なんだ。」
と申し渡しました。

折伏すると魔が
妨害すると聞いていましたが、魔の乱舞に驚いて、私は
学会本部に行ってワケを話し、どうすればよいか指導を求めました。

そのときの指導は、
「たしかに折伏をすると魔が現れて妨害することは御書にある通りです。
あなたが一度に二人を折伏しょうとしたから、魔も余計に力をいれて妨害
していると思います。
魔の正体は御本尊にしたためてある第六天の魔王ですが、魔王は仏の
勢力が広がって、自分の領域が狭くなるのを恐れます。

そこであらゆる手段を使って妨害しようとしますが、これには絶対負けて
はいけません。

魔が競うといっても御本尊様の慈悲の中での事ですから、
あなたを強くするために試練を与えている、と取ることもできます。
獅子は自分の子を谷底に突き落として、自力で這いあがった子を育てると
言いますが、それと同じです。

あなたなら試練に耐えられると、御本尊が認めたから、魔の乱舞を許され
ているのでしょう。ここは信力を奮い立たせて乗り切ってください。」

と激励されました。

事業に失敗して無一文になり、再びむかえたピンチの中で、種々悩んだ
末、私が出した結論は、
「人にはあって、自分にあるものは何もない。
 ただ私にはご本尊様がある。このご本尊様を信じ抜いて生きていこう。」
というものでした。

「法華経を信じるものは冬のごとし、冬は必ず春となる」
 このご金言がより処でした。

この稿終わり。   


人間賛歌 信仰に生きる 三十五

2009年09月28日 | 信仰に生きる
 競い起こる災難 *
日名子さん、
「お知り合いの方凄いですねぇ、それで先生のほうはどうなりました。
おおきい功徳があったのでしょう。」

わたし、
「それがねえ私のほうは逆で、おおきな災難が次からつぎに起きたのです」

日名子さん、
「人に善いことをしてあげたのに、なんで先生が災難にあうのですか、
理解できませんねえ。」

わたし、
「当時私が勤めていた証券会社の有力な役員が、大の学会嫌いでしてね。
「ヘビと創価学会は大嫌いだ。」と公言してはばからないほど反学会だっ
たのです。私はその証券会社に入るとき役員の世話になりましたし、
その後も何かと援けてもらっていましたので、私が学会員であることは隠し
ていました。

それが入信した彼(以後Kとよびます) のコンサルタント会社が、どんどん
大きくなり兜町でも評判になったのです。

そのKが学会員であることも知れ渡りました。
兜町は超保守的なところでしたから、創価学会というと共産党と同じぐらい
嫌っていました。
Kが学会員であることは当然役員の耳に入りました。

「ナニ、ヤツが学会員だと、そんなことは今まで聞いていなかった。
 いつたいダレが、ヤツを学会に入れたんだ。」

ということになり、紹介者が私であることがわかったのです。」

日名子さん、
「ばれちゃつたのですね。
 学会大嫌いのその人はおこったでしょう。」

わたし、
「今まで人一倍大事にしてくれていたのが、手のひらを返したように邪けん
になりました。
たまたま私の大口の客が株で大損をして、損したカネの一部を私に負担
しろと、脅迫めいたクレームをつけてきました。

私が応じないと宣伝カーを会社の前につけて、私と会社の悪口を言いふら
しだしたのです。これには弱りまして、結局損金の一部を私が負担して話
がつきましたが、
そうしているときにまた大きな災難が起きたのです。

次回に続く   
  

人間賛歌 「新・仏教教室」 百回

2009年09月23日 | 新・仏教教室

 続 不幸になる宗教 *
ジッチャン、
「固い話が続いたので、ちょっと話題をかえましょうか。
中国念仏宗の開祖導公は、極楽往生を願って柳の木から飛び降り、自殺し
ようとしましたが、枝が折れて地に落ち、全身を打って十七日間もだえて死
んだと伝えられています。

日本でも隠岐の法皇が鎌倉幕府を討伐しようとして、逆に北条義時に破れ
島流しになっています。
これも真言宗が広まって朝廷の威勢が衰え、その結果武家政治にとってか
わったのです。
 では本題にもどりましょうか。

 三 禅天魔 禅宗は仏教を破壊する天魔の所為であること。

日本における開祖は栄西(臨済宗) 道元(曹同宗)です。禅宗は不立文字、
直指人心、見性成仏の義を立てます。
すなわち「経文は月をさす指であり、月(成仏の性)がとらえられれば指には
用がないとしました。これは仏教を破壊する天魔の業であります。

釈迦は涅槃経で「心の師となりて、心を師とせざれ」と説き、また、
「かくの如き経律は、まさに知るべし、これ如来の所説なり、もし魔の所説
に随順すすることあらば、これ魔の眷属なり」と説いています。
 故に大聖人は禅天魔と破折されたのです。

 四 律国賊 律宗を信じ広める人は国を滅ぼす賊であること。

鎌倉時代には忍性良観(真言律宗)が広めました。
小乗経の四分律を依経としましたが、衆生の機根を整えるために戒律を
説いたもので、大乗経がでれば無用の長物となります。

伝教大師は「末法に戒をたもつ者は市に虎あるが如し」と破しており、
戒をたもつ者は国の宝どころか国賊であると破折されています。


宗教に正邪があることを知らず、邪教を信じて不幸になっていく人が多い
ので、あえてこの稿を書きました。
日本には念仏宗、真言宗、禅宗に属している人はたくさんいますが、自分
の属している宗教が、不幸の原因であることを知っている人は皆無と言っ
てよいでしょう。

尚、律宗はあまり信徒もいないので影響も少ないでしょう。 以上

 ( 仏教哲学大辞典 参照 )      

  


人間賛歌 幸運を呼ぶ法則 三十六

2009年09月19日 | 幸運を呼ぶ法則

 人間は幸運の固まりである 三

 宝クジになん百万回も当たる確率よりも、まれな確率でしか存在しないの
が、地球であり、人間だとすれば、私たち一人一人は、無限分の一の偶然
が重なりあってできた幸運の固まりである、と言えるのではなかろうか。

「人間はみな無限な力をもっているが、われわれがそれを小さく限定してい
るのだ。」

とダイヤー博士も指摘している通りなのだ。

宇宙は、生命のオアシスである地球で、人間をはじめあらゆる生物が、平
和で幸福に暮らせるように、あらかじめ設計され、それに基づいて運行して
いる。
科学者や宇宙に行った人は、それに気づいている。アインシュタイン博士
もその一人だ。
 彼は、こう言っている。

「私はいわゆる神というものは信じないが、宇宙を運行している精神的な
実在については信じる。それについて考えるたびに、畏敬の念で頭がさが
る思いがする。」

   
生きとし生けるもののすべてを、幸せに安穏にという宇宙の意志にかなっ
た生き方をすれば、宇宙のすべてを味方にする幸運に恵まれ、それに反す
れば、すべてを敵に廻して幸運に見捨てられる。人間の智慧はいま、宇宙
の意志を活用する段階に到着しようとているのだ。

このことについてカーネギーは、

「人類は今までにも、環境の大変動とか、大疫病の流行などによって、何
度か存亡の危機に立たされた。しかしそのつど危機を乗り越えてきたの
だ。人間にはどんな知者でも説明することのできない力、言ってみれば無
限の慧知とでもいえるものが備わっており人間はまだ力不足でこの力を活
用するまでに至っていないが、いずれ活用する時がくるだろう。
 だから私は人類の前途については悲観していない。」

 と人類の前途について楽観的な見通しを述べている。

いま地球上で、カーネギーのいう無限の慧知ともいえるものに目覚めた人
がなん千万人もいる。人類全体からみれば、まだわずかであるが、年々水
かさを増しているのが、人類の前途を明るくしているのである。

 この稿終わり      


    
 


人間賛歌 「新・仏教教室」 九十九

2009年09月17日 | 新・仏教教室
 不幸になる宗教 *
山本さん、
「釈迦が法華経にくるまでに説いた教え(方便教)というのは、
どんな教えですか、またどうして仮の教えを信じると不幸になるのですか。
 教えてください。」

ジツチャン、
「釈迦が説いた教えは、八万四千の法門といわれるぐらいたくさんあります。
その中で代表的な仮の教え(権教)を四つあげましょう。
 これは日蓮大聖人が、法華経に背く邪義であると判定されたもので、念
仏宗、真言宗、律宗、禅宗の四宗です。

正法正義である法華経に背くことをホウボウといい、人を不幸にする元凶
ですが、大聖人は四ケの格言で四宗の邪義を破折されています。

 一 念仏宗 阿弥陀仏の名号をとなえることは無限地獄におちる業因と
なる。
 浄土宗の日本の開祖は法然で、無量寿経、観無量寿経、阿弥陀経の三
部をよりどころとした。来世に極楽浄土に生まれることを目指し、現実世界
である娑婆世界を穢土として嫌った。

 そして釈迦が説いた一切経を難行道の聖道門と、易行道の浄土門に分
け、法華経は難行道であるから、捨てよ、閉じよ、さしおけ、投げうてとい
い浄土宗だけが成仏できる易行道であるという邪義を立てた。
それに対して大聖人は、法華経を誹謗するものは無限地獄におちると破
折されている。

 二 真言亡国 真言宗を信じ一国に広まると必ず国が亡びるということ。
日本における開祖は弘法大師である。
 真言宗では法華経などの一切経は応身如来(仮の仏)である釈迦が説い
たもので、大日経は法身如来(真理を意味する法身の仏)の説法である。

大日如来に比べれば釈迦仏はぞうり取りにも及ばないとし、
大日経と法華経を比較すると「理」は同じであるが、大日経には別に印と
真言があるから「事」は勝れているという邪義を立てた。

これに対し日蓮大聖人は、真言は亡国の法であると破折された。なぜなら
大日経は方便教であるから捨てよと釈迦が明言しているからだ。
仏教の本主である釈迦如来を突き倒して、架空の大日如来を本主と立て
るから、真言宗は亡国、亡家、亡人の法と破折されているのです。
 (仏教哲学大辞典を参照)

 次回に続く

 注 ホウボウとは正法である法華経を誹謗すること。   



  

人間賛歌 「新・仏教教室」 九十八

2009年09月14日 | 新・仏教教室
 宗教が幸・不幸を決める *
山本さん、
「先生、人間は幸せになるために生まれたと聞きましたが、不幸な人が多
いのはナゼですか。」

ジツチャン、
「それはねえ山本さん、意外に思うでしょうが、宗教が人間の幸、不幸を決
めているのです。」

山本さん、
「先生のお言葉ですが、人間は幸せになろうと思って宗教に入るのでしょ
う。その宗教が人間を不幸にするのですか ? 」

ジツチャン、
「ゼンブがゼンブだめというわけではありませんが、宗教の正邪によって
人間の幸、不幸が決まることは確かです。
歴史上の事実や、客観的に証明できる例はたくさんありますが、それをあ
げていてはキリがないので、ここでは釈迦の言葉を紹介しておきますから、
それを参考にして考えてください。

 釈迦は、将来、人間は自分たちがつくった宗教や思想でガンジガラメに
なり、そこから脱出できず、不幸をさらに拡大していくだろう。と予測してい
ました。

それでは人間があまりにもカワイソーなので、人間が絶対に幸せになる正
しい教え(法華経)を残しておくので、みんなこの教えを信じなさい。

法華経はどんな病気でも治せる大良薬であると信じることが大事です。
飲んでも効かないのではないかとか、幸せにはなれないのではないかと
疑ってはなりません。
と断わったうえで出世の本懐(釈迦が生まれた目的)である妙法蓮華経を
説いたのです。」

山本さん、
「そのはなしは前にも聞きましたので覚えています。
それでは妙法蓮華経なら幸せになれるが、それ以外の教えは不幸になる
と言うのですか。」

ジツチャン、
「山本さんは頭がいいから、よく覚えていてくださいましたね。山本さんの
言うとおりです。
法華経を説く前の四十二年間の教えは、人々を法華経に導くために説い
た仮の教えで、本当の教えである法華経を知った以上、それらはゼンブ捨
ててしまいなさい。

 そうしないと誤った思想にこだわって不幸になりますから、
「正直捨方便」で私の言うとおりに、仮の教えである方便経は捨てなさい。
 と宣告しているのです。」

つづく   


  

人間賛歌 乱世に勝つ生命観を持とう 七

2009年09月11日 | 乱世に勝つ生命観を持とう
 恐怖心の壁を破る *

 心理学者は、 人間が本来持っている能力を使えないのは
  恐怖という壁が心にあるからだ、 と指摘する。   
 そして、すべての恐怖心の根源が死えの恐怖であり、
 死の恐怖を克服しない限り、 人間は限界を超えることは
  難しいだろうと言う。

 人間はだれでも、幸福になるように設計されて生まれてきた。
 だが大部分の人が、不幸のまま、
  人生を終えているのはナゼだろう。
 彼らは、自分に与えられた能力に気がつかず、使うことを
  しなかったからだ。


 大事業家で哲学者の アンドリゥ・カーネギーの後継者で
 カーネギーの成功哲学を世界に広めた
  ナポレオン・ヒルに、ひとりの娘がいた。
 あるとき娘を車の助手席に乗せて、ドライブしていたとき
 たまたま、墓地にさしかかった。

 娘は、 「パパ みんな死んだらあそこえ行くのね、」
 と墓地を指してヒルに言った。
 ヒルは娘の歳では少し早いが、ちょうどよい機会だから
  言っておこうと思った。

 「アリサ 人間はいずれ死ぬが、死で終わってしまうのではなく、
 死はより高いレベルに進むための通過点なのだ。
 だから 不安に思うことも、恐れることもないのだよ。」
  と言った。

 ベストセラー「死の瞬間」を書いた、精神科医キュブラー・ロスは、
 講演会に来たたくさんの聴衆の前で、

 「みなさんがフツウ考えているような、死は存在しません。
 肉体は死んでも、私たちの意識(心)は 存在しています。
  それが楽しいものか、つらいものかは別として、存在することは
 確かです。

 みなさんは信じないでしょうが、
 いずれ みなさんが死んでみれば 分かることですから。」
  と言うのが常であった。

 六万人以上の臨死体験者と 直接面接し、
 死後の世界があることを書いた ロスの著書は
  世界中に衝撃を与えた。  続く

 付記
 南無妙法蓮華経と唱える人は、大安心の境地になって、
 恐れることがなくなるから、自分が持っている能力をフルに
  発揮できる。 これが信仰の功徳だ。
 題目を唱えることがいかにスゴイか、みんな元気をだそう !

人間賛歌 所感 四

2009年09月09日 | 所感
 景気はどうなる *

 世界の株高は最悪期を脱した経済の反映であると、前回指摘しました。

先進二十カ国の緊急経済対策で世界経済は危機を脱しましたが、景気が
拡大路線に乗る要因がなくて困っている状態です。

各国とも財政テコ入れで、公共部門を中心に需要は増えましたが、
これが個人所得増になって消費が増える段階にはなっていないのです。

個人消費を刺激するために、エコカーえの買い替え補助などの政策をとっ
ても部分的で全体の底上げが難しいのです。

 日本に民主党政権が出来て、
子供を持った家庭えの援助や、農家の所得保証などが実行されだすと、
新しい需要が生まれるかもしれません。

財源はどうするのかと、みんな心配していますが、ムダな公共投資をやめ
たり、高級官僚の天下り先である特殊法人えの支出、年間数兆円を削って
いけば、財源は捻出できます。

 現に民主党はそれをやると公約しています。
今まで政、官、業の癒着で出来なかった改革が出来る可能性が見えてき
たと言えるでしょう。

 民主党政策の基本は政、官、業の腐れ縁を切って、国民に目をむけ、
国民を幸福にする政治を目指していますから、長い目で見守っていく必要
があると思います。 

          

人間賛歌 所感 三

2009年09月08日 | 所感
 生命軽視の風潮をなくそう *

 私が叙事詩 人間賛歌のブログを始めてから四年経った。
今までに十五万弱の閲覧者があり、今も月に六千名の閲覧者がいる。

 これを始めた動機は、小学生の殺人事件が多発し、子供たちの命をいか
に守るかが社会問題になった事である。

私もなんとかしたい気持ちで、生命という詩を書き、それを近くの小学校で
朗読したのである。対象は六年生の生徒たちで、
 内容は、二十七億年前の地球に生まれた一つの微生物が現在の人類に
なるまで進化の過程を綴った詩である。

最初に生まれた微生物と同じ微生物が、
七億年前に地球に来た隕石から発見されているので、地球最初の微生物
は地球以外から来た可能性があるという、 宇宙的であり、永遠の時間の
中で存在している生命が、今の私たちの命である。

 それは何ものにも替えがたい大事なもので、他の人の命も同様に大事な
のである。

という内容であったが、目を輝かせて聞いてくれた子供たちの感動した顔
が今でも忘れられない。
もっとたくさんの人に生命の大事さを知ってもらいたいと思い、バソコンを習
ってブログを始めたのである。それが人間賛歌 生命のスタートであった。

 最近ある同人誌が、この詩を掲載することになったので共感者ができた
と喜んでいるこの頃である。

    



   

人間賛歌 「新・仏教教室」 九十七

2009年09月05日 | 新・仏教教室

 政治激動 *
山本さん、
「先生、衆院選で自民党が大敗し、政権交代が実現しそうですが、
五十年以上続いた自民党政権に代わって民主党でうまくいくのでしょうか。」

ジッチャン、
「たしかに半世紀にわたって続いた自民政権が、壊滅的打撃を受けてなく
なることは地核変動に近い大事件だと思います。
日本では政権交代が行われた経験は余りないし、国民のハッキリした意思
によって政権が交代するのは、初めてのことではないでしょうか。

そういう意味では8・3〇は歴史に残る日であり、国民が自らの意思を発動
した大事な日であるといえるでしょう。

正直言って、国民がこんなに明白な形で意思を表すとは思っていませんで
した。ワリをくった公明党は気の毒ですが、捲土重来を期して奮起するしか
ないでしょう。」

山本さん、
「麻生内閣が打ち出した景気対策で、景気が立ち直る気配もありますが、
政権交代でどうなるでしょうか、それが心配です。」

ジッチャン、
「麻生内閣でとった景気対策は従来と同じで、財政支出を大幅に増やし、
公共投資や、企業支援を通して会社の景気をよくし、それが従業員の賃金
増になって個人消費が増え、景気が拡大路線に乗るという筋書きでした。

 この政策は赤字だけ残って結果的に失敗していますし、
小泉内閣のときは規制撤廃で企業を優遇した結果、企業は儲かったが、
賃金は減るという逆の結果を招いてしまいました。

 民主党の政策は、企業の景気をよくして賃金を上げるという今までのやり
方ではなく、直接家計を援助して消費を増やし、全体の景気をよくしていく
政策で、今までのパターンとは違うやり方をしようとしています。

これが成功すると民衆主体の景気対策として世界中で注目されるでしょう。
山本さん、
「民主党の政策がうまくいくには、どうすればよいと思われますか。」

ジツチャン、
「官僚をうまく使っていくことが大事だと思います。
押さえつけたり、批判するだけでなく官僚の能力を評価して、それを発揮さ
せることがカギでしょう。
 とにかく民衆を本気で大事にすれば旨くいくと思いますよ。」

つづく