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りゅうおうのおしごと! 感想

2017-02-16 21:20:07 | コミック・ラノベ
りゅうおうのおしごと! 第5巻 感想



 『りゅうおうのおしごと!』最新第5巻を読了した。




(以下、ネタバレを含む。)




 いや~、面白かった。
 第1巻発売直後はこの5巻で完結させるつもりだったというだけあって、濃密だったね。


 まずは、あい、天衣、桂香さんが3人揃って、女流棋士の申請資格取得。
 主人公の八一は、関係者一同が見守る中であいと籍を入れ、竜王戦では名人に逆転勝利。
 対局を終えて倒れた八一に、あいが水を差し出すシーンは泣けた。


 名人に関しては、名前すら明かさないほど、「人」としての描写を省いていたのが印象的だった。

 冒頭で名人を評して語られた、

 神童のほとんどは、成長すればただの人になる。
 では。
 人に戻らなかった神の童は…何になるのか?

 神童は――――『神』となるのだ。

 このナレーションから始まり、作中でも触れられるのは、その圧倒的な強さのみ。
 だからこそ、第4局の指し直し局で、八一が初めて真正面から名人の顔を見た時の、

 深夜に及ぶ対局で無精髭が伸びた、白髪交じりの、疲れた中年男の顔がそこにあった。

 この独白は際立っていた。
 言うまでもなく、モデルは羽生名人なんだろうけど、この手法は面白かった。


 将棋の未解決問題―――「最後の審判」については知っていた。
 前に言及した事もあった気が……と思って調べたら、『ものの歩』の感想だった様だ。

 第29期竜王戦の結果も知っていたので、3連敗の後の4連勝は読めてしまった。
 すっかり忘れていたが、これも当時、簡単な感想を書いていた様だ。

 まぁ、どちらについても、知っていても問題なく楽しめたけどね。
 第4局で初勝利を収め、第5局以降は思い切ってカットという構成も良かった。


 今巻ラストで明かされた、鵠記者がタイトルホルダー供御飯万智だったというのは遣られたなぁ。
 思いも寄らなかったので、読んだ時は思わず叫んでしまった。
 くぅ~、穴熊大好きとか、並の女流では太刀打ち出来ない実力とか、所々ヒントはあったのにぃ。
 ……って、いつも一緒の月夜見坂さんも知らなかったんかい!!(笑)


 同じ八一に邪険にされるでも、あまりフォローのなかった銀子は可哀想だったなぁ。
 まぁ、駄々っ子モードになり、桂香さんの膝に縋り付いて泣き喚くところは可愛かったケド。
 幸い、これで最終巻とはならなかったから、次巻でフォローが入る事だろう。


 あと、個人的には一番報われて欲しいのが、健気でツンデレな天衣。
 今巻でも、あいに一番弟子を譲ったり、八一を気遣って女流申請を保留したりと可憐いじらしかった。

 そういや、天衣の公式戦での黒星は、桂香さんに負けたあの1戦だけ?
 本当にこのままトーナメントを勝ち上がって、銀子とタイトルを争ったりするのだろうか?
 その辺りも含めて、次巻以降の内容が今から気になるところ。




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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2017-02-23 05:54:08
全く知らない作品なのに、何故かこの記事を見て興味が湧き1巻購入。面白かったんで一気に5巻まで買って読んでしまった。いやー泣きましたわ……。
Unknown (Unknown)
2017-02-27 21:04:54
咲目当てで読んでたブログだけど、りゅうおうのおしごとも読んでたんかワレ!
なんだか無性に嬉しい。

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