もやいマンション日記

マンション役員の体験を綴った「マンション日記」に、プライベート所感を綴った「nonnon日記」が混ざっています。

No.260「視線入力装置、公費給付に感謝!その7」

2014-07-15 | 日記・エッセイ・コラム

              nonnon日記

医療相談室の担当者に納得していただけたら、役所にも、その由、

伝わったらしく、その後の申請は、スムーズに運んだ。

介護保険の時もそんなことが、あったが、

担当者だから、その方面の決まりに全て精通しているかというと、

そうでもない場合がある。

仕事は沢山あるのだから、特殊な条文の、それも例外を書いた一行など、

記憶して、と言う方が無理であろう。

申請する側が、せっせと情報を集めて、下準備しておく必要がある、

とつくづく思うのである。

でなければ、障害者支援団体が、どこかの議員さんに一生懸命

働きかけて、やっと作ってくれたかもしれない条文が、有効に使われる

ことなく、眠ってしまうのだ。

書類を揃えて、役所に提出すると・・・・2週間で、

厚生相談所というところから、二人の審査員が夫の病室にやってきた。

視線入力装置で実際に夫が名前と住所を入力する様子を観察した。

日常生活の様子、装置の使用状況等、聞かれた。

特に、「なぜ、この機器でなければ、いけないのか」という点について

質問され、夫の現在の身体状況に関して、立ち会った病院の

リハビリスタッフに確認した。

意思伝達装置では、文字盤を光が移動して、その意図する文字に来た時、

指や頬や瞼でスイッチを押し、文字を決定していく装置が、現在、

一番普及している。それならば、価格は10分の一程度なので、それが

使えるなら、そちらでいいではないか、というのが、

審査の重要チェックポイントなのだそうである。

だから、認めてもらえる身体運動能力の範囲は狭い。

身体機能がそれ以上良すぎても、悪すぎても、

視線入力装置公費支給の審査には、落っこちてしまうのである。

「手が、ちゃんと動き過ぎた」という理由で、

審査に落ちてしまった青年がいるそうである。

もちろん、スムーズに目で入力する技量がなくても落第。

(進行性の病気だと、将来、その範囲に入るということで、

比較的、審査に受かり易いようである。)

・・・・・・・・・・・・

緊張の試験の日から3週間過ぎ、夫の合格通知が届いた。

超難関?の試験に、夫は合格したのだ。

トウチャン、よくやった!

ベッド上で、体も殆ど動かない状態での試験!

結果を聞いて、夫も至極、満足そうであった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

この‘快挙’の陰には、ご協力くださった

病院スタッフ、パソコン操作を手伝ってくださった友人、

熱心に導いてくださった業者さん、等々の力があります。

改めて・・・・ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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No.259「視線入力装置、公費給付に感謝!その6」

2014-07-12 | 健康・病気

              nonnon日記

夫の入院している病院でも、視線入力装置を使っているのは、

夫一人のようである。

もっと、これが普及すれば、値段も安くなり、家族も導入しやすくなる

と思うので、その手続き等、実体験をご紹介しておこうと思う。

業者に連絡すれば、教えてくれるが・・・。

まず、障害者手帳に、四肢機能障害の他、

構音障害、(言語4級位)の記入が必要。

(主治医の診断書を役所の保健福祉課へ)

役所でその由、申し込むと

補装具費支給申請書、他書類をくれる。

主治医に書いてもらう「意見書」も必要。

書類なのだから、事務的に・・・という訳にいかない。

まず第一の難関だったのが・・・

病院スタッフ。  あっちでも、こっちでも・・・

「あれは、自立支援法で出るものなので、自宅介護の

患者だけが対象でしょう?」 と言われた。

さらに、役所から、医療相談室に

「いつ退院の予定ですか?」などと、問い合わせが来た。

(ハレェー。この申請の為に、病院を出されるかも?)

と心配になったりした。

業者は、「自治体で扱いが異なります。お宅の市では、

境界が明確でない。施設入所で補助が出た人がいます。」

というので、力を得て、夫のベッドの傍で、アイパッドで検索・・・・

するとアッタ、アッタ、見つけた。

当市の福祉補装具に関する規定書!

「原則的に自宅介護家庭対象であるが、情報機器に関しては、

病院、施設入居者も対象とする」 由の条文!

プリントできないので、そこの画面をアイパッドに出したまま、

担当の医療相談員さんのところに持って行った。

 

 

 

 

 

 

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No.258「「視線入力装置、公費給付に感謝!その5

2014-07-03 | 健康・病気

               nonnon日記

「視線入力装置はもう使えていないので、お父さんに

内緒で、返そうか」と、娘と息子に相談したところ・・・

二人共、猛反対したのである。

「残りのお金は、自分達で半分づつ負担するので、

使えなくても,置いといてあげて」

そこまで言われては、置いておく他ない。

夫に子供達の言葉を伝えた。ついでに・・・

「気管切開して言葉を失っても、視線入力装置で会話できるよ」

「孫の○○ちゃんの幼稚園児姿、見たくない?来年の春だよ」

「子供達もまだまだ心配よ。もう少し生きていて、見守って」

そして、ついに・・・・夫は首を縦に振ったのである。

11月、気管切開の手術を受け、1度も熱を出すこともなく、

無事に冬を乗り切った。

視線入力装置も、またスムーズに入力できるようになった。

春には、孫の幼稚園姿も見た。

現在も、車椅子に乗って、院内を散歩し、TVも見、

アイパッドで音楽を聴いたり、囲碁対局の記録を楽しんでいる。

その上・・・

レンタル期間終了のぎりぎりの2月、夫は

視線入力装置の公費支給の審査を受けて、合格!

結果として、110万円支払って、100万円が戻り、

新品を購入することができた。

(自己負担10万円で、10か月レンタルと

新品購入の両方の費用がまかなえた。)

(視線入力装置は、その機種によって値段が違う。

公費が下りない場合もあるので、レンタルの段階から

価格の比較的に低い方を選んだ。

公費申請手続きについての‘苦労話’は次回にて)

夫の命の危ない大変な時に、私にとっては、さらに

ストレス加算になった視線入力装置だけれど、

この機器のお蔭で夫に気管切開手術を勧めやすかった。

それにしても・・・このどんでん返しの顛末を考えると、

あまりにラッキーで、‘守護霊’でも付いているのではないか、

と考えてしまうのだ。

ハテ、誰の守護霊が??

 

 

 

 

 

 

 

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No.257「「視線入力装置、公費給付に感謝!その4」

2014-07-03 | 健康・病気

             nonnon日記

 昨年の9月、10月、は、病室の廊下までもヒーヒーという夫の

苦しそうな、甲高い呼吸音が響き渡り、周囲の人を怯えさせる程だった。

この調子では、今度風邪をひいたら、夫の命は

ひとたまりもなく、消えてしまうのではないか・・・、

と、ハラハラする毎日だった。

主治医には、もうその前の肺炎の折、

「この段階で、気管切開しなければ、危ない」と言われていた。

ところが、夫は頑として、「延命処置は嫌だ」と首を振る。

私はどうしていいか解らなくて、とにかく、情報収集に努めた。

気管切開をしている「先輩患者」の奥さん、看護師さん、

リハビリスタッフ、友人、知人、インターネットの情報、・・・

延命処置については、賛否両論。サテ困った・・・・。

夫は命が危なくても、なかなか文字が入力できなくても、

視線入力装置は手放したくない様子・・・・。

こうなると、使える、使えない、でなく

視線入力装置は夫の「心の支え」になってしまったのだ。

しかし・・・・言いたくないけれど・・・・・

・・・・複雑なのは・・・・主婦たる私の「心」・・・・

2か月も3か月も使えていない機器に、毎月9万円は・・・・

ちょっと、きつくない?この先、いつまで置いとくのだァ~~

夫の命の心配に加えて、視線入力装置にヤキモキ・・・・

私の人生史上に残る、「葛藤の秋」が過ぎた・・・。

 

 

 

 

 

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