『2025年の世界予測』 歴史から読み解く日本人の未来
中原圭介 ダイヤモンド社 2014/7/4
<日本の人口が2100年代まで減り続ける、これだけの理由>
・ところが、将来人口については、予測するうえで必要になる要素が主に出生率と平均寿命の2つしかありません。この要素の少なさが、高い精度で予測できる要因です。そのため、2025年までに、出生率に劇的な変化がなければ、かなりの精度で50年後の少子高齢化の姿を描くことができるのです。
・多産の国と少産の国を比べてどこが違うといえば、1つは女性の初産の年齢です。パリ大学の人口動態を調査している専門家によると、フランスの女性は30歳までに第一子をもうけるのに対して、ドイツの女性の初産は30歳を過ぎてからが普通だといいます。日本の女性の平均初産の年齢も2011年に初めて30歳を越えました。
こうした背景には、女性の社会進出が大きく影響しています。ドイツでは、まず職場で自身のキャリアを確立してから出産を考える女性が多いのですが、この点、日本もドイツ型になりつつあるのかもしれません。
・しかし日本では、たとえ出生率が現在の1.4から2.0に上がったとしても、人口は増えるどころか、減少し続けていきます。なぜなら、子供を産む人の絶対数が減っているからです。子供の9割以上は20代と30代の母親から生まれていますが、その年齢層の女性が激減しているのです。
・2086年には、65歳以上の人口比率は41.3%とピークに達し、高齢化の上昇はこのあたりで止まる予測です。
さらに、働き手となる年齢の人口も減少しています。これまで1人の働き手が支える平均扶養人数は、1960年代後半から2000年ごろまでは0.4人でしたが、2010年には0.6人となり、2060年には約1人へと増加していく見込みです。
<甘すぎる政府の見通しにはダマされるな>
・ここまで少子高齢化と社会保障の問題を先送りし続けてきたツケを、日本国民は払わなければならなくなります。甘い試算に基づく年金制度や社会保障制度がいつまでも成り立つわけがないからです。
とくに、社会保険の中核である年金制度は、かなり甘い試算に基づいて設計されています。年金の予定利回りが、その最たるものです。年金の予定運用利回りと現実の収益との乖離は、先進国共通の課題といってよく、日本でも国民年金・厚生年金の積立金の「運用利回りを4.1%」と設定しています。しかし、12年間(年率)の利回りは1.54、直近7年間(年率)の利回りは1.44であり、そんな利回りは出ていないのです。また「物価上昇率1.0%」「賃金上昇率2.5%」という前提条件も、現実的な数値ではありません。
・2014年に年金についての新しい見通しが出ましたが、さらに甘い試算になっています。
社会保障や財政に関しては、時の政権や厚労省のトップが責任をかぶりたくないために、甘い見通し、甘い試算に終始しています。ですから状況は、マスコミでいわれているよりも相当に悪いのです。
先ほど、将来人口の予測は精度が高いと述べましたが、私は国の試算よりも少子高齢化が若干進むのではないかとみています。
・現在の高齢化に関する試算では、医療を考慮に入れていません。2025年には、すでに医療技術の発展で、日本人の死因のトップを占めてきた「がん」が死の病ではなくなっているかもしれません。その結果、平均寿命はさらに5歳くらい延び、なおかつ先端医療であるために高額の医療費が財政を圧迫するようになるでしょう。
しかも、いまの60代、70代は昔に比べて肉体的にずっと若く、将来ますます健康的に暮らす人が増えていきます。2025年以降の日本では、
そうした点を考慮しない国の試算は当てにならない部分があるのです。
・冷静に財政状況を考えれば、国債の急落リスク、それによる長期金利急騰のリスクを回避するためには、国は増税をせざるをえないという結論が出てくるはずです。もちろん、社会保障制度を破綻させないためには、増税と同時に歳出削減が実行されなければなりません。
・予算の収支を示す指標として、日本はプライマリーバランス(基礎的財政収支)を用いています。プライマリーバランスとは、税収と日銀からの納付金などの税外収入を合わせた財源から、社会保障などの政策経費を差し引いたものです。2013年度のプライマリーバランスは23.2兆円の赤字でした。
・世界を見ると、ドイツではすでに黒字を実現しており、イギリスとフランスは2017年に赤字額をGDP比で1~2%程度に抑える目標を掲げています。しかもこれら欧州諸国の数値は日本と違って、歳出面で政策経費に国債の利払い費まで加えたものです。日本の数字が国際基準から見て、いかに過少に見積もられているかがわかりますが、それでもプライマリーバランスの黒字化を達成できないわけです。
政府は2020年までにプライマリーバランスの黒字化を掲げていますが、その前提として実質2%、名目3%の成長を条件としています。この経済成長率も甘い見通しであるといわざるをえません。
<将来の日本に残された3つの選択肢>
・日本の少子高齢化と社会保障、財政状況を考えると、このまま何もしないでいられるはずがありません。
日本の出生率がいまと変わらず、平均寿命が5歳延びると仮定すると、私たちにとって、これから選べる選択肢は次の3つになると思います。これらは大まかな数字で試算しているので、1つの指針として考えてください。
① 社会保障を現状維持のままで、消費税を40%に引き上げる
② 社会保障を3割削減して、消費税を30%に引き上げる
③ 退職年齢を75歳に引き上げて、消費税を20%に引き上げる
この3つの選択肢を並べた場合、国民を論理的に説得できるのは、どれだと思いますか。
・国民全体を説得するのに、①と②の選択肢はあまりにも厳しすぎます。消費税を40%に引き上げると説明しただけで、国民は強い拒絶反応を起こすでしょうし、社会保証を3割削減といっただけで、高齢者から強烈な非難が殺到するでしょう。国の財政が危機的状況にならない限り、①と②は実行するのが難しいでしょう。
ところが③なら、まだ国民を説得する余地があります。
・国民皆年金ができたのは1961年ですが、当時の平均寿命は68歳にすぎませんでした。支給開始年齢が60歳だったので、平均寿命で見れば8年間の年金がもらえる計算になっていました。
それに対して、いまの平均寿命は84歳と、当時よりも16歳も延びています。同様に8年間の年金がもらえるとすれば、支給開始年齢は60歳から76歳に繰り上げてもいいわけです。これから平均余命はさらに延びる可能性があり、年金の支給が75歳からになっても、それほど不利益を被るわけではないのです。
・さらに、定年後にも働きたい人が増えています。定年後の就業意識についての調査では、「生活費を補いたい」「働いたほうが健康にいい」「お小遣いを増やしたい」「社会との接点がほしい」などが働きたい理由としてあがっています。働く意欲のある高齢者はとても多くなっています。そのうえ、高齢化とともに、高齢者の1人世帯が増えていく中で、社会とのつながりが重要になってきています。
・法律では、2025年度には企業が社員を65歳まで雇用することを義務化しましたが、健康でいられる年齢が延びているのに、退職年齢を65歳までしか延ばさないのは、おかしな話です。
これらの点を政治家がきちんと説明すれば、退職年齢を75歳に引き上げて、消費税を20%にする案が、ほかの2つの案よりマシだとわかり、国民も嫌々ながら納得してくれると思うのです。その際、65~75歳までの間、年金は受け取れませんが、年金保険料も支払われなくてもいいという制度にしたらどうでしょうか。
・日本よりも財政状態がまともな欧州の国々では、引退年齢を65歳から67~68歳に引き上げようとしています。
<これからは「高齢者」の定義が変わる>
・これからは、若い労働力が不足していきます。高齢者の就労によって、それを補うようにもなるのです。これは、社会にとっても、いい生き方だと思います。私が見ている企業の顧問をやっている人たちなどは、70代でも80代でも週の半分くらいはオフィスに来てバリバリ仕事をしています。ある意味、理想的な生き方をしていると思います。
・会社の顧問でなくても、農業のように年長者が現役でバリバリ働き、死ぬ間際まで仕事をして生涯現役という世界があります。生きがいがあるからできるのでしょうか。そういう社会が健全なのです。ですから、75歳定年とはいわず、高齢者がどんどん仕事をする社会になっていくでしょう。
・いずれにせよ、財政面からも、社会保障制度の維持からも、国際競争力の点からも、高齢者の力を生かす仕組みができていくでしょう。
国立社会保障・人口問題研究所の将来人口推計では、2025年、70歳以上は2950万人で、人口に占める割合は24.5%(およそ4人に1人)です。75歳以上は2178万人で、人口に占める割合は18.1%(およそ5.5人に1人)になります。
・さらに2050年を見ると、70歳以上は3104万人で、人口に占める割合は32%(およそ3人に1人)、75歳以上は2384万人で、人口に占める割合は24.6%(およそ4人に1人)になります。75歳まで退職年齢を引き上げれば、将来的に、高齢者の割合はいまとほとんど変わらなくなります。
<超高齢化社会はドイツに学べ>
<悪いシナリオでも、未来の世界は暗くない>
・そうならないためにも、日本が経常赤字に転落するといわれている2020年代までに、社会保障、税制、財政の一体改革を何としてもやり遂げることが必要になります。
■■■ 私が思うこと、聞いたこと、考えること ■■■
・日本の少子高齢化、人口減少の対策はシンクタンクや政府の研究所のテクノクラートが対策を練っているとおもわれます。「人口減少に対しては定年の延長をすればよい」という見解もあるようです。人口減少は悪い面ばかりではありません。人口減少がすすむと、様々な「労働革命」が起こるかもしれません。人口減少がすすむと採算がとれなくて消えていく職業や職場が増えることでしょう。「バブル崩壊」でも経験したように「巨額なファンド」の運用利回りは、大きく毀損する場合があります。
・技術的な革命、技術革新による革命、「インターネット革命」などは経験していますが、「労働革命」は経験していません。昔からみると「古臭い職業」は消えていっています。今度は「賃金面」で大きな変化がくるかもしれません。「労働革命」で賃金が上がるようになるでしょう。現在ピケティ氏の『21世紀の資本論』は多くの雑誌や週刊誌が取り上げています。が、資産課税も容易ではありません。
・アメリカでは「定年がない」という話ですが、私たち一般人は、「アメリカの労働事情や年金制度」について当然詳しくはありません。ウィキペディアWikipedia(フリー百科事典)でみると、
“米国「定年」”
「アメリカ合衆国では、40歳以上の労働者に対する年齢を理由とした就職差別は連邦法によって禁じられている。一部の職種や産業では例外的に認められているものもあるが、その多くは軍人や警察官など政府関係の職業である。アメリカの民間企業では定年退職や再雇用制度などはなく、労働者本人の希望による退職や能力的な理由による解雇でない限りは、生涯にわたって働き続けることができる。また、アメリカの社会では、年齢を基準とする求人の差別を防ぐため、就職活動用の履歴書には、応募者の年齢や生年月日を記入する欄はなく、正式に採用が決まるまでは、企業側が応募者に、年齢や生年月日を尋ねることも法律で禁止されている」。
・日本でもアメリカのように「定年なし」という会社も増えてくるかもしれません。「人手不足」で無くなっていく職業、社会的に古い職業、時代に合わなくなった職業もなくなることでしょう。燃料電池自動車による「水素革命」とともに将来は「労働革命」がすすむものと思われます。人口減少で、1千万人程の「移民」を受け入れるべきだという見解もあります。しかし、「移民」を認めなくても、日本に「職」を求めて世界中から外国人労働者が1千万人程、入ってくるという説もあるようです。「外国からの労働者を入れずに、人口減少による“労働革命”をしたほうが良いと思われる」そうです。
・社会の遅れた面、非近代性、後進性、頭の古い面が予想以上に増えてきています。改革の速度も大変遅いようです。本当に優れた官僚や政治家が登用されてきたのでしょうか。「日本は先進国だろうか」という声も街中では増えてきているそうです。「女性の登用も先進国とはいえない」そうです。今の世の中「クール・ジャパン」ばかりではないようです。「限られた予算、増えない税収、十分でない福祉予算を削る財政赤字」ということです。「財源の裏付けのない政策は実現できない」ということで、福祉予算も大幅に削られるかもしれません。また大人や子供の難病、奇病も増えてきているようです。
・「国民が政治を嘲笑している間は嘲笑に価する政治しか行われない」、「民主主義国家においては国民はその程度に応じた政府しか持ちえない」ということで、私たち一般人も政治意識を高めていかなければならないようです。「日本が経常赤字に転落するといわれている2020年代までに、社会保障、税制、財政の一体改革を何としてもやり遂げることが必要」のようです。
そして、それこそ税金の無駄遣いを止めて「司法・立法・行政の大胆なリストラを断行したり、民営化を進めたり、改革の手法はいくらでもある」そうです。
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・ブログ名称: UFOアガルタのシャンバラ
(日本は津波による大きな被害をうけるだろう)
・第2のブログ名称:UFOパラレル・ワールド
「神の国か?」「人類の原郷か?」 「天上のエルサレムか?」・・・・・・・・・
「パラレル・ワールドに住む宇宙人、天国に出入りし転生と憑依を自由に操るシリウス星人の殖民星が、地球か?」
「金髪碧眼のノルディックが住んでいたアガルタのシャンバラ情報の集大成を目指す・・・・・・・・・・」「金星蛇人と火星霊人の戦争はその後どのように展開したのだろうか」
「日本民族の神話の原郷『高天原(たかまがはら)』は、『都市型の超巨大宇宙船』なのか!?」
「小人族のグレイの母船に同乗する金髪碧眼のノルディックは、”悪魔の王””ルシファー”なのか?!」
「円盤は神人や異人、悪魔の乗り物なのか!?」「天使は神の秘密諜報員なのか」
「UFOは、人類の歴史が始まって以来、最も重要な現象なのか。UFO問題とは、人間にとっての死の問題を解くことなのだろうか。UFOはフリーメーソンの創作なのか!?」
「全宇宙を創ったという“虹の神々”も地球に来ているのだろうか」
「イルミナティなどのフリーメーソン組織に入ると神に会えるのだろうか」
「国際連合の設立に動いたキリストの星、アプ星人とは」
「人は皆、記憶喪失の異星人だろうか」
「はるかに進化した天使のような宇宙人は、人間の守護霊や背後霊なのだろうか」
「セドナ上空に見えないエーテルのシティが滞空するのだろうか」