ある爺さんの スナップ写真とボヤキ3

趣味もなく酒も飲めず・・・・・つまらない爺さん生活を、何気ないスナップ写真と、フッと感じたボヤキをアップしています

特殊救難隊の講演会

2017-03-19 | うんちく・小ネタ
■昨日土曜日、「横浜みなと博物館」の講演会に行ってきました。
タイトルは「海上保安庁 元特殊救難隊隊長 スペシャルトーク」です。午後2時~3時30分までの、パワーポイントと動画・写真を使った90分の講演でした。

■まぁ~驚いた事は、聴講生がいっぱいいたんです。
昼食後、すぐ家を出て、まず博物館の企画展「海難と救助ー信仰からSOS-」を見て、1時半すぎに訓練センターに入りました。すでにお客さんが入っていて、中段やや前寄りまで席が埋まっていたんです。展帆ボランティア仲間のAさんが声を掛けてくれて、その隣に座ったんです。それから開始時間までに、あの第1教室と、壁を取りはらった第2教室まで、聴講の人で埋まったんです。こんな事、初めてです。
■年代は、各層に不偏なくバラついていますが、やや中高年が多かったでしょうか。
「海猿(うみざる)」の影響でしょうか? 若い女性も、驚くほどいるんです。
■講演会は、みなと博物館の学芸員さんの司会で始まりました。
元特殊救難隊の隊長さんの話しが中心で、女性保安官さんがPC映像を操作、時折、学芸員さんが質問を入れていました。可笑(おか)しい話しとかではなく、真面目な救難経験とか職場の話しなんですが、とても面白く聞いていました。それも真剣に。会場全体、かなり熱気に溢(あふ)れ、盛り上がった(変な表現ですが)講演会だったのでした。
■開始直後、注意がありました。
取材していた報道2社以外、写真撮影禁止です。パワーポイントをプリントした資料が配られていたんですが、ネットとか、SNS、ブログへの掲載を禁止する・・・・と言うもの。海上保安庁の技術的守秘事項が、多数ある・・・・・という事が理由でした。てな訳で、会場風景とか映像など、全く写真に撮れませんでした。
■日本全国には、一般海上保安官が、約1万3千5百人いるそうです。
その上に「潜水士」さんがいて、配置は、全国22部署に巡視船・巡視艇が366隻あり、潜水指定船に121名の「潜水士」がいるそうです。
ピラミッド構造のその上に、全国9基地に81名の「機動救難士」さんがいるそうです。この「機動救難士」が、俗にいう「海猿」にあたるそうです。
今回の講演をしたのは、さらにその上、ピラミッドの頂上部に当たる部署の人で、「特殊救難隊」と呼ばれる人です。たった36名しかいません。基地は羽田にあり、6名1班を組み、全部で6班あり、24時間勤務で、365日24時間、いつでも出動できる体制をとっているそうです。
■業務は「高度な知識・技術を必要とする特殊海難における人命・財産の救助」です。
主業務は4つあり、
(1)潜水作業 : 潜水60mまで(「機動救難士(海猿)」は8mまで)
(2)降下・吊り上げ救助 : ロープを使って自力で降下。巡視船の「潜水士」は、(1)~(2)までで、ウィンチを使って降下する。
(3)救急救命 : 救急救命士を配属。「機動救難士」は、(1)~(3)まで
(4)火災・危険物・NBC(生物とか化学に起因する災害)
「海猿(うみざる)」というTVドラマとか映画がありました。
私は、長い事、主人公「海猿」が「特殊救難隊」の人だと思っていたんでが、違ったんですネ。あのドラマでも大変な作業と思っていたんですが、さらにその上があるなんて・・・・・・
■特殊救難隊っていうと、私は10数年前の秋、富山港で起きた帆船の漂着事故を思い出しました。
後日、NHKの番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」で、ヘリコプターパイロットの話しとして放映され、ショックを受けたものでした。台風による強風で、帆船がコントロールが効かず、流され、防波堤のテトラポットにぶつかり、浸水したというもの。この時、実習生・乗組員など160余名が乗船しており、地元巡視船・消防などを始め、特殊救難隊がいたのでした。この人たちにより、防波堤側とヘリコプターとで救助されたのでした。今回、その話しも出るかなぁ~、なんて思っていたんですが・・・・・・全く出ませんでした。

■1時間半の講演は、あっという間に終わってしまいました。
もうちょっと話が聴けたらいいな~、と思ったのは私だけでしょうか。会場には、ライトブルーのジャンバーを着こんだ財団職員もたくさんいました。何と、財団の会長K氏も、講演会会場に来ていました。
■各方面での仕事を極めた人の話しって、とても面白いものがあります。
また、このような話しを聞く機会があるなら、必ず出席する事でしょう。


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