風来坊参男坊

思い付くまま、気が向くまま、記述する雑文。好奇心は若さの秘訣。退屈なら屁理屈が心の良薬。

地球は大地震で警告する 283号

2008年05月20日 16時50分52秒 | 随想
地球の変化は、片道きっぷである。安定な状態は不安定な状態に向かう。地球の活動は不安定の程度を増大する向きに起きる。

膨大なエネルギーを消費して、チベット高原の東縁にある山岳地帯は、5000万年前にインド側のプレートがユーラシアプレートにぶつかり地表が押し上げられたもので、世界最高峰エベレストのあるヒマラヤ山脈が出現した。微妙なバランスの安定も時の経過で、バランスが崩れ混沌の世界に入り込む。諸行無常の世間である。

そのヒマラヤ山麓の中国・四川省で大地震が起きた。四川省は、日本の総面積より大きく、1億人もの人口を持つ。そして「宗教は麻薬」とする人の心を否定する中国共産主義はダライラマ密教のチベットを征服してチベット自治区と四川省にしたのである。オリンピックを契機に暴動が発生し、非人道的行為のあった大地に、突然地球は大地震を発生させ北海道の面積に匹敵する範囲に甚大な被害を発生させた。貧困救済の原子力関連危険施設が密集しているという。

人が数十年計画で建造する巨大ダムを一夜で完成させ、一夜で崩壊させる。エントロピー(不安定な状態)を瞬間に極大にする。地球は人智の及ばない存在である。

同様の巨大地震が「唐山大地震」である。1976年の中国共産党内部で毛沢東亡き後の権力闘争が繰り広げられる中、この大地震が発生し、24万人もの犠牲者が出た。毛沢東派は政治的に大きな打撃を受けたと言われる。世界が被害を知ったのは3年後であった。人は助け合う尊さを大切にする心の復活を地球は促している。

片寄りのある世間に警告を発する地球の水戸黄門様が大地震なのかもしれない。モノカネに片寄り、人間の喜怒哀楽の心を否定する、科学一辺倒の資本主義優等生の日本の首都東京は人間を集め過ぎ、重量過多になった結果、活断層を刺激して大地震を誘発しないことを祈っている。

田舎の人間を誘引したモノカネを地方に分散すると、人は田舎を志向する。東京が経済的に不安定になるのは自然なのである。エントロピーの増大則である。

首都圏の人口が減少すれば、大地震が発生しても、死亡率は減るのである。廃墟となった高層ビルでは水耕栽培で野菜を栽培すればよい。そしてガソリン道路財源で造営した高速道路網を活用して人口の増加した田舎に野菜を配送すれば、国民も納得し、税の無駄使いをした政治家も良心の呵責に苦しむことも無い。航空機で中国から野菜を運ぶより割安な運賃である。平成の大岡裁きであると自己満足している。

地球の営みは悠久の時間の活動なのである。人間の強欲で地球資産を食い潰すと100年持たない。人が謙虚にならないと、地球は元に戻らない人の廃墟になるだろう。人の都合なら自然は不可逆反応であるが、地球は困ることは無い。

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