民主党は派遣使っちゃダメでしょう

朝日新聞によると、長妻さんが年金問題調査で派遣を使うらしい。
登録型派遣を廃止しようとしている政権が使っちゃダメでしょ。
「ダメなのは製造業だ、一般事務はいいのだ」というロジックも無理がある。
連立相手の社民党にいたっては、マニフェストで「有期雇用の規制」自体を
掲げてもいる。

要するに、現政権の雇用スタンスは「正社員で行こう！」というものなのだ。
「大丈夫、それで行けますから！格差は全部、規制緩和で生まれたものですから！」
というプロパガンダで政権とったわけだから、僕みたいな積極的流動化論者からすると
「だったら派遣なんて使わずにそれやってみてよ」と思うわけだ。

（社民党は無視して）6万人をすべてパートで集めるとしても、それ自体、専門部署を
作らねばならないほど膨大な作業量だろう。
年間15000人として、大手メーカー一社分の雇用を管理するわけだから。
そもそも、それだけの数を採用できるかどうかすら、僕は疑問だと思う。
たとえば、ユニクロは6000人の店頭パートのうち5000人の正社員化を打ち出したが、
それは人材の囲い込みのためだ。そういう努力もノウハウもなく、4年間という
期間限定の臨時雇用に、果たしてどれほどの人材が集まるのか。

まあ仮に登録型派遣自体は規制せずに残すとして、パートで集めきれない分を派遣会社
に頼むとしても、3年経ったら公務員にしないといけませんから。
3年直前に雇い止めなんてことは、やめてくださいね。

個人的には、これを機に社会保障番号を導入し、新制度での仕切りなおしを進めるべき
だと考えている。もちろんモラルハザードを防ぐために、最低限のチェック体制で
明らかな虚偽申告者だけは弾く必要はあるが、記録自体が破棄されている可能性が
高い以上、結果的にそちらの方がコストは抑制できるのではないか。
何よりその方が、新政権の雇用政策のボロが出ずに済むだろう。