ビジネスマンじゅんごろうのONとOFF

ビジネスマンならではの視点で趣味やビジネス、社会について論じます。

boyhood

2014-12-31 20:40:55 | 映画・DVD
「Boyhood」という映画を観にいったときのこと。
日本語のタイトルは「6歳のボクが大人になるまで」というものだが、主人公や家族が成長する過程を12年間もの長い期間をかけて撮影した特異な映画である。
この映画を推薦する論評を複数見かけたので観にいくことにしたのだが、ちょっとした「事件」に遭遇することになった。公開されてから一月以上経つが、評判がよいせいかその日の劇場にも多くの客で7割くらいは埋まっていた。さて上映時間になっても会場は暗くならず一向に始まらない。ざわざわとし始めたところで職員らしき女性が機材の調子が悪いとのことを伝えにきたが、その後5分程度しても始まることはない。
ついに男性の職員らしき人が出てきて「本回は機材トラブルのため休演させていただきます。料金は払い戻しさせていただきます」と言われて肩透かしをくらった。
他の観客も仕方ないなあという表情で席をたつが、ここからが意外な展開が待っていた。当たり前かもしれないが、払い戻しのためにチケットカウンターに並ぶわけだが、当然映画のチケットを求める客がいるわけなので、払い戻しのために2つほどの専用カウンターが用意された。100人はくだらない数の観客がそのカウンターに並ぶので当然長い列になる。映画を観る気分が一気にダウンし、なぜ何も悪くない自分が無駄な時間を使わなくてはならないのか、という思いが沸きあがる。
その列に並びながら空港のチェックインカウンターのことを思い起こした。聞いた話だが、空港のグランドスタッフとは何らかの機材トラブルで飛行機が飛ばないとき、大変なクレームに合うという。しかも関西人はそのクレームは特に激しいらしい。確かに何も悪くない乗客の予定が狂わされるだけでなく、長い列に並ばされる気持ちになれば映画がキャンセルされる比ではないだろう。
渋滞がイラつくのと同じで待たされることに怒りを増幅させるのだろうと思う。客にとって意味のない時間を過ごさせられることで「納得いかない感」が頂点に達するのだ。
私の映画の場合は払い戻しのほかに無料のチケット交換券をもらってその次の回を無料で観ることができた。後で思ったがこの映画は撮影期間も長いが、映画の上映時間も3時間とかなり長い。この長さがトラブルの一因ではなかったのではないだろうか。
しかし今回のトラブルで思ったのは怒って無駄なエネルギーを使ってもまるっきり損であるということ。クレームを言うにしても相手もある意味被害者なので言っても問題解決につながることはない。トラブルの状況を把握した後に次のアクションを冷静に考えることに集中すべきである。