実高ふれ愛隊で~す(^o^)
大聖寺山ノ下寺院群にある全昌寺は、曹洞宗のお寺で、”悲運の将”として大聖寺の人々に
とても親しまれている元大聖寺城主山口玄蕃(げんば)の菩提寺です。
全昌寺は松尾芭蕉が泊まったことでも知られますし、517体の仏像が揃った五百羅漢があることも
有名です。また全昌寺には豊臣秀吉直筆の書状も展示されています。
ですから、一度訪れると、時間が経つのも忘れてしまうほど見どころ満点のお寺です。
全昌寺では今まさに可憐な秋海棠(シュウカイドウ)の花が見頃を迎えています!
秋海棠(シュウカイドウ)の花言葉は「片思い」。左右非対称な葉っぱが、報われない恋心にたとえられた
のでしょうか。江戸時代初期に日本に持ち込まれて以降、園芸用として栽培されている花です。
貝原益軒という人が書いた『大和本草』には、「寛永年中、中華より初て長崎に来る。・・・
花の色海棠に似たり。故に名付く」と記されています。松尾芭蕉が泊まった部屋は、
今は茶室になっていますが、その茶室から秋海棠(シュウカイドウ)の群生を見ることができます。
松尾芭蕉の句には「秋海棠西瓜の色に咲きにけり」というものもあります。
濃い緑の葉に浮かぶピンクの花を、スイカに見立てました。
その他にもハナトラノオ、ワレモコウ、ハギ、サルスベリなども咲いていてお寺の庭はまるで植物園のように
キレイです。(ご住職によると、今年は夏の高温で、少し花の付きが悪いそうです。)
少し秋の涼しさも感じられるようになってきました。お時間があれば可憐な花々を鑑賞するために、
全昌寺に足を運んでみませんか?
ハナトラノオ(花虎の尾)は色が桃紫色のちょっと変わった花ですが、涼しげで可愛げのある花です。
秋の代表とされる草花で、奈良時代にワレモコウの記録が残っています。
秋の七草の一つで昔から野山に自生しています。秋の字を持ち人々に秋を知らせる愛らしい花で、
万葉の時代、男女とも髪に萩の花を飾り、ラブレターを荻の花の小枝に結び贈りあっていたそうです。
サルスベリ(百日紅)は中国の伝説で、恋人と百日後に逢うことを約束した乙女が、約束の百日目の直前に他界し、
その死んだ日の後に咲いた花、といわれています。