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Sol882 "Mojave 2."でフルドリル実施

2015-02-08 00:02:40 | MSL

Curiosityは、Sol867にPink Cliffsにある"Mojave,"をミニドリルした結果、フルドリルを行わないことにしました。
「Sharp山に到着して、はや115Sol」でお伝えしたとおり、サンプル箇所がドリルによって壊れてしまい、綺麗なサンプルが採取できないと判断して、第2のターゲット"Mojave 2."に目標を切り替えました。

また、その間にソフトウエアの更新を行ったので、ドリルの衝撃力の強弱を代えられるようになりました。
その技術を使用して"Mojave 2."で見事にミニドリルとフルドリルを実施した結果が下図です。
2月5日のWhat'sNewで詳細が報告されました。
・"Mojave 2."のサンプルは、現在分析中です。
・予備的試験で、古代の状態が酸性的であったことを示唆しています。 (CheMinによる分析結果です。
・新しいドリル技術で、脆弱な岩に対してドリルの打撃を加減して扱いました。 

最初に "Mojave," が選ばれた理由は、鉱物の結晶のように見える米粒よりも僅かに小さなもので多くの細長い特徴のあるものが見られたからです。
"Mojave 2
."も同じような特徴があります。 

--この結晶は、湖が干上がったため生じた塩類なのか?または、岩の中を流れる液体によって形成されたものなのか?--

現在分かっていることは、"Mojave 2."の方が"Confidence Hills," よりもより酸性が強いということです。
従って、ジャロサイトの量も"Confidence Hills," より多く含まれています。
*ジャロサイトは、酸性条件化で鉄と硫黄を含む鉱物が酸化されて作られます。

新しいドリル技術は、エネルギーで20倍違う6段階のパーカッションレベルを持っています。
「静かに軽く叩く」から「激しく叩く」まで調節が出来ます。
今までのドリルでは、レベル4の強さで行っていましたが、新しいドリルの方法は、まず、レベル1から始めて、対象物の硬さに合わせて徐々にドリルの強度を上げていくようにアルゴリズムが組まれているそうです。
"Mojave 2."は、大変やわらかくてレベル1と2のパーカッションレベルを使用して10分で規定のサンプル穴を掘ることが出来ました。
今は、SAMなどでの分析も行われています。
Curiosityは、Sharp山を登り始める前にPahrump Hillsで、あと1つかそれ以上のサンプルを採取するかもしれません。

いろいろ分かってきたので、Sharp山の麓をもう少し調べるようですね。
"Mojave 2."と"Confidence Hills,"は、かなり近い(15mくらいか?)と思いますが、分析で差が出ています。
どのような結論が導き出されるか楽しみですね~ 
山登りが待ちどうしいですが、思い残すことなく調べることも必要です。
暫し、麓をうろつくのにお付き合いしましょう!


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