それはまた別のお話

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「中川晃教meets小沼ようすけ~Music is free~」 10/1

2016-10-02 | ライブ


取手JAZZDAYz!2016 中川晃教meets小沼ようすけ~Music is free~

10/1(日)16:30 取手市民会館大ホール 15列センター
【出演】中川晃教(Vocal&Piano) / 小沼ようすけ(Guitar)


「取手って意外と近いんですよ、東京からでもぽっと行ける感じで…」
前のライブでも、あっきーはこんな風に取手を紹介していました。でもね。

遠いものは遠いんだよ!

この日私は別件でお昼過ぎまで神奈川県西部にいたので、そこから在来線を乗り継ぐこと2時間あまり。
電車に乗っても乗っても乗っても乗っても全然たどり着かない。
夕暮れの取手駅に到着したときは駅前を通る人もまばらで、寂寥感…というか駅に着いた達成感で「このまま帰ろうか」とまで考えたほどでした。

さて、小沼さんとのセッションは今回で2回目です。
前回は去年の6月、日本ポピュラー音楽協会さん主催で渋谷さくらホールでのライブでした。(記録は → ここ )
今回も「スイングしなけりゃ意味がない」で始まり、日本のポップス(というか歌謡曲)を織り交ぜ、ポピュラーな曲目が並びました。

【セットリスト】(お友達のツイートを参考にいたしました。ありがとうございました)

1. It Don't Mean A Thing
2. 恋のフーガ
3. 君は薔薇より美しい
4. Can't Take My Eyes Off You
5. Bohemian Rhapsody
6. Coffee Please 
7. Songe Mwen (remember me)
8. I love you (ジャズスタンダード) ようすけさんソロ
9. 春 (あっきー弾き語り)
10. I WILL GET YOUR KISS あっきー弾き語りソロ
11. Home
(En)
Smile

「君は薔薇より~」も「Can't Take My Eyes Off You」も相当なアレンジがかかっていて「えっと、何の曲?」と暫し立ち止まる。
「君は薔薇より」だったら、フツーならサビの♪変わったぁぁぁぁぁ~ のところでロングトーンを張り上げるけど、そんなことはやりません。
ジャージーボーイズのフランキーの歌でもなく、decadeに収録されたお行儀のよいポップス曲でもない、JAZZギターならではの「Can't Take My Eyes Off You」もとても新鮮でした。
「Bohemian Rhapsody」ももう何回か聴いてますが、…相変わらず毎回ドキドキします。毎回「何言ってんのよ一人で歌うなんて無理だし」と思うけれど、成立させてしまう不思議。小沼さんの超絶技巧にも拍手喝采。私のうしろの席にいた地元の方らしき叔父様も「おお~」という溜息とともに拍手。

どの曲も小沼さんの温かみのある弦の音が、あっきーの歌を温かく包みます。
小沼さんはとにかくあっきーをじーっと見ていて、あっきーの出すシグナルをひとつ残らず真正面から受け止め、自由に音楽を転がしていく。

小沼さんはあっきーをこんな風に言ってた。
「常に音楽の神様が付き添っている。天からこうやって降りてくるものを捕まえて、電球が光るように新しいことが閃いて、『ここ、こんな風にしたらどうでしょう?』って提案してくる」
それに対してあっきーは、
「小沼さんの髪が五線譜みたいに見えてきた」(ああーわかるぅ!)
だからリハもエンドレスになっちゃうんだよね…(ああーわかるぅ!)

こういうやりとりも、この会場だったからかな。
サントリーホールや、フォーラムAでは見せない表情、動画カメラが入っていないせいもあるのか、お顔もリミッターが外れて変幻自在だった。
両手の指が太ももでせわしなく動き初めてエアピアノに。
高椅子に座っていても、脚がリズムを取り始めていつのまにか立っている。
私はこっちのあっきーのほうが好き。きっと帝劇ではこんな彼は見られないと思うけれど。

あとお礼が言いたいのは、「HOME」と「Smile」を歌ってくれたこと。
今年はWIZやらないんですか?「HOME」を聴かないと年が越せないんです!とあっきーの顔を見るたびに念仏のように唱えていたワタシ。
同じ要望が多かったのか、今回は歌う前に「WIZ」の筋と曲の背景の説明を早口で捲し立て、結果「超高速WIZ」になった。
通常80分のところ1分で辿る2016年版WIZでしたが、全てを包括したような「HOME」、圧巻でした。
「Smile」は去年セトリに組み込まれていながら時間切れでカットになった因縁の曲。
この日も既に終演予定時間を大きく超えていたので、「みなさんお時間もあると思うのでアンコールもささっと出てきました」と言ってささっと始まりましたが、…これだけでも音源残してほしいなぁ。眠る前にずっと聞いていたい。

そう、どの曲も本当にずっと聴いていたい。ちょっとお酒を飲みながら、小さなライブハウスでリハの様子をずっと聴いていたい。
次回の開催地がもっと遠方でも、この二人のDUOならきっと聴きにいくと思います。「遠いよ~!」って文句言いながらね。



以下は覚書です。

【衣装】
襟の部分がヒョウ柄のファーになっている黒のライダースジャケット、黒字に白のドット柄パンツ、太い帯が斜めに入っている黒のインナー。
「このTシャツ、タスケになっているんです。あ違った、『キ』です、『キ』」←「タスキ」と言いたかったらしい…
シンプルで私服っぽいですがオサレ度満点でカッコよかったです。

【MC】
時間が押していたのもありMCは少な目でしたが、ちょっとだけ。
「取手に初めて来るということで、取手ならではの名産品って何かな~と調べてみたんです。でも…これといったものはなさそうでした」
これは地元のお客さまには結構ウケていました。取手の自虐ネタなのかな。
「なにか名産品ありますか?」と客席に問いかけると、「奈良漬!」とのお声がありました。
確かに帰り道の道すがらにも、奈良漬のお店が何軒か。時間が遅いので閉店していたのが残念でした。次はリベンジだ!
コメント
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