「野党に責任をなすりつける、国交省」

2009年05月25日 | 日常活動
この週末は、凍結された国道220号線青島~日南改良区間の沿線住民の皆さんや区長さんを1軒1軒まわらせてもらった。

この区間は、がけ崩れも多く、連続雨量が170mm以上だと通行規制になる区間だ。私自身、幼少の時から幾度も使っている道路であり、何度も通行止めも経験している。この地域の事情というのは、他の誰よりも理解しているつもりだ。災害が起こったら孤立するので、その迂回路的な意味合いが高い道路改良事業なのに、政府・国土交通省はB/C(費用便益費)1.0以下は切り捨てるというやり方を行った。

道路整備というのも色々とあると思う。時間短縮や経済効果を期待して造るもの、災害対策として造るもの。B/Cの議論にしても、これは時間短縮や経済効果を期待して整備する道路には当てはまるのではないかと思う。しかし、道路は全てがそうではない。それを、ごちゃ混ぜにして、機械的に1.0以下は全て切り捨てるという、政府のやり方には疑問が残るし、そのようなやり方は許せない。

しかも、次の日からは新年度が始まるという3月31日に突如、凍結を発表するというやり方は許せない。自民党の議員曰く「年度内に結論を出す事になっているのだから、(3月31日は)年度内だから仕方ない。」という論調もどうかと思う。

この改良区間のトンネル工事が必要な区間は、今にも崩れそうな箇所もある。それらを国土交通省は認識していて、数ヶ月前までは地域住民にルートに関する説明まで行っている。

そして、先日、ある区長会に国交省の方が来られ、「野党のせいで、凍結になった。」というような趣旨の説明を資料をつけて国交省は行ったらしい。

自分たちの行った決定を、野党のせいにするようになったら、政府・与党はおしまいだ。
じゃあ、野党の要求を政府・与党は全て受け入れるのだろうか?

しかし、区長さん達も良識のある方が多く、「(政府が)自分達で決めた事やとん、何が野党か」、「選挙対策」と言われていました。国交省の説明の時は、それを追求しようとしていた区長さんもいたようです。

先日、行われた決起集会にも出席された方からは、「選挙に利用しよる」、「あれは選挙の決起集会のようじゃった。」と言う声までありました。

住民を混乱におとしめて、政治利用しようという姿には憤りを感じます。
国交省が沿線住民にどのような説明を行ってきたのか、本省に尋ねたら、いつどのように自治体や地域住民に説明をしているのかも把握してないというありさまでした。

この国の政治体質、官僚体質を変えない限りは、この国の抱えている問題は根本的には解決されないのだろうとつくづく感じます。


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