「徹底した審議?」

2008年02月29日 | 政治
衆議院予算委員会は2008年度予算案の締めくくり総括質疑と採決を本日行う事を委員長職権で決めた。
また、予算案と税制関連法案も今日中に一括して本会議で採決するといわれております。

皆さんも報道等を通して、分かると思いますが 道路事業の決定のあり方など不透明な部分は多く、
ここにメスを入れない限りは、地方団体も求める「公正・公平な透明性のあるルール」は実現するはずもありません。

道路特定財源には理解を示している方ですが、
とてもじゃないが、「何に使われるか」、「どのように決められるか」がまったく分からない今の仕組みのまま残すべきだとは思いません。

大臣答弁も二転三転しており、とてもじゃないが充分な審議が行われているとは思いません。
総理や自民党の中には「徹底した審議=時間」という考えがあるのかもしれませんが、「徹底した審議=中身」なのではないでしょうか。

衆参両議長の斡旋があったわけでありますが、

1.総予算及び歳入法案の審査に当たっては、公聴会や参考人質疑を含む徹底した審議を行ったうえで、年度内に一定の結論を得るものとする。

と記されております。

「年度内に一定の結論を得る」の前文にある、「徹底した審議」を反故にするような国会運営は謹んでもらいたい。

「医療崩壊へのシナリオ 外来管理加算」

2008年02月28日 | 医療
医療崩壊が忍び寄っている。

2月13日の社会保険中央医療協議会(中医協)の総会で、4月実施の診療報酬改定が答申された。
これにより、平成20年度より、診療報酬の本体部分は0.38%の引き上げとなった。(8年ぶり。全体としては、0.82%の引き下げ。)

本体部分0.38%の引き上げという事で、プラス改定にも見えるが、「実質はマイナス改定だ!」という現場の声が数多く寄せられております。

中医協は厚生労働大臣の諮問機関であり、国会審議などは通さず、この中医協によって、日本の医療の値段は決められる。

中医協では当初、開業医の再診料引く下げによって、勤務医不足対策の財源の一部を捻出する議論が行われていた。
しかし、紆余曲折あり、最終的には再診料引き下げを断念し、「外来管理加算」の見直し等が行われる事が決まった。

「外来管理加算」とは、再診時に理学療法や処置などを行わなかった場合に再診療に上乗せ請求できる診療報酬であります。

中医協の答申では、勤務医不足対策の財源400億円を捻出する為に、この「外来管理加算」の算定要件として、「最低でも5分」という診察時間を設けなければならなくなる。
一人に30分かかる事もあれば、2,3分の事もあるわけであって、時間で質を計ろうとするやり方に現場では反発がでているし、必ず患者にも影響がでてくるだろう。(例えば、診察を受けれなかったり・・。)

このようなやり方で、地域医療の崩壊を止められると思っているのなら、本末転倒であり、あまりにも現場を見ていないと言っても過言ではない。

「高い!高い!」、「医療費が財政を圧迫している!」と言われているが、日本の医療費は皆さんがイメージしている程、決して高いわけではないのです。
むしろ、世界の水準から見れば、安いのである。

GDPに対する総医療費の割合は、日本は8.0%でOECD 30ヶ国中18位であり、日本の医療費は決して高くはない。(平均は8.8%。先進国では低い方。)
それにもかかわらず、平均寿命、健康寿命では世界一位であり、乳幼児死亡率の低さも世界トップクラスなのです。
日本の医療というのは、世界に誇るべき制度である(であった?)。

厚労省は、国の予算から支出している社会保障費の増加を毎年2200億円抑制する事を課せられているわけですが、日本の医療を支えていく為には、どれだけのコストがかかるのかという議論が蔑にされているのは残念でなりません。
現在の日本医療の議論は、先に「金の勘定」が行われ、システムの構築や、人の命といった議論が後にまわされすぎているのではないでしょうか。

先日、民主党の衆議院予算委員会のメンバー(前原団長)が、地方公聴会で宮崎入りされた際に、県医師会の幹部との意見交換会をセットさせていただきましたが、
現場からは「地域医療の崩壊は現実的な問題となっている。」、「現在は産科医不足などの問題だが、やがて外科も足りなくなる。」等々の声を聞かせていただきました。

診療報酬による政策誘導には限界があるわけであって、このようなやり方では医師不足、地域医療の崩壊というものは止められるはずもない。
医療崩壊は、加速していくのではないだろうか。

日本の医療制度を抜本的に立て直さなければ、医療の抱える様々な問題は解決されないだろう。
私個人としては、財政再建と医療というものは別の問題だと考えますし、以前の医療制度に戻すべきだと考えます。

毎週、地元に戻っておりますが。今週末は、現場の声を多く聞くために、医師の方々との意見交換会を行います。

「隠蔽か、思考力欠如か?」

2008年02月27日 | 医療
緊急の肝炎総合対策推進本部の会合があった。

薬害肝炎問題で、また新たな事実が発覚した。

厚生労働省が血液製剤フィブリノゲンを投与された患者3859人の資料を製薬会社が保管していた事を平成13年に知りながら、放置していたのだ・・・。

これまで「418人」のリストの問題の時も、散々「他にリストはないのか?」等々、議論し、調査会まででき、総括まで行われたわけだ。
しかしながら、20日に西日本新聞がスクープするまで、「3859人」のリストは意図的なのか、それとも忘れていたのか表に現れる事はなかった。

なぜ、「418人」のリスト問題の時に、存在を認知してるはずの「3859人」のリストに厚生省の誰もが言及しなかったのか?

隠蔽か、思考力・想像力の欠如か、どちらかがあったのだろう。

この「3859人」のリストが、なぜこれまで放置され続けたのか、徹底的な原因究明がない限り、必ずまた同じような薬害が引き起こされる可能性がある。

このような体質の厚生労働省に、我々の命を管理してもらってるリスクをかなり感じると同時に、
国民の生命を守り、信頼される薬事行政への抜本的な改革を断行しなければならないと強く感じます。



「モンゴル国国家大会議議長御一行」

2008年02月27日 | Weblog
昨日から明後日までの日程で、ルンデージャンツァン・モンゴル国国家大会議議長御一行が来日されております。

昨日の参議院議長公邸の歓迎晩餐会、そして本日参議院日本モンゴル友好議員連盟主催で行われた昼食会に議連のメンバーとして参加してまいりました。
ひと際、若いのが目立つのか、皆さん「若く見えるけど、いくつですか?」と尋ねてこられます。こういう時に若いって得だなとも思います・・・。
議長にも「若いんだから、頑張って!これからに期待します。」と言葉をかけていただきました。

大使や副領事と知人だという事もあり、多くの議員の方と交流する機会が得られた事を感謝します。皆さん「ぜひ、モンゴルに!」と声をかけていただいたので、近い将来訪ねたいと思っております。

大使曰く、「来年、モンゴルで九州展」をやりたいという要請もありましたので、協力できる範囲で協力していきたいと思います。

我が国にとって、重要なパートナーであるモンゴル国との友好を一層深めてまります。

(写真右下は、アジアで二番目の宇宙飛行士で元国防大臣です。)

「本を読む。」

2008年02月26日 | 
元来、読書をするのは好きだったが、最近は本を読む量が今まで以上に多くなった。

一冊、一冊読みあげていくのではなく、同時に何冊かの本を進めていくのが僕の読書法です。
職業柄、色々と頭に入れないといけないので、こんな読書法になりますが、あまりお勧めできません。
やはり、一冊、一冊読んでいくのがベストだと思います。

最近、同時に読んでる本は

野村克也氏の
「あぁ、阪神タイガース -負ける理由、勝つ理由」
阪神タイガースを引き合いにだしておりますが、ダメな組織の問題点を指摘しております。これは、組織論を学ぶ為に読んでいます。

松下文洋氏の
「道路の経済学」
道路特定財源議論が注目の中、なぜ日本の道路建設は高いのかを分析しております。

田村秀氏の
「自治体格差が国を滅ぼす」
地域間格差、これは何も都会対地方だけの問題ではありません。地方間でも格差が広がっている、このままでは更なる格差を生み出すのではないかと思ってた時にたまたま見つけた本。

結城康博氏の
「医療の値段」
小松秀樹氏の
「医療の限界」
医療崩壊が叫ばれてる中、なぜ従来の医療制度を壊してまでも改革を行うのか?そういった疑問から読み始めました。特に最近は診療報酬の改定など医療現場からの要望が多い為に参考になります。

これらを移動や寝る前に読むのですが、同時進行はペースが落ちますね・・。

基礎知識を入れる為に分野を問わず、色々と読んでおりますが、
皆さんのお勧めの本などありましたら、教えてください。

先程、「せんたく議連」の説明を新緑風会で受けてきました。
地方分権を目指す事には異存はありません。もう少し詳しい説明を聞いた後に、参加するか参加しないか決めたいと思います。

「朝鮮半島問題研究会」

2008年02月22日 | 外交・防衛
本日、民主党・会派所属衆参両議院をもって構成される「朝鮮半島問題研究会」が発足しました。

この研究会は、日朝両国の幅広い交流を促進させ、日本と北朝鮮問題の諸問題、即ち拉致問題、核・ミサイル問題の解決及び国交正常化と地域安全保障の確立を目指す事を目的としております。

小泉元首相が訪朝をしたが、未だに拉致問題、核・ミサイル問題は一向に解決の糸口が見えてきておりません。

ここまで解決が長引いてる要因はいくつかあるだろうが、その一つが北朝鮮を対話のテーブルにつかす事の出来ない外交力だとも考えられる。
もちろん、瀬戸際外交を続ける北朝鮮にも大きな責任はあるが、北朝鮮をソフト・ランディングさせ、国際社会に復帰させ核保有・ミサイル開発・人権問題など様々な問題を解決させなければならない。

私は対北朝鮮の経済制裁は必要だと思うし、場合によっては今以上の制裁も仕方がないと考えておりますが、
同時に北朝鮮に対する対話の窓口も用意しておかなければ、全面解決へは向かわないと考えております。

物事を解決する方法は、武力か対話しかないわけでありますが、圧力一辺倒で最終的に武力を用いる解決策など誰もが望まないだろうし、最後は対話でしか解決は出来ません。

そんな思いもあり、会の呼びかけ人になり、幹事にも就任しました。

今回設立された「朝鮮半島問題研究会」そして以前から入ってる「拉致議連」を通じて、拉致されている同胞を一人でも多く救出し、核・ミサイル問題の解決に向けて尽力してまいります。



「この国のかたち。すれ違い。」

2008年02月21日 | 道路・ガソリン
民主党の「ガソリン値下げ隊」、菅代表代行、衆院予算委員会のメンバーが連日のように宮崎に入りました。私は同行や会をセットさせていただきましたが、道路問題や医療問題など幅広い意見を多くの方に聞かせていただきました。
(ちなみに、私はガソリン値下げ隊のメンバーではありません。某党の元会長は同行してた映像だけで判断するとは・・・。)

そんな中、意見交換会、討論会と出席してまいりましたが、「道路特定財源・暫定税率」の問題でいえば、民主党側と地方側の意見や議論がかみ合ってないとつくづく思いました。

両サイドの意思疎通がうまくいってないので、ここを改善していかねば建設的な議論は生まれません。片方にだけ責任があるのではなく、両方に問題があるのでしょう。

「暫定税率廃止は反対。道路整備は必要。民主党案は財源の部分があやふや。」
と地方側は主張し、

「道路特定財源という枠組みは変えないといけない。必要な道路整備はやる。地方には迷惑をかけない。」
と民主党側は主張しています。

東九州自動車道に関していえば、地方側は建設を要望し、民主党側も造ると言っている。
両方「造る」と言っていて、ゴールも同じはずなのに、歩み寄るといった感じではなく。議論はすれ違い、平行線のままだ。

意見交換会や討論会を通して感じる事は、地方の中央に対する不信感があまりにも強いという事です。三位一体改革で痛みつけられて、これ以上痛みつけられると困るという危機感が現われている。

民主党側が「地方には迷惑をかけない。」と言っても、まったく信用してもらえない。
不信感を抱いている地方に対して、その不信感がなくなるように民主党も努めていかなければ、この議論は先には進まないだろう。

以前、あるマスコミが民主党のマイナスイメージを調査したら「若すぎる、わかりにくい、危なっかしい。」という結果がでました。この道路財源の問題に関していえば、地方には民主党案が「わかりにくい、危なっかしい。」と映っているのかもしれない。「財源はどうするのか?地方にしわ寄せがくるのではないのか?」というのを各首長さんは心配されています。

そんな理由もあり、2月6日のブログにも書きましたが、代替財源とその規模を示すように私は有志議員と民主党に申し入れさせていただきました。

ただ、民主党の主張にもうなずける部分は数多くあります。
今まで、道路建設に関していえば不透明な部分が数多くありました。
「真に必要な道路」も天の声か何か分かりませんが、後回しにされ、「無駄な道路」が建設されてきたという現状も多々あります。

菅代行は「公正公平なルールがないまま国交省と族議員が優先順位を決めるやり方はおかしい。公正公平なルールを作りましょう。」と提案されていたわけですが、この指摘に関しては皆さん賛同されていました。

こういった仕組みもない政府案、何に、いくら使われるかも分からない政府案に、
税金がつぎ込まれている以上は、「はい。そうですか。」とすんなりと認めるわけにはいかないというのが現状です。

現時点では、政府案も民主案にも問題があるという認識を私はもっています。
同じような認識を持つ議員の方は、まだまだいます。今は、そのような共通認識を持つ議員と協議を重ねている段階であり、「この国のかたち」を考え、提言、行動をしてまいります。

「アメとムチ」

2008年02月11日 | 外交・防衛
米空母艦載機の岩国基地への移駐の是非が争点となった岩国市長選挙は、移駐容認派の福田良彦前衆議院議員が、移駐反対派の井原勝介前市長を破り当選した。

そもそも、この岩国市長選は05年10月に日米両政府がまとめた米軍再編の中間報告に米空母艦載機の岩国基地への移駐が盛り込まれたが、井原市長(当時)が受け入れを拒否し、その後の住民投票(06年3月)で87%が反対の意思を示し、合併市長選(同年4月)でも井原氏が圧勝した事から、移駐が困難になり、国があらゆるムチを岩国に対して繰り出し、市は財政難に陥り、今回の選挙へとつながった。

以前も述べましたが、私は日本の防衛を考える上で、日米同盟というものは多くの国民が考えている以上に重要だと考えます。(ただ、対米追従外交はすべきとは思いませんが。)それと同時に、我々は、今まで日本の平和の負担をほとんど沖縄県に押し付けていた。

在日米軍が自分の街に来るのは、どこの自治体もそしてどこの住民も嫌がるだろう。現に今回の岩国市長選挙で移駐容認派が当選したといえ、マスコミの出口調査では47%は移駐反対で、賛成の18%に大差をつけている。しかしながら、防衛を考える上では、何処かで誰かが国や国民の為に犠牲を払わないといけないという現実がある。その人達に対して、「アメ」や「ムチ」を使って恫喝しているのが今の国のやり方であり、そのようなやり方に私は以前から疑問を感じています。

岩国の例を挙げてみると、移駐反対を表明した後、岩国市の新庁舎建設への交付金・約35億円は凍結され、移駐を受け入れた周辺自治体には再編交付金も支給した。もちろん、岩国市は再編交付金の対象外だ。

そんな、国の「アメとムチ」作戦に屈した形が、今回の岩国市長選挙だろうし、今後同様の形で在日米軍再編が進んでいくのではないだろうか。(これまでに、再編交付金対象の39自治体のうち、36自治体が再編を受け入れている。)

国が地方自治体にちゃんとした説明責任をせず 地方自治体に押し付けるようなやり方だったら、近い将来に「第二の岩国」が現れるだろう。今のようなやり方だったら、何も本質的には解決せず、在日米軍再編という問題は小手先に終わってしまう。

国は地方に問題を押し付け、そしてアメ玉を与えて黙らせようとしているが、地方自治体そして住民が「誇り」を持てるような施策を取るべきであり、国防に対する「誇り」を国民に認識してもらう必要性が早急にある。

話は変わるが、民主党の「ガソリン値下げ隊」が宮崎に入る事となり、私は「値下げ隊」の一員ではありませんが、宮崎選出の国会議員んという事で同行する事になりました。電車じゃなく、10号線を走ってくれれば、建設現場を視察しなくても、重要性が分かるのに・・・。

民主党や「ガソリン値下げ隊」に対しては、「道路はいらない。造らない。」と主張していると誤解を受けてる部分もありますので、そうじゃないという事が明らかになり、更に言えば地方の道路網の整備の必要性を認識してもらえるような視察になる事を望んでいます。

「小松孝英個展のお知らせ」

2008年02月08日 | Weblog
友人の現代美術家・小松孝英氏の個展が福岡で開催されます。

小松氏の作品と出会ってから約二年。
彼の作品を初めて見たのが、今回と同じ場所・福岡での個展でした。

初期のメルヘンチックな洋画から、日本の伝統文化的な和法をモチーフにしながらも、ハイブリットな彼の独特な画法であるアクリル画等々。
個展では、彼の作風の幅広さを感じる事ができるでしょう。

個展や出展にしても、拠点の宮崎、日本の中心・東京、世界の中心であるニューヨーク、そして地方である宮崎県日南市など様々な場所で行っており、ここにも彼の幅広さを感じさせます。

博多は、彼が‘プロ’を目指した原点であります。
ぜひ、彼の作品をご覧になって、小松ワールドを感じてみてください。



小松孝英個展 vol,12「和生態系」

日時: 2008年2月9日(土)~2月18日(月) 11:00~20:00 

会場: ギャラリーセレスト(福岡市天神西通り)