ただの映画好き日記

観た映画と読んだ本の自分用メモ。

明日の食卓 / 椰月美智子

2016-09-25 | 本 女性作家


  明日の食卓

  椰月 美智子 著     角川書店 / 2016.8





  息子を殺したのは、私ですか?
  同じ名前の男の子を育てる3人の母親たち。
  愛する我が子に手をあげたのは誰か。

  静岡在住・専業主婦の石橋あすみ36歳、夫・太一は東京に勤務するサラリーマン、息子・優8歳。
  神奈川在住・フリーライターの石橋留美子43歳、夫・豊はフリーカメラマン、息子・悠宇8歳。
  大阪在住・シングルマザーの石橋加奈30歳、離婚してアルバイトを掛け持ちする毎日、息子・勇8歳。

  それぞれが息子のユウを育てながら忙しい日々を送っていた。
  辛いことも多いけど、幸せな家庭のはずだった。
  しかし、些細なことがきっかけで徐々にその生活が崩れていく。
  無意識に子どもに向いてしまう苛立ちと怒り。
  果たして3つの石橋家の行き着く果ては……。
  どこにでもある家庭の光と闇を描いた、衝撃の物語。






久しぶりの一気読みでした。
うちは子供がいないので、まさに、「知らない世界」です。
子育てって大変だなーと思う反面、とても幸せそうだなーとも思いました。
お金がなかったり、夫が協力してくれなかったり、その生活自体に幸せを感じられなくても、子供の存在だけは幸せに感じられるんですね。
自分の人生を他人の人生と比較しても仕方ないですし、よその家庭の不幸に首を突っ込んでも仕方ないですし、でも、その家庭だけで子育てができない時代なのであれば、何らかの手助けは必要なのかなーと思いました。

亡くなった“イシバシユウ”くん、取ってつけ感のある展開は残念でした。
そのまま留美子のその後にだけ繋がるラストも少し残念です。
あすみ親子と加奈親子はそれなりに希望を持てるエンディングではあるけれど、加奈親子は果たして…。
それと、加奈の息子・勇の背景をもっと濃く描いて欲しかったです。

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