ラティハン日記

ラティハンと人生の散歩道

ロホとナフスの物語(その5、ロホ+ナフス システムの誕生)

2015-06-24 | 日記
インドネシアでのロホとナフスの合流の経緯

ジャワ           中東      <--発生場所
(4人兄弟)       (クラーン)   <--概念の起源
ナフス            ロホ
  |             |
  |             |        ナフス ロホ共に
デワルチ     マルタバト・トゥジュ<--一応の完成
  ↓              ↓
   →→→→   ←←←←
         ↓
1802~1873年   R.Ng.ロンゴワルシト(Ranggawarsita)
   「Bima Suci Wirid」で「インサン・カミル」の誕生を語った。
   「Wirid Hidayat JatiDari 」でナプスとロホ(napsu,roh) を語った
         ↓
1923年  KRT ウレクソディニングラト Wreksadiningrat
   「スラット・ランパハン・ビモロドロ Serat Lampahan Bima Rodra」を書く
   4つのナフスの名称の明示
         ↓
1936年  Tjan Tju An
   スラット・ビモ・ブンクスで9つのロホと4つのナフスを語る。
         :
         :
1952年  バパ(Bapak)
   スシラ ブディ ダルマ(susila budhi dharma)を語る。


ビモ・ブンクス(Bima Bungkus)は本来はデワルチの主人公であるビモの誕生の物語でした。

でもTjan Tju Anさんはこの物語を借りて「人間の誕生」、違うコトバでは「アダムの誕生」を語ったのです。

そうして、もともとスーフィズムの中の一つの流れであった「マルタバト・トゥジュの教え」では「アダムの誕生」は「完璧な人間(Insan kamil)の創造」として語られていたものでした。<--リンク

ですのでここでのTjan Tju Anさんの仕事は「マルタバト・トゥジュの教えにそった形で4つのナフス(nafsu)をアダムに付け加えた」ということになります。

こうして目出度く別々の進化をしてきたナフスの流れとロホの流れが一つになれたのでした。


さてビモ・ブンクス(Bima Bungkus)でのナフスとロホの人への入り方の説明です。

マルタバト・トゥジュの教えに従ってゼロから人間が順次作りだされていくのですが、その過程でまずはナフスが順次付与されます。

そうして次ぎに9つのロホが一度に付与されて「物理的な体を持った人間」の完成、アダム、あるいはインサン・カミル(Insan kamil)の完成となります。

このあたり、詳細は「Bima bungkus」 を参照願います。<--リンク

但しこのページの記述ではスフィア(supiah)の記載が抜けていますがこれは記述ミスです。

うまく見れる様でしたら「SERAT ”BIMA BUNGKUS” KARANGAN TJAN TJU AN 」をどうぞ。<--リンク

こちらがミスがないのですが、広告表示が邪魔をしますのでご注意ください。(うかつにOKとかYesはクリックしない方がいいですよ)


それで次はバパによる説明ですね。

即ち地上に降される前の彼(アダム)の存在は、まだロホ(スピリット)又は生命力のエッセンスという状態でありました。

なぜならば、まだ人間として形成されていなかったからであります。
・・・・・・・・
彼が人間の形の容器に作られ、素材的・植物的・動物的及び普通の人間的生命力を与えられた時、彼の人間としての性質が生じたのであります。

このことはすべて彼が地上に降された後で起こりました。

なぜならその時始めて、 素材的・植物的・動物的そして普通の人間的生命力から生ずるナフスを所有したのであります。  

そして素材的生命力から生ずるナフスはアマラー(nafsu amara)、植物的生命力から生ずるナフスはアルアマー(nafsu aluama)、動物的生命力から生ずるナフスはスピアー(nafsu supia)、普通の人間的生命力から生ずるナフスはムトマイナー(nafsu mutmina)であります。
・・・・・・・・
70・12・5 チランダ


以上の説明から分かる様に「4つのロホを与えられると同時にナフスが備わった」というのがバパの説明でありました。

まあ、Tjan Tju Anさんの説明とは順序が前後しますが、いずれにしても「人としての完成」あるいは「アダムの誕生」の直前の出来ごとであったのは同じであります。


さあそれでかなりユニークなことはバパは「4つのナフスと4つのロホを対応させた事」であります。

この対応付けは「従来の伝統的な流れの中には見当たらない、バパ独自のもの」の様に見受けられます。

但し、現代のジャワイスラムでも「ロホ ロハ二は4つのナフスをコントロールできるもの」とするとらえ方があることには注意が必要ではありますが、、、。


こうやってインドネシアでは理解するにはまことにやっかいな「ロホ+ナフス システム」が誕生してしまったのでありました。

PS
バパのトークで気をつけなければいけない点、それはナフスを上げる順序です。

物質力にはアマラー(nafsu amarah:赤)が、そうして植物力にはアルアマー(nafsu aluama:黒)がいつも対応しています。

ですので4つの諸力の順番にならべる場合は1、アマラーamarahーー>2、アルアマーaluama ・・・となります。
(70・12・5、72・11・3、85・6・25、85・7・2 etc)

しかしながら単にナフスの事を述べる場合(諸力との関係を言わない場合)はインドネシアの伝統にそった順番になります。

つまり1、アルアマーー>2、アマラー ・・・と順序が逆転するのでありました。
(57・9・29、59・8・6、59・8・7、63・9・13、81・6・18 etc)

そうして、二代目の並べ方は常に後者であります。
(99・12・16、01・7・12、02・2・28、02・3・3、03・2・14 etc)


そういえば2代目のトークではスシラ ブディ ダルマであつかわれている物質力から始まる4つの諸力についての言及がほとんど無いようであります。

そうして、この4つの諸力を介して我々は世界と、社会と、文化と、人々と相互作用をするものでありますれば、この事に注目しないということと、2代目の内向きの態度と言うものの間にはなにやら関係がありそうな気がいたします。(16.10.1)

追記
残念ですが植物力にアマラーamarahを、あるいは物質力にアルアマーaluamaを対応させているトークが見つかりました。

ですので、上記の対応関係は基本的にはそうである、という程度にご理解願います。

そしてこの件につきましては、ページを改めてまとめたいと思います。(16.10.8)

PS
上記と同じ内容を別の表現で、つまりJiwa(ジワ)とSukma(スクマ)を使って説明したトークもあります。ーー>(59OSL3:59・8・7オスロー)

・・・ですから、JiwaはSukmaを満たし、目覚めさせ、命を与える生命力です。

それによってSukmaは本当に働くのです。

そしてSukmaはこの粗い肉体の精妙体です。

実際にはSukmaは一つではなく五つあります。・・・

そうして「バパは人の形をしたバパ自身のSukmaを見たことがあります。」・・・と続きます。

5つのSukmaはジャワの5人兄弟の教えに対応しており、その内の4つが4つのナフス(Nafsu)に対応していることは前述した通りです。<--リンク

それから、Jiwaについてはこちらを参照願います。<--リンク


対応関係を整理すると、Jiwa≒Roh 、Sukma=Nafsu ということになります。

この対応関係のキーはジャワに古くから伝わる「4人兄弟+主人公=>5人兄弟の教え」です。

この教えを媒介にしてSukmaとNafsuが結びつき、その結果JiwaとRohの対応関係が生まれたように見えます。


JiwaとSukmaはもともとサンスクリット語が起源の様です。

つまり、生まれはインドということになります。

そうしてヒンドゥー教や仏教とともにジャワに伝わったのでしょう。

RohとNafsu(語源はNafs)はアラブで生まれ、イスラム教とともにジャワに伝わりました。

そうやって伝わった4つのコトバが最終的にバパの中で結び付けられました。

そうして、この多様性、複雑さはジャワという土地ならではのもののように思われます。


PS
Nafsu mutmina(ナフス ムトマイナー)には注意が必要です。

上記70・12・5 チランダ ではムトマイナーは「普通の人間的生命力」と結び付けられて説明されていますが、63・5・13 サンチアゴ では「普通の人間力」(ジャスマニ)ではなく「完成された人間力」(ロハ二)に近いように記述されています。

そうしてムトマイナーをそのように「高級な欲望」として他の3つの欲望から区別して扱うやり方はジャワ神秘主義(クバティナン)においても見ることができるものであります。

こうして、ジャワの伝統とイスラム神秘主義との融合を試みたバパの説明ではありますが、やはりそこには多少とも無理をした様な跡が、時と場所によっては違う説明内容と受け取れるものになってしまう様な事がある様であります。


PS
バパ独自の世界観をもう一つ。

7層の生命世界の構造はすでにお話した通りであります。

しかしながらバパはそれに加えて「それぞれの生命世界はまた7層の内部構造をもつ」と説明しています。

これではお話が非常に複雑になってしまいます。

そうして、もちろん伝統的な考え方には似たものがありません。

という訳で、詳細は原典を参照ねがいます。-->(63・3・30 AKL)

追伸(2018・9月)
バパはなぜ「7層の生命世界の構造はすでにお話した通りであります。
しかしながらバパはそれに加えて「それぞれの生命世界はまた7層の内部構造をもつ」と説明しています。

それは現世に生きる人間の中のジワがその7つのどのレベルにも存在可能であるから、と言うのが理由の様です。
つまり物質のレベルからラバニと呼ばれるレベルまでです。

人間力以下の4つのレベルには人間が4つのナフスを使う事もあり、そのいずれの世界に対しても人は親和性を持つようです。
そうして、実際にバパに言わせれば「人間力レベルのジワを持つ人はほとんどいない。」という事であり、良くて動物力レベルのジワ、多くは物質力レベルのジワの持ち主である、とされます。

さて、そのようである我々が死後に向かう事になる世界、死後の生命世界はどこになるのでしょうか?
たとえば、一番多いとされる物質力レベルのジワを持った人が亡くなりました。
その人のジワはどこに行くのでしょうか?

ロハニでない事だけは確かです。

それで、考えられる可能性は2つ。
そのようなジワの状況でもジャスマニレベルの世界にとどまる、という可能性が一つ。
もう一つは物質の世界に落ち込んでしまう、という可能性があります。

まずは人間の世界にとどまって、しかしそのジワの状態は物質力レベルと親和性が高いという状況が一つ、考えられます。
このようなジワは多分物質力レベルにあるジワをもつ2人の男女の性行為にひきつけられる事になるでしょう。
つまり「人としてリンカネーションする」という事になりそうです。

他方で、本当に物質力にのみ目を向けてそれを追い求めた場合はどうなるのでしょうか?
そのようなジワはジャスマニの世界、人間の世界をはなれて物質の世界に入り込むことになると、そのようにスシラ・ブディ・ダルマは言うのであります。<--リンク
そうして、そのようなジワがまた人間として再誕生する、という事の可能性はゼロではないものの、なかなか難しいという事は明らかな事なのであります。
(まずは物質の世界から抜け出して人の世界に戻らなくてはなりません。
人の世界に戻って、しかしながら物質力と親和性が高いジワである、という状況にまで移動する必要があります。)

さてそういうわけで、ジャスマニレベルの生命世界にも動物力レベルから物質力レベルの内部構造をもつ、という事が明らかになるのであります。

ちなみに、現世にはジャスマニレベルのジワで生まれたが、ラティハンによってロハニレベル(聖人レベル)、あるいはラフマニレベル(預言者レベル)に到達する方もいるでしょう。
そうであれば、現世の人間のジワのレベルは7つのレベルのいずれにも存在可能である、と言うのであります。

PS
ワヤンの演目からの参照。
16. Bima Bungkus<--リンク
  ビモ・ブンクス

 このラコン(Lakon演目)はラコン・パクムに属し、アスティノ王妃デウィ・クンティがバトロ・バユを迎え、第二子を誕生させることが語られる。 

 その赤子は厚い皮に覆われた固まりで誕生した。様々な武器がその表皮を破る為に使用されたが成功しなかった。
ブガワン・アビヨソの命により、包まれたままの赤子はガジャ・セノ象の前に運ばれた。

その時、バトロ・バユが聖なる象の体内に入り、踏みつけられ、牙に突かれて、赤子のえなが破れた。

 そのときまた、えなの中にはバタリ・ウモが入り、バユ専用の衣服、カムプ・ポルン・バン・ビントゥル・アジを着せた。
えなから出た赤子のビモは既に衣装を整えていた。

 破れると共に竜巻が起こり、えなをシンドゥ・カランガン国へ飛ばした。
かくてビモのえなは、ブガワン・スムパニの膝元に落ち、ジョヨドロトという武将となった。

 このラコン・パクムはわりと有名で、しばしば演題に昇る。


PS
ワヤンとその登場人物 マハバラタ 第31章
1976年11月28日  ユダ・ミングさんのジャワ神秘主義によるビモ・ブンクス解説<--りんく

31. ウルクドロは自分自身と邂逅し合一したが、責務を負うサトリアとして生きた

●ブンクス〈羊膜〉を破る
 ビモはブンクスに包まれたままこの世に生まれた。(ビモはウルクドロの別名で、デワルチの主人公:引用注))
彼をこの世に出現させることができるのはシヴァ神だけであった(バタリ・ウモとして表される)。

これは、すべての人間が『現前』(生まれ出る前の世界)、つまり『空』なる世界にあるとき、宿運を負った世界に現れる以前に彼に触れることのできる力を持つのはマハ・ガイブ Maha Gaib 〈大いなる神秘の神〉のみであることを表す(ウモはシヴァの超能力を象徴する)。

数年間ビモのブンクスはセトロ・ゴンドラユ Setra Gandalayu 〈バタリ・ドゥルゴ(ウモ)の支配する精霊界〉に止めおかれ、誰もそのブンクスを破る(赤子を産む)ことはできなかった。

 ビモ・ブンクスを破ったのはガジャ・セノ Gajah Sena (シヴァの息子)という象であった。
ブンクスを破った後、ガジャ・セノはビモと一体となった。
かくてビモはブロトセノ Bratasena 〈セノの創りし者〉と名付けられた。

というわけで、ワヤンの時代にも帝王切開のできる外科医がいたのである。
その時代、メスはなかったが象の牙があったのだ。

どうして象牙が『外科医』のシムボルとなったのか?
それは多分、バトロ・ゴノBatara Gana 〈シヴァの息子ガネーシャ。象の頭を持つ〉が『知』、『知識』の象徴であり、その『牙』〈象牙〉が『力』、『鋭さ』の象徴とされたからであろう。


 現世に現れたとき、セノは何も知らない状態だった。(セノはビモの別名:引用注))
なぜか?
厚い障壁(ワラナ warana またヒジャーブ hijab〈覆い〉)が自身を覆っていたからだ。

ワラナとは何か?
ワラナと呼ばれるものは、『人間の欲望』に他ならない。
ビモのように、『強欲、欲望を退ける』ことのできる人だけが自分自身、つまり自身の真の姿デウォ・ルチ Dewa Ruci と邂逅し、『彼の方』〈唯一神=トゥハン〉と一体となることができるのである。


 宗教は教えてくれる、自分自身を知る者は、誰あろうとかならず『トゥハン』を知るであろう、と。
『彼』を知ることは人間を知るようには容易ではないが、真摯に、平静に、強く、確固として迷い無く「行」を為せばかならず知ることができる。

ウェドトモに言う。
 『 Ngelmu iku kalakone kanti laku, lakune lawankas, tegese kas nyantosani, setya budya pangekese dur angkara. 』

 『英知(マーリファト)は真摯なる「行」(タリカット)を続けて生きる者が、平穏、すなわち悪しき欲望を退ける手立てとしての認識に対する平静さを得て初めて実現し得るものである。」


 詩節プチュン Pucung では、マーリファトのレベルを導いてくれる『行 laku 』を説明している( tur wus manggon pamucunging mring ma'rifat )。
先に挙げたシノム Sinom 詩節の最終連にある声明は、マーリファトへと導いてくれる『行法 tata laku 』以外のものではない。

この「行」はイスラーム・クバティナン〈クバティナン=ジャワ土着の信仰〉の教義において、タリカットと呼ばれるものであり、ウェドトモにおいては『スムバ・カルブ sembah kalbu 』と呼ばれる「行」である。

 であるから、『行 laku 』、『タリカット』、『タオ tao 』(支那のクバティナン〈道教〉)とは、神秘主義者、スーフィーがマーリファト、また『ウジュン/プチュック ujung / pucuk 』のレベルに到達するために通らなければならない道のことである。


スーフィーが通らねばならないこの道は容易なものではなく、ひとつのマカーム maqam すなわち段階 stasion に何年も費やす必要のある困難で険しい道である。<--リンク

 そして努力したとしても、自動的に『彼』と邂逅できるわけでもない。

人が『彼』にいたるには、『彼』を求め、『彼』へのリドー Ridho〈神への愛〉を保ち、神の恩寵を待つしかないのである。


●自身との邂逅
 人間は神〈トゥハン〉と出会うことができるのか?
答えはできる、である。
聖書に言う。
 『おお人間よ、真摯に神を求め続けるなら、きっと『彼』に出会うことができるだろう』(S.84;6)〈所出不詳〉

 『あなたがたはわたしを尋ね求めて、わたしに会う。もしあなたがたが一心にわたしを尋ね求めるならば、』(Jer.29; 13)〈エレミヤ書29章13節〉

 ビモ・セノもまたそうであった。(デワルチの主人公:引用注)
年月を惜しまず自分自身を求め、彼は現世の師であるドゥルノ Drona に尋ねた。

師の命令であれば、どれほど奇妙でも、不合理でも、不可能と思えることでも従わねばならない。
これこそがタリカット、「行」、「タオ〈道〉」なのだ。
師に背くような弟子はタリカットをなし得た自身を見出すことはけしてできないのである。
・・・・・・・・

 その方法は真摯なる努力であり、かくてミスティカル・ユニオン mistical union (神秘的合一)に到達する。
それはウェドトモの72と76詩節によればこのようである。

 『 Krasaning urip iku, Krana momor pamoning sawujud [ mystical union ], Wujudullah sumrambah ngalam sakalir, Lir manis kalawan madu, Endi arane ing kono. 』(ガムブ 76)

 「生の感覚とは、宇宙にあまねくトゥハンの意志、その意志との合一に由来する。
蜂蜜の甘さのごとき甘き感覚。
その名を誰が知ろうか。」

1976年11月28日 ユダ・ミング著

PS
ロホ(roh)とナフス(nafsu)の物語・・・一覧」にはこちらから入れます。<--リンク


PS
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名目成長率

2015-06-10 | 日記
報告されている会員数ベースで計算しました。

その結果では名目成長率は15年でー12.5%となりました。


それではまずはラティハン人口の推移の把握からですね。

World Membership      (1999 figures)-->(2014 figures)
ZONE 1 / 2 (Asia Pacific)       4447ーー>4314
ZONE 3 (Europe West)        2395ーー>1915
ZONE 4 (Europe Central & Eastern) 1352ーー>1349
AREA 5/6 (Africa and some Middle Eastern countries)
                    508ーー>351
ZONE 7 (North & Central America)   3104ーー>2508
ZONE 8 (Latin America North)     702ーー>525
ZONE 9 (Latin America South)     292ーー>234
合計                12800-->11196
成長率(名目)           -12.5%(15年で)
登録国数                75-->56

1999年データ<--リンク
http://archive.fo/W7PvH
2014年データ<--リンク
(ただし2014年の上記数値は2014年10月25日確認のものです。)


以上から名目成長率は15年でー12.5%となります。

そうして組織加盟国は75から56に減りました。

やはりメンバーの少ない国からラティハンが消滅してきている模様です。

そうやって19の国からラティハンが消えてしまいました。

そうしてひとたび一つの国からラティハンが消滅すると、再度点火するのには大変な努力が必要になりそうです。


さて、「15年でー12.5%の成長」ということは「あと90年後の2100年あたまで会員数は現状の半分になる」とそういうことであります。

そして2285年には会員数は現状の10分の1の1012人になります。

多分この時点で世界を結んだ人的ネットワークは消滅し、組織は名前だけのものになるのでしょう。

そうして残念ではありますがこのままではバパ予測の800年後は全会員数10人を切りますね。<--リンク

これは地球という惑星でのラティハンの事実上の終了宣言であります。


しかしながら以上の読みでさえ最も楽観的なものになりそうです。

そうして現実はもっときびしいものになりそうです。

「それはどういうことか」というのをこれから見ていきましょう。


さて第一世代とはバパと2代目を「知っている」世代です。

第二世代は2代目のみを「知っている」世代です。

そうしてもう少しで第二世代の誕生はお終いになりそうです。

最後の第三世代は「生のバパも2代目も知らない」世代ですね。

あるいは「ビデオ画像のバパと2代目しか知らない」といってもいいでしょうか。

やがて時代がたち、この世代が登場してきます。


第一世代は「バパの突然の帰還」にショックを受けた世代でした。

そうしてそのショックをなぐさめてくれたのが2代目でしたね。

それで第一世代は最長でも2050年にはいなくなります。

第二世代はそうですね2080年には消滅ですか。

そうして残るは第三世代だけになります。


さてそういう訳でこの後まず最初に訪れる衝撃が「2代目の帰還」という事態です。

そうして2050年ショック、2080年ショックと続いていきます。

いずれも会員数にとっては「ネガティブ インパクト」になります。


そうしてその中でも「第一世代の消滅」は大きなマイナスになりそうです。

どうしてでしょうか?

すでに多くの所で言われているように「会員の世代構成が第一世代にかたよっているから」ですね。

会員の中に占める第一世代の割合がおそらく「多くの国で過半数を超えている」のでしょう。

ですのでこのままでは2100年を待たずに2050年までには本当に大きな危機が訪れることになると思われます。

そうしてこれが現在では最もありそうな「現実的シナリオ」になっています。


バパが亡くなってから27年間。

我々は「何も変えずに」ずうっとやってきました。

その結果として、15年でー12.5%の成長です。

この先も何も変えなければ、何も起こりません。

ただただ時代に押し流されていくだけですね。

そうしてゆるやかな減少がしだいに大きな減少になり壊滅的な第一世代の消滅へとつながっていきます。


さてこれらのネガティブ インパクトを乗り越えて当面2100年まで1万人程度の会員数を保持できるかどうか?

そうしてバパの予測した2800年までに増加に転じられるのか?

残された時間はあまりなく、そうして状況はけっして「楽観できるようなものではない」ということだけは確かなのでありました。


PS
日本の会員数、15年で132-->141と9名の増加になっています。

どうもこの数字は「普通の会員が持っている印象」とはずいぶんとかけ離れているような気がします。

それでこの話、「実は単なる数字のマジックさ」というような類のものではないことを期待しております。


PS
「会員数を増やすにはエンタプライズが有効である」というバパ理論はなかなか理解が難しいですね。<--リンク

そういうバパモデルでありますが、仮にそのモデルが有効であるとしても前提となる「エンタプライズの成功」そのものがなかなか手ごわいのでありました。

さあそうなると一体どうやってラティハンを広めてゆけばいいのでしょうか?

そろそろ「エンプラに替わる新たな手法」を編み出さないといけないように思われます。


PS
いたるところで「調和が大事だ」と調和の大キャンペーンであります。

しかしながら、我々の場合は全てのベースにラティハンがあります。

ですので、もし必要な調和がそこになければそれは我々の現状を正確に反映しただけのものでありますね。

そうして、表面的に「議論の波風が立たない事」を求めただけの「見せかけの調和」を達成した所でそれこそ「得るものは何もない」でありましょう。

かえって「無為に過ごしてしまった時間の大切さを思い知る事」になると思われますよ。


PS バハーイ教

「ラティハンの広がり(検証結果)」の参照で出てきていた「・バハーイ教:786万人(0.1%)」、ちょっと気になっていましたので調べてみました。<--リンク

Wikiによれば公称600万人、世界189か国に広がりをみせる「アブラハムの宗教+仏教+ゾロアスター教+・・・」という宗教の様です。<--リンク

「唯一神への信仰」という教義にも関心がありますが、「年率4.4%で成長し続けている」とのこと。<--リンク

かたや「15年で12.5%、減少しているグループ」もあれば他方では「年率4.4%で成長できているグループもある」ということですね。

それで両者を比較・検討してみれば、成長の為に有効な何か良いヒントでも見つかるのではないかと思っております。

PS
ご参考までに。
ラティハンの普及についてのまとめです。<--リンク

PS
文字サイズはページ右上で変更できます。

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PS
2014年10月25日確認分データです。

World Membership (2014 figures)

ZONE 1 / 2 (Asia Pacific)  

Total: 4314

Australia (348),
Bangladesh (ー),
Hong Kong (ー),
India (187),
Indonesia (3272),
Iran (ー),
Japan (141),
Malaysia (38),
New Zealand (175),
Pakistan (ー),
Philippines (ー),
Singapore (ー),
Sri Lanka (28),
Thailand (11),
Vietnam (114)

ZONE 3 (Europe West)  

Total: 1915

Belgium (16),
Britain (1140),
France (175),
Ireland (39),
Italy (45),
Netherlands (195),
Portugal (61),
Spain (244)

ZONE 4 (Europe Central & Eastern) 

Total: 1349

Austria (141),
Bosnia & Herzegovina, Croatia (ー),
Cyprus (ー),
Czechia Rep.(4),
Denmark & Faroe Islands (ー),
Finland (ー),
Germany (505),
Greece (39),
Hungary (40),
Israel (180),
Lebanon (35),
Lithuania(15)
Moldova (152),
Norway (100),
Poland (22),
Romania (ー),
Russia (50),
Serbia(50)
Sweden (44),
Switzerland (59),
Turkey (ー),
Ukraine (90),
Uzbekistan (ー)

AREA 5/6 (Africa and some Middle Eastern countries)
                 
Total: 351

Algeria (ー),
Angola (9),
Benin (9),
Dubai (ー),
Ethiopia (ー),
Kenya (ー),
Malawi(24)
Morocco (ー),
Niger (ー),
Nigeria (90),
Congo Brazz(30)
R.D. Congo (124),
Senegal (ー),
South Africa (53),
Tanzania(12)
Zambia (ー)

ZONE 7 (North & Central America) 

Total: 2508

Canada (390),
Cuba (205),
Suriname (93),
Mexico (105),
U.S.A. (1715),
West Indies (ー),

ZONE 8 (Latin America North) 702ーー>525

Total: 525

Colombia (400),
Costa Rica (25),
Ecuador (70),
Puerto Rico (ー),
Suriname(エリア移動)
Venezuela (36),

ZONE 9 (Latin America South) 292ーー>234

Total: 234

Argentina (32),
Bolivia (ー),
Brazil (60),
Chile (130),
Paraguay (ー),
Peru (12),
Uruguay (ー)

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