ラティハン日記

ラティハンと人生の散歩道

バパの魂(jiwa)あるいはロホの概念・/5 人間の魂(人間力)-3//

2017-09-24 | 日記
P117
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男と女の性的関係は人生の必要不可欠なものだというコンセプトに基づき、バパは独身主義の考えに反対します。

「それゆえ、人生の改善や幸せになるために、社会から遠く離れた孤独な場所で故意に自分自身を隔離する人には、ほとんど利点がありません。」(注1

「同様に、意図的に女性を避けている男性や男性を避けている女性にはほとんど利益を得ることはありません。

実際には、両者は同じ位置にありますが、男が結婚を拒否するという事を決定するのは、彼が自分自身との接触を断念することを決めた事に相当します。(注1

そしてこれは女性の場合でも同じ事です。」


バパにすれば、ラティハンは結婚している、していないにかかわらず、男性の(あるいは人間の)性生活を制御し、適切な経路に導くための唯一の手段になります。
P118

「したがって結論は、 これらの事項を知ったり理解したりできるようにするため、思考や想像力を呼び起こさずに自分自身を訓練させる方法(ラティハン)ほど単純なものは他にはありません。」

「その後、彼はすべての従属する下位の魂の統御者と調整者として再確立されます。」

「特に彼とその妻の性的結合において、彼はもはや下位の魂の影響を受けません。

そのために、彼は自分の内部自我を妻の内部自我と融合させ、彼女をより高いレベル、つまり完成した人間のレベルにまで引き上げることができるでしょう。」(注2

「それゆえ、それは人間の内部自我から分離されなければならないのは身体ではなく、身体の内容であることは明らかである。

同じように、人間をより高いレベルに導くことができるのは、特定の場所で見つかるものではなく、実際には彼がどこにいても常に彼を包み込んでいる力です。」

上記の私達の引用の一連のものから、バパはカルマkarmaを信じることは明らかであり、そうして人間の本性に反するものとしてcelebacy(独身主義)の考え方に反対します。

一方で性生活については、バパのやり方、扱い方は正統だが、彼の推論は非伝統的な概念に基づいているようだ。(注3
P119
性的放縦さに関する(伝統的な)正統派(主流派:ieスンニー派etc)の議論は、それを罪とみなしています。

バパはその点について言及していないが、他方で彼は霊的、遺伝的、社会的枠組みの中に基礎を広げている。(注4


バパが使うロホ ジャスマニroh djasmaniという用語に関しては、シャムスディン パサイSjamsuddin Pasaiを除いて、他のスーフィーSufiでこの用語を使っている人は知られていません。

それどころか、スーフィー達Sufisにとっては、ジャスマニJasmaniという言葉は、ルーフ ruhとは正反対の意味を持っています。(注5


これに関連して、シャムスディン パサイSjamsuddin Pasaiのロホ ジャスマニroh djasmaniに対する理解はバパの理解と一致するのですが、 しかしながら彼にとっては「人体の本質」というのは、セックスとは何の関係もない事なのであります。
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ここまで、英文はこちらを参照願います。<--リンク


注1:基本的に「人間は結婚することが良いことである」というバパの主張、そうしてこれは多くの宗教が述べていることでもありますが、そのような主張に基づいています。
そうしてまた、「結婚、そうして子作りの行為によって人生の秘密を知ることが出来る可能性」についてのバパの認識にも基づくものでもあります。<--リンク

注2:完成した人間のレベル
ここで言われている「完成した人間のレベル」とはジャスマニJasmaniと呼ばれるレベルの事であり、ロハニrohaniと呼ばれる「通常の人間のレベルを超えた」レベルではないと思われます。

注3:人体の特性としての人間力、それは「夫婦のお互いの内部感覚の中身を混合し、あるいは融合させるような力」でありますが、そのような存在を前提として、「人間未満の生命力が子作りの行為に入り込み、その結果希望するような子供を持つことが難しくなってきている」という、人類の危機的な状況に対するバパの認識があります。<--リンク
しかしながら、そのような認識はバパ独自のものであって、伝統的なものではありません。

注4:霊的、遺伝的、社会的枠組み
霊的・・・夫婦の内部感覚がお互いに影響しあうということ。それゆえに一人の過ちは結局のところ夫婦で分け合うことになる。
遺伝的・・・そうして、そのような過ちの結果は子孫に引き継がれることになる。バパはそれをカルマ Karmaと呼びます。<--リンク
社会的・・・その結果は人類社会が望ましい方向に発展していくことができなくなる、というのがバパの認識であります。

注5:他のスーフィーにとってはジャスマニJasmaniとは「人間の体を示す、物理的なもの」であり、ルーフRuhとは「肉体とは別の霊的なものを表す言葉」として知られている。

PS
注2にも関連しますが「自分の内部にある4つの諸力を認識し、支配できるようになった男性は彼の妻の内部感覚のレベルを彼と同等の所にまで引き上げる事ができる」とバパは言います。
しかしながら、彼の妻が彼に先んじてそのようなレベルに到達しても、彼女はその夫のレベルを彼女と同じレベルまで引き上げる事ができる、という事にはバパは同意していません。
彼女が出来る事は「自分の夫が浄化するのを手助けする、という事にとどまる」というのがバパの主張であります。
これは「基本的に生命力は男性から女性に流れるもの」というバパの基本認識に基づくものであります。
そうしてこれはバパが持っている「一種の男性優位論」の様に見えるものであります。
(補足すれば、この種の男性優位論はインドに起源をもつ宗教の中に認められるものと同じ様に見えます。)

ご参考までに。
性差とは何か?<--リンク

・性分化疾患 手術せず性別変更 「心の性」重視し家裁許可<--リンク

・ドイツ、来年までに「第3の性」認める法改正へ 欧州初<--リンク

『インターセックスの人々は、染色体や性器など性的形質が典型的な男女の区別に完全には適合しないといった特徴がある。

インターセックスの原告は、出生届の性別の選択肢に男女のほかに「インター」か「複数」を加えるよう求めて訴訟を起こしていた。』


バパのトークのまとめ集から関連している部分の引用
Bapak's answers to members' questions
Complete text
First Edition compiled 1971
LOVE, MARRIAGEから
『「 結婚を通して、人間はこの世界を満たすために子孫を持つことができなければならない」というのは全能の神の意志です。
そして、クジワンの分野(霊的な分野)では、協会のメンバーは(夫婦間の)性的合一を通して内部感覚の動きと目覚めが起こることを本当に経験しています。
これは生命力がそこにあるというしるしです。

(引用注:これはバパによれば「ムハンマドによってもたらされたもの」であるのと同時に又、スシラ・ブディ・ダルマの中でも言及されているものです。)

しかし実際、これは男性にのみ適用されます。
このことは女性には適用されません。

男性がチャンネル(通路)なので(このことは適用されますが)、他方で女性は人間の種が成長する舟になります。
このため、現実には受動性、あるいは(子供を宿す)舟になるという性質を持つ女性は、この問題では夫になる男に依存します。

そういうわけで、通常、妻はちょうど次のように言われています。
彼女の夫が良いジワjiwaを持っているなら、彼女も良いジワjiwaを持っているだろうが、夫が低いレベルのジワjiwaを持っていれば、彼女にもちょうどそれに従わなければならない。
これが女性が夫になるであろう男性を選ぶことに注意しなければならない理由です。
あるいはもし彼女が結婚して長い間たつのなら、彼女は夫の興味を目覚めさせて、彼が全能の神の力から連絡を受ける方法を見つけようにさせるべきです。
これは、彼女がジワjiwaの改善のために全能の神の力から指導と指示をいつも受けることができるようにするためには必要なことです。』 (第VII / A-101巻)

PS
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