内部通報 保健所が漏らす?
世田谷区 パート女性を解雇 「犯人捜しにつながるのは当然」
東京都世田谷区の高齢者向け弁当の配食店で、調理師担当だったパート女性(56)が、衛生上の問題を世田谷保健所に内部通報した。直後に、女性は解雇された。保健所職員が、女性から告発があったことを会社側に漏らしていた疑いが浮上している。「少しでも衛生面が良くなってほしいと考えて内部通報した。まさか、保健所が漏らすとは思わなかった。」解雇された女性は、悔しさをにじませる。・・・職場の衛生管理は劣悪だった。弁当に除菌剤のスプレーをかけたり、調理場の床には不用品が並び清掃も不十分で、従業員の検便のしていなかった。上司に訴えても改善してくれなかった。「このままでは、食中毒が出る可能性もある」と思い、昨年12月12日、世田谷保健所に実情を通報した。17日には、保健所の女性職員一人が店を訪れ、ノロウィルス対策の抜き打ち調査の名目で調べた。問題は、2回目の検査の25日だ。保健所職員5人前後が検査を終えて帰ったとたん、上司は、女性に「おまえが通報したんだろ。保健所が言っている。すぐ出て行け」と、即日解雇を言い渡した。・・・つまり、保健所職員が、通報をきっかけに、検査に入ったことを店長に説明していた。・・・女性の夫が東京都にも通報していたが、保健所職員は今年に入り、店長に「女性の件ですが、今度は東京都に通報が行なったそうだ」とも告げていたことが判明した。・・・「内部通報に慣れている税務署は、調査に入ったきっかけをしっかり隠す。保健所は調査権限があるのだから、調査の理由は何とでもつけられるはずだ。内部通報に対する意識が低いということなのだろう」。(「こちら特報部」東京新聞29日)
女性の行為を踏みにじるような、保健所の対応。保健所は何のためにあるのか、全く分かっていない。仕事をやりたくないなら、あなたたちこそ辞めるべきではないのか。夫の件まで店側に言うのはどうみても見ても、店側と関係があるのではないかと疑いたくなる。こういう通報者がいなくなるのはさみしい、正義が負けるのは悔しい、しかし、世の中は店側のパースで行われているような気がしてならない。今回の場合、店側に無期限の営業停止、経営者と店長には厳罰を与えるべきである。そうならなければ、他の企業や店も、衛生面の注意は軽視されることになる。食中毒が起きれば、何日かの営業停止で済んでしまう。それの方が得だということなのだろうか。(中ノ島賢)