ICANまにらブログ~第二巻~

日本のNGOアイキャンまにら事務所の日記。

バニック研修

2011年02月18日 | 先住民ブラアンの子どもたち


たくや@ミンダナオ

この日は先住民族ブラアンのお母さんたちと遠出し、バニック商品作り名人のクレアさん(仮名)を訪ねて来ました。バニックとはゴザのような敷物のことを指しますが、クレアさんはこの素材をカバンやパソコンケースなど様々な商品に応用し、国内だけでなく海外にも販売しています。クレアさんから取組みについてお話を伺い、一緒にバニック商品を作くることがこの日の目的です。
関連記事:『お母さんたちの生計向上活動:バニッグ作り』

クレアさんはお母さんから教わったバニック作りを10歳の頃から始めました。家計を少しでも支えるために、毎日通学中に売り歩いていたそうです。当時の商品には色は無く、形もとてもシンプルなものばかりでした。しかし買ってくれた人たちからの改善案を素直に受け止め、少しずつ商品を改良していったのです。今では講師としての依頼が来るだけでなく、地元のお母さんたちの育成にも力を入れ、多くのお母さんたちに生計向上のチャンスを提供しています。


【バニックと共に歩んできた人生を紹介してくれているクレアさん】


【クレアさんの商品を手に取るブラアンのお母さんたち】

一通りお話しを聞いたら、一緒にバニック作りをさせてもらいました。


【お母さんたちに新しい手法を伝えるクレアさん】


【交流の様子。皆、真剣です!】


【小物入れをここまで編み上げました】

最後にお母さんたちとクレアさんに感想を発表してもらいました。

ミリダさん:
「バニックでカバンの作り方や新しい手法を多く教えていただきました。それだけでなく、商品が売れるためには今まで以上に丁寧に作る必要があることに気付きました。村に帰り、早くこの続きを編みたいです。」

ティアさん:
「いままで何故、私たちのバニックが売れ残ってしまうのかよく分かりました。これからは本日の学びを常に念頭に入れながら商品を作ります。そして村に戻ったら皆に学んだ事を教えてあげたいです。」

クレアさん:
「技術的なことはすぐに身につきます。大切なのは常に良い作品を作ろうとする心構えです。皆さんのグループの成功を心より期待しています。」


【お母さんに作品の改善点を伝えるクレアさん】

多くのブラアンは、町の人々たちの近代的な技術や考え方こそが正しいもの、進んだものという考え方に強い影響を受けてきました。それは彼女たちの劣等感を強め、民族の誇りの喪失につながっています。同じように生計向上を目指して頑張って来たクレアさんとの交流は、ブラアンのお母さんたちにとって自文化を再評価する機会となったようです。

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