Dr. WAKASAGI at HEI-RIVER(閉伊川ワカサギ博士)

森川海をつなぐ学び合いの活動を紹介します

おさかなの達人奈良を訪れました

2008-11-29 | Weblog
 ワカサギ博士はおさかなの達人として奈良県宇陀市室生にある小学校を訪れました。全校生徒は90名弱と少ないのですが大自然に囲まれたところで元気いっぱいの事ども達でした。講義の前に,元中学校の理科教師である教頭先生には室生町の自然特に河川をご案内いただきました。河岸や川底には凝結溶解岩が多くみられ,至る所に漬け物石によさそうな石が転がっています。室生寺前の河川の対岸の眺めは絶景でした。また,室生ダムも狭窄部にダムを造り奈良県の水瓶としても利用されます。河川が多いのですが,山はそれほど高くありません,今は吉野川から水をもらっているので問題はありませんが,以前は水不足にも見舞われたようです。また,人々が長年住んでいる事もあり利水権がかなり厳しいようです。
 さて,実際に魚類採集を5年生としたわけですが,残念ながら時間もなくご対面する事ができませんでした。しかし,あらかじめ採集したドジョウを子ども達は喜んで観察していました。
 また,子ども達にどれだけ魚の事を知っているか聞いたところ,一生懸命に答えてくれました。川の魚より海の魚の方をよく知っているようです。お父さんと海に釣りに行った事をお話ししてくれる子どももいました。奈良県には海はありませんが,とても海に興味関心が高い事が分かりました。今度は是非,海と川のつながり,海と山とのつながりについても,話をしたいと思います。時間が少ないのが残念でしたが,機会があればまた訪れたいと思います。

水産調査-釜石~大槌~山田~宮古~田野畑

2008-11-21 | Weblog
11月17日~11月20日の4日間,岩手県沿岸の5市町村,釜石,大槌,山田,宮古,田野畑をめぐる水産調査が開催された。東京海洋大学海洋政策文化学科2年生22名を引率し,各地の水産行政の現状を視察した。多くの学生は岩手県がはじめてであり,見るもの聞くもの全てが感動の連続であったようである。水産振興には2つの方法がありそしてそれぞれに課題があるというが,特に,今回の視察ではグリーンツーリズムとしての新しい水産の魅力に焦点を当て簡単に報告する。山田湾の養殖業体験での山と海の美しさ,田野畑村のサッパ船ツアーでの洞窟,絶壁を巡る迫力はかなり印象深いものであったようだ。田野畑村のサッパ船は3年前は400人が,今年は3000人を超しているという。総額で2000万以上の利益があるようである。両町村での体験ツアーは,学生たちを魅了した。単なる,標準語のガイドにはない,"本物"の魅力がある。サッパ船といえど,船長である。「どのくらい訓練すれば,上手くなるのか?」等と質問をしていた。ツアーのとりこになっていた。ここは,イミテーションやバーチャルな世界にはない,本物の感動がある。5市町村には,それぞれ,観光客を引きつける多くの資源が沢山あり(水産資源の他にも歴史,文化等),それをいかに東京などの消費地や海外に発信していくか,地元の人々にもエールを送り,そして海業専門家としての学生たちの今後に期待したい。

「海の科学を学ぼう!」連携講座

2008-11-15 | Weblog
今週月曜日から5日間開催された、港区立の児童館との連携プログラム「海の科学を学ぼう!」が本日無事終了した。小学校1年生から3年生までの好奇心の強い子供たちは、海の科学がぴったりである。「本来科学というのは人間の本来備わっている好奇心から生まれてきたものである。」という考え方に基づき、考案されたラーニングサイクル(水産学会誌水産研究のフロント,2008)がベースになったもの。参加してくれた小学生の目の輝きがとても印象的であった。海は未知な世界であり,好奇心旺盛な子どもたちにはとても魅力的なのである。「どうしてプランクトンはこんな形をしているの?」「砂はどうやってできるの?」「どうして虹はできるの?」「どうして赤い魚は見えなくなるの?」子どもたちの生き生きと学習に励んでいた。ファシリテーターをつとめた大学生19名は実によく熱心に子供たちに対応した。教育活動を実践することは大変ではあるが、講義で学んだ内容の振り返り、さらなる意欲の向上につながる。今回はとても貴重な時間を与えていただいた。関係者の皆様に感謝いたします。今後このような形で日本にも海の科学が広がっていく事を期待したい。